テラーノベル
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ちぐさ
何もすることはなかった
唯、一点を見つめてボっとするだけ
でも、何も考えてない訳じゃなかった
ないこ兄達が帰ってくるのを
「まだかな」
「まだかな」
って
ずっと待ってた
この空間はあまりにも重かった
ピンポーン
そう思った瞬間、部屋に鳴り響くインターホン
でも出るなんて選択肢に無かった
Naiko.
そう言われていたから
でもこの時、僕を混乱させた
ピンポーン
コンコンコン
ちぐちゃーん
ないこ兄の声で
僕の名前を呼ぶから
正直分からなかった
でもないこ兄達は鍵を持ってる
それを使って入ればいいのに
態々インターホンを鳴らす必要はない
開けてくれないかな?
今、荷物で両手が塞がってるんだ
それは嘘
塞がっているのにインターホンが鳴らせる訳がない
それにノックまでしてた
無理がある
ちぐちゃーん
寝てるのー?
ちぐさ
正直
もうどうでも良かった
だって
別に誰も助けてはくれないから
だけど、扉を開けるつもりはなかった
そのまま居留守で乗り切れると、甘い考えで居たのが間違いだった
"奴"は玄関の鍵を壊して入ってきた
そしてリビングへ直行
やはりないこ兄ではない
母さんだった
やっぱりここに居た
ちぐさ
何か言いなさいよ
ちぐさ
ちぐさ
チッ
ぶさけんなよ
ちぐさ
ちぐさ
当たり前じゃない
アンタが落札されるなんて考えられないけど
賭けに出て私は大儲けするのよ
無駄な事を…
そんなんだから
父さんに捨てられるんだよ
にしても、父さんもよくやったなぁ…
あんなに優しい人で、気が弱いのに
こんな気が強いくて意地汚い最低最悪なクソ人間と離婚を切り出すなんて
相当な事されてそー…
可哀想に
ちぐさ
は?何よ
今更足掻こうとでもしてんの?
無駄なのに
ちぐさ
ちぐさ
あ"あ"本ッ当にイライラするッ
早く来なさいッ
ちぐさ
このッ
ちぐさ
ちぐさ
ちょッ
クソガキがぁッ
タッタッタッ
ちぐさ
おや、
君はもしかして…
迷子かい?
ちぐさ
ははは
そうか
じゃあ、何をしているんだい?
こんな時間に
ちぐさ
そうかぁ
散歩かぁ
ここに?
ちぐさ
確かに
そうだね
でも…
子供は"寝る時間"だよ
ポンッ(首叩
ちぐさ
ちぐさ
ちぐさ
これから君は…
"新しい実験体"だ
𝑁𝑒𝑥𝑡 ▽ ▼ ▽ ♡ 1500
コメント
5件
はい最高 神すぎてハゲそう
これは師匠様と出会えたきっかけのお話!! めっちゃ好きすぎますぅ✨️ 頑張ってください!!
ねる時間って言ってるから 麻酔かな? だとしたら首から注射器?ってさせるの? お師匠様の作品はいつも考察してて楽しいです 投稿ありがとうございます