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祐樹
ふぁ…ゲームも飽きたし、そろそろ寝るか
ザザッ
祐樹
は？え、なんで画面真っ黒に…
ザザッ
祐樹
あ、戻った…何だったんだ一体…
ピコンッ
祐樹
（メッセージ通知？誰からだ？）
フラン
届いているか？
祐樹
（フラン？そんな友達いたっけ？）
祐樹
届いてるけど…誰？サークルの人？
フラン
突然連絡してすまない
フラン
俺はアンヴィ星人――いわゆる地球外生命体だ
祐樹
（は？何言ってんだこいつ）
フラン
日本に危機が迫っている。そのことを伝えたくて連絡した
祐樹
（これは完全にネタだな。まあ暇だし付き合ってやるか）
祐樹
日本に危機ってどんな？
フラン
大きな隕石が迫っている。墜落すれば日本は一瞬で滅ぶ
祐樹
マジかよ。でも日本に落ちるとは限らないだろ
フラン
俺達の星の分析では日本に墜落する予測だ
フラン
ズレても日本近海。どのみち日本は滅びる
祐樹
それはやばいな！あとどれくらいで落ちてくるんだ？
フラン
あと３日もあれば地球の大気圏に突入するはずだ
祐樹
はやっ！でもそれならもう政府だって把握してるだろ
祐樹
俺に言われてもどうにもできないぞ
フラン
いや、むしろあれをどうにか出来るのはお前しかいない
祐樹
そういう設定いいな。俺ヒーローになれんじゃん
フラン
真面目に聞いてくれ祐樹
祐樹
ついにボロ出したな！なんで宇宙人が俺の名前知ってんのかな？
フラン
お前に連絡を取るために色々調べたからだ
フラン
星降大学経済学部２年、高城祐樹
フラン
幼い頃に父を亡くし、現在は一人暮らしをしている
祐樹
（なんで父さんのこと…友達にだって言ってないぞ）
フラン
突然こんなことを言われて信じられない気持ちはわかる
フラン
だがすべて本当のことなんだ
祐樹
本当だとしたら警察とか政府にでも連絡しろよ
フラン
言ったところでどうにもできない
フラン
あれは現在地球にあるどんな兵器を持ってしても破壊できないからだ
フラン
砕けたとしても破片が形を残して落下し、日本の半分はどのみち滅ぶ
祐樹
あーそうですか。それは大変だ
祐樹
（なんかもうちょっと面倒になってきたな）
フラン
大変どころではない。日本が滅べばお前も死ぬんだぞ
祐樹
それは困るけど…じゃあ、どうすりゃーいいの
フラン
助かりたければお前の力を使うしかない
祐樹
そんなんどーにか出来る力なんてねぇよ！
祐樹
俺、ただの大学生だぞ？
フラン
大学生だが…ただの、ではない
祐樹
へぇ？そうなの？
祐樹
（次はどんなネタ出してくるんだ？）
フラン
お前は特別な存在なんだ
祐樹
へー、それは知らなかったなー
祐樹
（ありがちなネタ。つまんねー）
フラン
お前が知らないのも当然だ。そうなったのは１歳にも満たない頃…
フラン
物心つく前に、そうなるよう作り替えられたのだから
祐樹
は？
祐樹
（作り替えられたって、どういうことだよ…）
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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