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あるずぃ
あるずぃ
あるずぃ
あるずぃ
あるずぃ
あるずぃ
あるずぃ
あるずぃ
あるずぃ
「ギチ、ギチギチ……ッ!!」 クローゼットの木枠が、内側からの異常な圧力に耐えかねて悲鳴を上げる。
暗闇からまず突き出してきたのは、朱塗りの鳥居を思わせる、禍々しく反り返った二本の角だった。
埼玉
埼玉の喉が恐怖で引き攣る。
這い出してきたのは、2メートルを優に超える巨体。
クローゼットという狭い空間に、自らの骨を折り畳んで潜んでいたのだろう。立ち上がる際に全身の関節がガチガチと鳴り、天井を頭で突き破る。
広島
その肌は、紅緋色の鱗に覆われ、背からは戦艦の装甲を思わせるような鋭利な骨が突き出していた。かつて情に厚く、誰よりも頼もしかった「広島」の面影は、その圧倒的な「質量」と「暴力」によって塗りつぶされている。
広島は、口元についた千葉の「名残」を無造作に袖で拭うと、狂気に濁った瞳で神奈川を見下ろした。
広島
彼が一歩踏み出した途端に、床に転がっていた千葉のスマホが一瞬にして粉砕された。
広島
神奈川は、未だ震える手で、軍用シャベルをぎゅっと握りしめる。 自分たちが今、対峙しているのは「仲間」ではない。
広島
大地を喰らい尽くす、巨大な災厄そのものだった。
神奈川
床を踏みしめ、戦闘態勢をとる神奈川。戸惑う埼玉に、後ろへ下がるよう指示する。 広島は不気味に喉を鳴らし、神奈川に笑いかけた。次の瞬間、爪の長く伸びた、異様に大きな手で神奈川に掴みかかる。
広島
神奈川はシャベルを構え、彼の手を両断してやろうと思い切り彼へ振りかざした。 しかし、彼の動きを止める音はできた物の、紅緋色の鱗が硬く、体に傷一つ入らない。
埼玉
神奈川
広島
不気味な笑顔のまま、しわがれた声で広島は言った。
広島
埼玉
広島
神奈川
豪快に千葉の最期を冷笑する広島とは対称的に、神奈川は殺意に染まり切った真っ赤な目を彼に向けた。
神奈川
神奈川は広島の腕を弾き飛ばし、再びシャベルを高く振り上げる。しかし、その途中で埼玉に止められる。
埼玉
埼玉
埼玉の必死な声に、神奈川は正気を取り戻す。
神奈川
神奈川は広島の次の振りを間一髪で回避すると、手に持ったシャベルを逆手に持ち替え、庭へ続くガラス窓を軽々と砕いた
神奈川
二人が庭に転がり出た直後、背後で千葉の家が「爆発」した。 いや、爆発ではない。広島が壁を内側から突き破り、家そのものを脱ぐように破壊して現れたのだ。
広島
月明かりの下、紅緋色の鱗を光らせる広島が、家一軒を軽々と踏み越えて迫ってくる。
神奈川と埼玉の、命をかけた「県境なき逃走」が始まった。
一方、比叡山のとある京都の屋敷にて
京都は、手元のスマホを何度も見つめては、顔を曇らせる。
京都
京都
兵庫
兵庫が苦々しくカーテンを開け、窓の外を睨む。
兵庫
兵庫
しかし、京都は首を横に振った。 大阪は彼にとって衝突の絶えない相手であり、それでもなお目を逸らせない存在だった。
京都
京都
兵庫
兵庫は呆れたように京都を見る。そして、窓の外を顎で差した。
京都が目を凝らすと、遠くの鉄路が、奇怪で生々しい赤黒い肉の蔦に覆われ、ドロドロとこちらへゆっくりと這い寄ってきているのが見えた。
京都
兵庫
兵庫
その時、背後から。ヌルリ、と、濡れた肉が擦れるような音がした。
大阪
大阪
和室の影。そこには、いつものように不敵に笑う大阪が立っていた。
しかし、その背後からは――粘着質な光沢を放つ、巨大な蛸の足が、鎌首をもたげるように蠢いている。
京都
兵庫
2人が驚いた表情をするも、大阪はゆっくりと背中から生えた長い足を引きずりながら、2人に近づく。
大阪
大阪が片手をあげ、陽気に挨拶をした
大阪
大阪
大阪の背中から伸びた触手が、屋敷の天井や壁を這い、2人を囲むようにじわじわと包囲網を狭めていく。