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死ぬには少し勇気がいる

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死ぬには少し勇気がいる

3 - 授業名「シュウヤ」①

♥

113

2021年04月25日

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こんにちは!美都です

自殺した覚えのない私が

なぜか自殺したことになっていることは、さて置き…

美都

(やべぇ……)

シュウヤ

あははっ…!そんな顔しなくたっていいよ!

どうしてこんなやべー状況になっているだろうか

アカネ

美都ちゃんが、自殺してない…?

クラスメイト

どういうこと??

クラスメイト

え、じゃあ何で自決の学級にいるの?

クラスメイト

ここって、自殺した高校生が集まる場所だよねー??

クラスメイト

つーか

クラスメイト

シュウヤ、美都ちゃんと知り合い?

シュウヤ

いや、別に?

ハルキ

おい、美都

美都

……

ハルキ

どういうことだよ

ハルキ

嘘だよな、だってこの学級にいるってことは……

美都

えと…

美都

(まずい…、バレた)

クラスメイト

自殺してない人に

クラスメイト

自殺した人の気持ち、分かるわけなくない?

美都

う…

美都

(やっぱそう来るよね…)

カズキ

……

アカネ

美都ちゃん…

クラスメイト

反論しないってことは、やっぱり自殺してないってことだよね

ハルキ

美都…

美都

あ……

美都

美都

そう

死野宮先生

美都

あたしっ…

美都

美都

自殺してない…

クラスメイト

ザワッ

クラスメイト

じゃあ何でここにいんだよ!

クラスメイト

そーだそーだ!

美都

だから…、それは…、、

カズキ

おい!

クラスメイト

……、、

美都

カズキ

いいだろ

カズキ

そんなことどうでも

クラスメイト

……は

クラスメイト

はぁ?だってお前気になんねーのかよ?

カズキ

気になるに決まってんだろ

カズキ

でも

カズキ

今のあいつの顔見てみろよ

美都

…、、、

カズキ

困ってんだろ

美都

(困ってます…、はい)

美都

クラスメイト

……、、、

アカネ

美都ちゃん!ごめん!

アカネ

あたし、突然のこと過ぎてびっくりしちゃって…

アカネ

でも、さっきの美都ちゃんの言葉で分かった

アカネ

美都ちゃんはたとえ自殺してなくても

アカネ

私たちの気持ちが分かる人だって

アカネ

だからっ

アカネ

全然気にしないよ!

ハルキ

うん…、

ハルキ

そうだよな

ハルキ

さっきの話聞けば分かる、美都は確かにカズキを救った

ハルキ

それは事実だろ?

クラスメイト

そ、そうだけど…

ハルキ

じゃあそれでいいじゃんか

美都

みんな…

ハルキ

美都にはまだ言えない事があんだろ?だったら本人から話すまで待ってやるのが筋じゃねーの?

クラスメイト

う、うーん…

美都

美都

ありがとね

ハルキ

っていうか

ハルキ

シュウヤ!!

ハルキ

お前突然なんだよ

美都

(この人、頭に大きな傷がある…)

美都

(何の傷なんだろう…)

美都

あ…

美都

ねぇ…、シュウヤ君だっけ

美都

初めまして…だよね

シュウヤ

うん、初めまして

美都

な…、どうして

シュウヤ

ねぇ、美都ちゃん

シュウヤ

僕ね?

シュウヤ

人生って死んだもの勝ちなんじゃないかって思うんだ

美都

はい…?

シュウヤ

君みたいな奴を見てると吐き気がする

シュウヤ

ホントなら今すぐ消えて欲しいくらい

シュウヤ

顔も中の下だし

美都

うっ

シュウヤ

色気ゼロだし

美都

うっ…!

シュウヤ

頭も悪そう0点とか取ってそう

美都

うぎゃっ!!

美都

あるけどっ……

シュウヤ

ホント生きてる価値無いね

美都

ぐはぁっ!!

アカネ

美都ちゃん!?

美都

自分でも…、自覚あること…言われたからちょっとね…

美都

アカネ

シュウヤ君、いきなり何?酷いこと言うのやめてよ!

シュウヤ

あはははっ

シュウヤ

どう?

シュウヤ

一瞬でも死にたくなった?

シュウヤ

死にたくなって来た?

美都

あんた……

美都

カズキ

おい、いい加減に

美都

ごめん

美都

シュウヤ君

美都

あたし間違ってたよ

シュウヤ

おお?やっと気づいてくれた?

