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私の妻のトリセツ

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私の妻のトリセツ

3 - 私の妻は怒ると怖い?

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2023年10月06日

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奏多

わ…わぁぁっ!

何も無いところで躓いて運んでいたダンボールを落としてしまう

拓也

おいおいっ大丈夫か?!

奏多

ははは…すみません…

拓也

もー危なっかしいなぁ

社員

わ、また奏多さん躓いてる…

社員

可愛いよねぇ

社員

可愛い…?ドジじゃなくて…?

すみれ

ふふ、あれでも学生の頃は学園1のパイロットだったのよ?

社員

!す…すみれさん!

社員

噂は聞いていますけど…

社員

本当なんですか…?

すみれ

ええ、そうよ?

すみれ

あの社長を落としたエース様なんだから

社員

へぇ…

社員

想像出来ない…

社員

なっ、だよな

社員

怒った事も無さそう

すみれ

ふふふ…

すみれ

私もあまり見た事無いけど…

すみれ

拓也、私、社長、円香は奏多が本気で怒った所見た事あるのよ?

社員

ええぇっ?!

社員

あの奏多さんが?!

社員

ど…どうやって怒るんですか…?

すみれ

そうねぇ…

すみれ

それこそ、社長と奏多が知り合うきっかけになった日とか…

第2訓練区画

2人が出会ったのは2年生の合同授業の日

この日は人型大型機体の点検、操縦、プログラムデバック、プレゼンをする為の総合授業だった

だから機体整備科、パイロット科、経営学科がチームを組んでいたの

拓也、私、奏多、そして円香でチームを組んでいたのね

人数は自由だし、人望がある方が有利だった

すみれ

奏多〜

奏多

はい!

パイロットスーツの前を閉めている奏多にプログラムの説明をしていると、後ろから揉める声が聞こえてきた

澪奈

こんなんじゃダメよ

男子生徒

はぁ?!

澪奈

今回は機動力を売りにするんでしょ

澪奈

だったら装備を減らした方が良いわ

男子生徒

んな事言ったって…!

男子生徒

もう少し派手さも無いと…!

澪奈

見た目ばかりに囚われてたら売れるもんも売れないわ

男子生徒

なっ…

男子生徒

お前なぁ…

男子生徒

1人余ってたから誘ってやったのに…

澪奈

別に頼んでないわ

男子生徒

この…っ…

奏多

あの方は…?

すみれ

ああ、澪奈さんね

すみれ

この学園の理事長の娘さん

奏多

!へぇ…!

奏多

…綺麗な方ですね…

拓也

見た目だけだぜ?

拓也

あのお姫様は気はつえーし、言葉も強いのさ

すみれ

こらこら

円香

で…でも!経営学科にいる身としては憧れの存在ですよ!!

円香

言ってることは全て合ってますから!!

拓也

でも経営も愛想だろ?

すみれ

ははは…

奏多

………

男子生徒

この……

そこのグループが揉めていると、近くに置いてあった機体が急に音を立て始めた

ピーッピーッピーッ

奏多

すみれ

…?あれって…?

男子生徒

な…なんだ…っ…?!

澪奈

え…

この音は完全に機体のスイッチが切れておらずに、何かが熱くなってシステムエラーを起こしている音だった

すると、機体はひとりでに動き出し彼女に向かって倒れ始めた

すみれ

!危ない!!!!

奏多

…っ…

すると隣にいた奏多が勢いよく走り出して彼女を抱き抱えて転倒する機体を避けた

すみれ

か…奏多…っ…?!!

拓也

な…だ…大丈夫か…?!!!

持ち前の運動神経で危機を回避した彼女達は肩で息をしながら固まっていた

奏多

はぁ…っ…はぁ…

男子生徒

あ…東さ…ん…?!

この学園で既にナンバーワンとして有名な彼女はパイロット科の中でも憧られる存在、だから名前もよく知られている

奏多

………

奏多

大丈夫ですか

澪奈

え…ええ…

男子生徒

あ…あの、すみま…せん…!!

奏多

………ふぅ…

奏多は澪奈を下ろすとギロッと男子生徒を睨んだ

今まで彼女がそんな顔をした所を見た事無かったから、見てるこっちも背筋がゾッとした

奏多

…安全装置は起動させていなかったんですか?

男子生徒

!そ…それは…した…はず…

奏多

はず?2回確認しなかったんですよね?

奏多

イライラしてるからってメンテナンスを怠ったんですよね?

男子生徒

いや…あの…

拓也

お…落ち着け…奏多…!

奏多

それで人が危険な目にあったんですよ

奏多

貴方の、怠惰で、くだらない私情で!!!

男子生徒

ひ…っ…!!!

奏多は男子生徒の胸ぐらを掴んだ所に、拓也が慌てて奏多を引き剥がそうと肩を掴んだ

拓也

ぐ…っ、力つえぇっ!!!

すみれ

拓也…っ…

円香

わ…わわわっ…!!

奏多

それに、今はシンプルなデザインが人気を集めてるんです

奏多

彼女の言ってることは間違っていない

澪奈

男子生徒

っ……

奏多

点検を怠るようなメンタルで機体に乗るな!!!

奏多

そんなんだったらパイロットなんて辞めてしまえ!!!!!!

男子生徒

す…すみませっ……

教官

何事だ!!!

教官

東…?…何故こんな事に…

奏多

教官

奏多

彼女を私のチームに入れてもいいですか

教官

え…?

拓也

な…何言ってんだ奏多…!!

奏多

メンテナンスを怠り、謝る相手も間違える人に彼女は勿体ない

男子生徒

教官

そ…それは別にいいが…

教官

綾小路は…?それでいいのか?

澪奈

私は…

奏多

……

澪奈は奏多を見てから教官を見た

澪奈

はい、構いません

それが、澪奈と奏多の出会いだった

社員

ええぇ、そんな事が…!!

社員

かっこいい…

すみれ

私達もあんなに怒ってる奏多見るの初めてだったからさ〜

すみれ

拓也とかめっちゃ慌ててたよ

社員

うへぇ…怒らせちゃいけない人っすね…

奏多

みなさーん!

すみれ

ん?

奏多は私達の所へニコニコしながら走ってきた

奏多

今日甘い物食べに行きませんかぁ?

すみれ

お、いいねぇ!

奏多

やったぁ!

社員

奏多さんの奥さんが羨ましい…

社員

え?

密かに奏多のファンが会社の中で増えたという噂

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