ワイテルズでも軍パロがしたい！

司令塔の裏、夜の見回り。

戦闘員じゃない俺は、 比較的ふだんの仕事が多い。

書類作成、日誌、見回り、経理。

まぁ、俺は戦わないから、 それでもいいとは思うけど。

そう、だから。

だから別に、 こんなのも気にしてない。

うん。こいつ疲れてるんじゃないわ。

多分、ハンバーグの作りすぎ。

そうに違いない。

そんな面白い仲間のことを考えると、 ふっと笑いが込み上げる。

さっきの事を、言うべきだろうか…

いや、俺の問題でこの和やかな雰囲気を壊すようなことしてたまるか。

それに、元は俺が悪いんだ。

俺が戦えないから…。

明るい光が漏れて、俺は笑顔を作る。

気付いたらみんなに心配そうに 見つめられていた。

ああ

やっぱり

おれは

つらいかなしいこわいくるしい

俺は、枕を涙で濡らしながら、 そのまま意識を手放した。

ﾊﾞｺｯ

ﾄﾞｶｯ

痛い……怖い……

苦しい……助けて……

でも……

でも彼らに…迷惑はかけられない。

あの幸せを、あの温もりを。

笑顔に溢れたあの空間を。

俺は……俺は……

俺はこの息苦しさを知っている。

───Nakamu。

俺は重度の喘息持ちだった。

鈍い息苦しさが肺に詰まってる。

「戦えない」のは、 俺の身体が弱いせいなんだ。

Nakamuが軍を創ろうと言った。

そのために幹部を集めていると。

でも俺は、最初は断った。

ちょっと笑えば咳が出る。

この繰り返し。

その時のNakamuの笑顔を、未だに 憶えている。

派手に笑うNakamuを見て、

あぁ、と思った。

俺、

俺はさ、

ずっと、 こんな笑顔が欲しかったんだ。

身体の痛みも、息苦しさも、 手足の感覚さえもない。

そしてだんだん遠のいていく意識。

でも、俺はその意識の中に、

動く影を見た気がしたんだ。

恐ろしい目つきのNakamu。

こんな顔、見たことない。

嘘だ。あのスルースキル芸人が。

ｸﾙｯ(振り返る)

Nakamuにバレないように、 くすっと笑う。

今夜の月は、いつもより綺麗だ。

……To be continued