シュウヤ

やっぱり死ぬのが1番なんだって…!

美都

違う

シュウヤ

あ…?

美都

あたし

美都

やっぱあんたの事知ってる

クラスメイト

ザワザワ…

クラスメイト

何か面白いになって来たぞ…?

ハルキ

おいみんな、そんな言い方…

シュウヤ

僕を知ってる?

シュウヤ

ははっ…、どこで

美都

テレビ

シュウヤ

ハルキ

テレビ!?

アカネ

テレビって…、テレビ?

美都

あんた

美都

どっかで見た顔だと思ったら、

美都

あの有名なメンタリストでしょ

クラスメイト

メンタリスト??

クラスメイト

あいつが?

シュウヤ

美都

確かにあたしはバカだし

美都

どうせ顔も中の下

美都

でもね

美都

あんたにバカにされるのはなんか嫌

シュウヤ

ははっ、へぇー

シュウヤ

なんでさ?

美都

あたし勘は鋭いし、記憶力はある方よ

美都

ネットではこう言われてる

美都

史上最悪のメンタリスト

美都

たしか、ニックネームはローマ字で「SYU」だったはず

アカネ

最悪のメンタリスト?

シュウヤ

よく分かったね!

シュウヤ

そこそこ前なんだけどね

シュウヤ

僕はテレビでメンタリストとして活躍してたんだ

シュウヤ

心理学を専攻に勉強してたから

シュウヤ

仕草、焦り、目線で

シュウヤ

この子、本当は自殺してないんじゃないか…って分かったんだよ

シュウヤ

君は僕らと違う

シュウヤ

いや

シュウヤ

特に、僕とは真逆だね

美都

それは奇遇ね

美都

あんたをテレビで見たときから

美都

あ、こいつとは合わないだろうなって思ってた

ハルキ

お、おい

ハルキ

どういう事なんだよ

ハルキ

最悪のメンタリストって…

シュウヤ

先生

死野宮先生

はい、何でしょう

シュウヤ

俺の授業をしようよ

美都

…?

死野宮先生

次の授業を「シュウヤ」にするということですか?

シュウヤ

うん

シュウヤ

分からせてあげるんだよ

美都

…、、

シュウヤ

僕が自殺した理由

シュウヤ

3時限分びっちりとね

死野宮先生

死野宮先生

皆さん、反対意見はありますか

クラスメイト

え、純粋に気になるよね

クラスメイト

うんうん

死野宮先生

ふむ、分かりました

死野宮先生

では、次の授業

死野宮先生

始めましょうか

美都

こうして

私にとって2つ目の授業が

始まろうとしている

警察

天野美都さんの件、どうなりました?

刑事

うむ

刑事

俺の推測だと自殺なんだが

警察

何か引っかかってるんすか?

刑事

どこにも無いんだよ

刑事

発見された部屋の中に

刑事

指紋がな

死野宮先生

では

死野宮先生

4時間目の授業を開始します

死野宮先生

授業内容は

死野宮先生

「シュウヤ」

美都

美都

(始まってしまった…)

美都

(まぁ、言い過ぎちゃったあたしのせいなんだろうけど…)

シュウヤ

クスッ…

美都

死野宮先生

ではシュウヤ君

死野宮先生

君の死んだ要因を聞いてもいいかな

シュウヤ

自殺だよ

シュウヤ

ナイフで自分の首をスパッとね

シュウヤ

いやぁ

シュウヤ

ほぼ即死だったから良かった良かった

シュウヤ

出来れば痛み無く死にたいからね

死野宮先生

うむ…、なるほど

死野宮先生

ではここで皆の意見を聞きましょう

死野宮先生

シュウヤ君の自殺に賛成の人

死野宮先生

挙手してください

美都

ザッ…

美都

…!

死野宮先生

カズキ

美都

あんた…

カズキ

言っとくが

カズキ

俺は反対でもねぇ

カズキ

実際自分殺しちゃってるしな、気持ちは分からなくはねぇ

カズキ

でも賛成っつーのは、なんか気分が悪いんだ

カズキ

話を聞くまで、判断できねーよ

ハルキ

ハルキ

俺もっ!

ハルキ

どっちでもないっ!!

