晴明
ふぁ〜。よく寝たなぁ。…ってあれ!?ここどこ!?

晴明が起きると、そこは知らない所だった。
周りには2年3組の一部生徒が寝ており、晴明には状況が掴めなかった。
晴明
もしかして柳田君の仕業かな!?おーい!!柳田くーん!!

もしや柳田の仕業では、と思い晴明は柳田を呼ぶ。が、返事は返って来ない。どうやら柳田は居ないようだ。
晴明
柳田くん居ないの!?ってことは…
あ!飯綱君達かな?また授業か〜。全く、驚かせないでよね!飯綱くーん!!

秦中も居ないようだ。つまり、授業などではない。そして、柳田の薬物の暴発でもない。となると、、、。
晴明
まさか本当に事件!?やばいよやばいよ!、
どうしよう、、、。

晴明が一人大騒ぎしていると、一番近くにいた入道が目を覚ました。
入道
おい晴明、一体どうしたんだ?一人でそんなに騒いで。

晴明
あ!入道く〜ん!!起きてくれて良かったよぉ〜。一人でちょっと寂しかったんだ。

入道
何言ってんだお前。
つーかなんで担任が生徒の部屋に…ってここどこだ!?俺らの部屋じゃねぇぞ!?

晴明
そうなんだよ入道くん!!起きたらなんかここにいたんだよね。

入道
どういうことだ?詳しく説明してくれ。
てか周りで寝てるコイツらは…。まぁとりあえず起こすか。
おいお前ら!起きろ!!!

秋雨
ふぁぁ。
あれ?連々?どうしたんだ?てかここどこだ!?

入道
あぁ、晴明が起きたら何故かここにいたんだと。あとで晴明に詳しく説明させる。

豆
あれ?入道くん?どうしたの?

入道
晴明が起きたらここにいたらしい。晴明に説明させるぞ。

泥田
ふあ〜。よく寝たぜ。で、入道、どうしたんだ?

入道
以下同文だ。

泥田
以下同文!?俺聞いてねぇんだけど!???

晴明
まぁみんなが起きたら僕がまとめて説明するよ。

泥田
うぇぇ!?晴明!?何で部屋にいんだ!?

座敷
泥田、うるせぇぞ。

泥田
あ、紅ちゃん起こしちまったか?悪りぃ。

座敷
いや、大丈夫だ。最初から起きてた。

晴明
最初から!?

座敷
ああ。晴明が馬鹿でかい声で騒いでたからな。

晴明
起きてたなら言ってよ〜。

座敷
まぁいいだろ。別に。

部屋ががやがやし始めると、まだ寝ていた歌川、佐野の2人も起きてきた。
佐野
おい晴明、うるせぇ。

晴明
僕限定!?みんなも騒がしかったじゃん〜。

歌川
あれ?みんなどうしたの?

晴明
あ、歌川さん。これでもうみんな起きたかな?じゃあ話すね!

佐野
話す?何をだ?

座敷
なんか起きたらここにいたから説明をするんだと。

佐野
そうか。

佐野
座敷の説明と大して変わらなかったな。話が長くなっただけだ。

晴明
そんなこと言わないでよ〜。僕泣いちゃうよ?

佐野
勝手に泣いてろ。

晴明
えっ

???
やあやあ。百鬼学園2年3組諸君。

晴明らは知らない場所に来ても、通常通り騒がしくしていた。
すると、いきなり誰かの声がした。
全員(2年3組)
!?

晴明
だっ、誰!?あ、誰ですか!?

???
敬語じゃなくていいよ。詳しくは答えてあげられないけど、僕はゲームマスター。
よろしくね。君たちには今からあるゲームをしてもらう。

座敷
ゲーム!?

ゲームマスター
ああ、ゲームといってもスマホゲームみたいなものじゃないよ。君たちにやってほしいのは人狼ゲームだ。

座敷
なんだ、人狼か…。

紅子は「ゲーム」という単語に目を輝かせたが、人狼ゲームだと聞き落胆した。
泥田
つーかただの人狼ならこんな変なとこに連れてくる必要なかっただろ!!

豆
泥たんの言う通りだね。ねえゲームマスター。なんでおれたちをこんなとこに連れて来たの?

ゲームマスター
僕のような部外者が普通に人狼ゲームをやってほしいといっても話にならないだろう?

歌川
そうね。それに、こうでもしなきゃ、私たちに声をかけることすら出来ないわ。

ゲームマスター
その通りだよ。だから君たちに人狼をやってもらう為、ここに連れてきた。

佐野
傍迷惑な奴だな。

ゲームマスター
まあなんとでも言ってくれ。とりあえずルールはみんな知っているかな?

豆
おれ知らないや。ねぇ、佐野くんわかる?

佐野
いや、知らねぇ。

歌川
私も詳しくは知らないわ。

ゲームマスター
じゃあ知ってる人もいると思うけどルールを説明するよ。

小さいおじさん
人じゃないよ!彼らは妖怪だよ!

ゲームマスター
まず、それぞれに役職を伝えるよ。その役職で人狼側か市民側に分かれるんだ。
君たちには一人一つ部屋を用意してあるから、自分の名前が書かれている部屋に夜はいてね。朝から昼はここのホール。朝の放送をするから、放送が流れたらここにきてね。夜から朝の間は寝ててくれても起きててくれても構わないよ。ただ自分の部屋にはいること。人狼側は、人狼の人数と市民の人数が同じになったら勝ち。市民側はキル役職を殺しきったら勝ち。
まぁとりあえずはこれぐらいで良いかな。質問したくなったら僕を呼んでね。答えられるものなら答えてあげる。

小さいおじさん
だから彼らは人じゃないよ!!さっきも言ったでしょ!

泥田
本格的だなぁ…。

佐野
それよりも殺すとかキルとか物騒な単語が混じってるんだが?

ゲームマスター
そういうゲームだからね。でもちゃんとゲームが終わったら解放するよ!ここで死んでも現実の君たちは無事だから。

全員(2年3組)
現実…?

ゲームマスター
あ、少し喋りすぎたかな。まあもうすぐ夜だ。今回は全員何もできないから、役職だけ伝えるよ。それじゃあ各自部屋に行ってね。

秋雨
連々、どうする?

入道
どうするも何も、部屋に行かないと帰れないんだろ?部屋に行くしかねぇよ。

佐野
そうだな、入道の言う通りだ。

歌川
まあでもゲームが終わったら解放してくれるって言ってたし大丈夫じゃないかしら?

晴明
そうだね…。じゃあみんな、自分の部屋に行こっか!

全員(2年3組)
そうだな(ね)!!

晴明はこの時の判断を深く後悔することになるのだが、まだ知る由もない。