美都

…あんたまで

ハルキ

美都の話を聞いたのもあるけど、、

ハルキ

俺は前から賛成派でいる自分が嫌だったんだ

ハルキ

勇気がなくて…、言えなかったけど

ハルキ

でも美都のこと見て勇気が出た

ハルキ

美都みたいに、もっと躊躇無く自信満々の人間になりたいと思った…!

美都

あの、ちょっぴり言い方気になるけど…

美都

うん

美都

ありがと

美都

(もしかして、アカネも…?)

アカネ

美都

…あ

美都

(アカネはまだ…、そっか…)

美都

死野宮先生

なるほど

死野宮先生

では、反対側の意見を…

シュウヤ

待った

死野宮先生

シュウヤ

先に僕の話をしていいかな

美都

え…?

シュウヤ

これは僕の人生だ

シュウヤ

これ以上中身をいじられたくない

シュウヤ

それに

シュウヤ

僕の話聞けば、きっとみんな僕の自殺に賛成してくれるはずさ

死野宮先生

良いでしょう

シュウヤ

やった

シュウヤ

じゃあ話すね

シュウヤ

僕の自殺ストーリーを

ドガッ

秀也

はぁっ……

ドゴッ…

バキッ!

秀也

つっ……

ドンッ

秀也

ビクッ…

母親

やめて…!!!

母親

もうやめて…

バシッ

父親

うるせぇ!

父親

さっさと金用意しねぇからだろっ!

父親

このクズ!

ガラガラ…!

バッ!!

秀也

もうやめてよ!

秀也

お母さんに暴力振るうのはやめてくれ!!

母親

秀也…!?向こうのお部屋にいなさいって言ったでしょ…!

秀也

お母さんがこんな酷い目に遭ってるのに、じっとしてられるわけないだろ!

秀也

父さん、なんでこんなことすんだよ

秀也

昔はもっと優…

父親

黙れえええええぇ!!!

父親

昔の話なんかするなあああああぁああぁぁ!!!

ドシャッ

シュウヤ

僕はあの時決心した

シュウヤ

このまま父親のもとで暮らせば、殺されるかもしれない

シュウヤ

もう母親の泣き声は聞きたくない

シュウヤ

そうだ

シュウヤ

いつかお金を稼いでこの家を出よう

シュウヤ

あの小汚いアパートから

シュウヤ

お母さんを連れて出ていこう

シュウヤ

1からやり直すんだ

シュウヤ

そんな目標を抱いていた

シュウヤ

僕の父親はDVが酷くてね

シュウヤ

母親はいつも苦しんでた

シュウヤ

僕は必死で母親を守ってた

シュウヤ

でも

シュウヤ

僕は弱かったから

シュウヤ

すごく弱かったから、、

シュウヤ

守りきれなかったんだ

美都

シュウヤ

シュウヤ

僕は必死で勉強したよ

シュウヤ

もともと心理学が好きでね

シュウヤ

人間の心に興味があったんだ

シュウヤ

僕に合った物で、大金を稼げそうな仕事

シュウヤ

そうだ

シュウヤ

この間テレビに出ていたメンタリストの人がいたっけな

シュウヤ

メンタリストになろう

シュウヤ

学生のうちにメンタリストとしてテレビに出て、お金を稼ごう

シュウヤ

実際ね

シュウヤ

本もいくつか出したんだよ

美都

本…?

シュウヤ

それに

シュウヤ

カウンセリングとかも学んで、多くの人の支えにもなりたい

シュウヤ

僕と同じような人たちのことも

シュウヤ

助けられるかもしれない

シュウヤ

そう思った

秀也

テレビ…?

マネージャー

そう!

マネージャー

最近の秀也君の人気は凄いからね

マネージャー

現役高校生、毒舌メンタリスト

マネージャー

これは売れるよー!

僕はもちろんメンタリストとなり

テレビ出演も決まった

ここまで来れば僕の勝ちだ

そう思った

マネージャー

シュウヤ君、今日の撮影上手くいったね!

マネージャー

すごい毒舌で、番組も盛り上がったよ!

マネージャー

また次の収録も決まったから

マネージャー

これからも期待してるよ!

僕は人を貶すことで

有名になった

「最近話題になってるメンタリスト知ってるか?」

「分かる分かる!あの毒舌のメンタリストでしょ?」

「この間もあの有名俳優が鬱になったらしいぜ?」

「ちょっとやりすぎじゃない?」

「いやいやテレビなんだから、あのくらいやってもらわないと面白くないよ」

「次は誰がやられるかなー?」

父親の暴力に耐えながら

僕はメンタリストとして活躍していった

結構な額を稼いだと思う

これで

母親とどこか遠い所へ逃げて

新しく暮らそう

やっとあの生活が終わるんだ

傷だらけの皮膚に気を使うことなく

やっと人間らしく暮らせるんだ

僕は希望を抱いていた

美都

ハルキ

カズキ

ハルキ

それから……は…?

パンッ

ハルキ

うおっ

シュウヤ

とりあえず

シュウヤ

一旦ここまでにしよう

シュウヤ

美都ちゃん

シュウヤ

まだ自殺に反対?

美都

…反対って

美都

えと

美都

うん…

シュウヤ

君たちも、賛成してくれないの?

ハルキ

カズキ

まだだ…

シュウヤ

クスッ

シュウヤ

そっか

シュウヤ

ま、時間の問題かもね

シュウヤ

じゃあ先生

シュウヤ

休憩して、またやろう

シュウヤ

一旦終了してよ

死野宮先生

はい…、では

死野宮先生

これで授業を終わります

美都

シュウヤ

(少しはダメージ受けてるみたいだね…)

シュウヤ

(君はきっと僕の自殺に賛成してくれるはずだよ)

ガタン

美都

ちょっと…

シュウヤ

…?

美都

行ってくる…

アカネ

美、美都ちゃん!?

アカネ

どこ行くのよー!

シュウヤ

ダダダダダダ……!

ダダダダダダ…!

ガラガラッ!

美都

すいません!!

美都

ドメスティック・バイオレンスについての本ありませんか!?

ハルキ

全く、あいつどこ行ったんだか

アカネ

どこにもいないね

ガラガラ…

カズキ

おっと…

カズキ

お前らここにいたのかよ

アカネ

ねぇ、美都ちゃん見てない?

カズキ

俺のセリフ取るなよ

カズキ

ちょうど俺も探してたんだ

ハルキ

え…………?

カズキ

ハルキ

ぷーーー!!!

ハルキ

カズキがあの美都を探すなんてっ!?

ハルキ

ぶわははははははっっ!!

ハルキ

やっだ〜!もしかして美都に惚れちゃっ…

ハルキ

ぐへっーー!?

ドンッガラガッシャーン…!!

カズキ

ふぅ…

カズキ

あいつっていつもどこにいんの?

アカネ

うーん、ここに来て間もないし

アカネ

教室とか廊下とかいろいろかな?

アカネ

心配だからもう少し広く探そう!

アカネ

様子もおかしかったし…

カズキ

ああ、そうだな

タッタッタッ…

ハルキ

あ…、う……尻がっ

ハルキ

暴力だっっ!!

ハルキ

暴力反対!!反対だぞー!?

美都(幼少期)

おばあちゃーん!!

おばあちゃん

美都、こっちいらっしゃい

美都(幼少期)

うん!

美都(幼少期)

わあ!!おはなきれーい

おばあちゃん

そうでしょ?

おばあちゃん

おばあちゃんが一生懸命育てたのよ

おばあちゃん

美都が1番好きなお花

おばあちゃん

美都にプレゼントしようと思うの

おばあちゃん

どれか選んで

美都(幼少期)

ほんと!?

美都(幼少期)

みとねみとね…

美都(幼少期)

これぇ!

おばあちゃん

あら、チューリップね

美都(幼少期)

そう!

美都(幼少期)

ちゅーりぷちゅーりぷ!

おばあちゃん

うふふ

おばあちゃん

いいわ、じゃあチューリップをあげるわね

美都(幼少期)

やったぁ!!

美都(幼少期)

みとねみとね?

美都(幼少期)

大きくなったらチューリップになるの!

美都(幼少期)

かわいくてきれいだから!

おばあちゃん

そう

おばあちゃん

チューリップの花言葉はね

おばあちゃん

「優しさ」

美都(幼少期)

やさ…しさ?

おばあちゃん

そうよ

おばあちゃん

美都

おばあちゃん

これからも美都の本当の優しさ

おばあちゃん

無くさないようにね?

おばあちゃん

分かったフリじゃだめよ

おばあちゃん

ちゃんとね…?

おばあちゃん

ちゃんと人の気持ちが分かる人になるのよ?

美都ちゃん…

おばあちゃん

人を判断するには

おばあちゃん

相手のこと

おばあちゃん

ちゃんと知ってから

美都(幼少期)

あいての、こと…?

美都ちゃん…

アカネ

美都ちゃん!

美都

おうっ…!!

美都

はっ…

アカネ

大丈夫?美都ちゃん

美都

えっ…

美都

美都

あたし寝てた!?

アカネ

うん、ぐっすりと

美都

(そっか…さっきの…)

美都

(夢だったのか……)

美都

…………

美都

って……

美都

ぐわぁー!

ガシャガシャガシャ…!

美都

まだ読み終わってないのにぃ…!

アカネ

美、美都ちゃん大丈夫?

ガラッ

カズキ

おーい、見つかったか

アカネ

こっちこっち!

カズキ

おおっ…!

カズキ

ここにいたのかよ

美都

すんません…

美都

ってか

美都

美都

あたしのこと探してくれてたんだ

アカネ

もちろん!

カズキ

まあな

美都

すまん…

美都

ありがとね

カズキ

もうすぐ授業始まるしな

カズキ

てか、さっきから何読んで…

アカネ

カズキ

美都

えと…

アカネ

これ

アカネ

もしかしてさっきの…

美都

う、うん

美都

シュウヤ君のことよく知らないから

美都

この本読みまくってみたの

美都

調べてみれば、シュウヤ君の気持ちが何か分かるかもしれないから

カズキ

美都…

美都

なーんて…!

美都

読んだくらいで気持ち分かってあげるとか、そんな簡単なことじゃないのにね!

美都

美都

シュウヤ君のこと

美都

分からなくは…、無いんだ

美都

でもっ…、ほらあたし自殺してないからさ?

アカネ

美都

おばあちゃんがよく言ってたんだ

美都

相手の気持ちは最後まで知り尽くすものだ…って

美都

だからね

美都

相手の気持ち

美都

美都

出来るだけ知り尽くしたいんだよ

ガラッ

シュウヤ

やっと来たぁ!

死野宮先生

遅いですよ、3人とも

美都

すいませんっ!

アカネ

ごめんなさい…

カズキ

すんまへん

美都

(怒られてしまった…)

カズキ

美都…

美都

へ、

美都

何?

カズキ

お前やっぱしつこいな

美都

な、何よ

美都

分かってるわよ

カズキ

でも

カズキ

そのしつこさが…、きっと相手のためになってんじゃねーの?

美都

へ…?

死野宮先生

起立

死野宮先生

では、4時間目の授業を始めます

死野宮先生

授業内容は、「シュウヤ」

シュウヤ

はぁ〜い

シュウヤ

えーっとどこまで話したっけね

美都

シュウヤ

……ああ

シュウヤ

僕が母親を連れて行こうと決心したときだったね

シュウヤ

シュウヤ

シュウヤ

そうだな

シュウヤ

美都

美都

シュウヤ…君?

シュウヤ

シュウヤ

美都

どうし…

シュウヤ

ねぇ

シュウヤ

美都ちゃん

美都

…、、

美都

えと、何かな…

シュウヤ

君はどうして自殺しなかったんだい?

美都

美都

うえっ!?急に…!

美都

なんでって…

シュウヤ

質問を変えよう

シュウヤ

どうして人は、

シュウヤ

自殺なんて、生き物に反する考えを思いついたんだと思う?

美都

美都

えと……

シュウヤ

頭が良すぎたんだよ

シュウヤ

人間は

シュウヤ

シュウヤ

僕ねぇ!

シュウヤ

思うんだ……

シュウヤ

シュウヤ

1番初めに自殺を思い浮かんだ人って、とんでもなく天才なんじゃないかって

シュウヤ

だってそうだろ?

シュウヤ

死ねば何もしなくていい

シュウヤ

何にもしなくていいんだよ?

シュウヤ

最も楽な生き方

シュウヤ

それは「死」なんだよ

シュウヤ

たったこれだけの発想でどれだけの人が救われただろうね

シュウヤ

人はね、

シュウヤ

生きることを放棄するという素晴らしい発明をした

美都

…!

シュウヤ

天才であるが故にバカな発想ができる

シュウヤ

どう?

シュウヤ

死にたくなって来たでしょ?

美都

いや、全然

美都

シュウヤ

そ?

ハルキ

おい、メンタリスト

ハルキ

適当な言葉揃えて、相手の精神に入り込むんじゃねーよ

シュウヤ

適当?

シュウヤ

適当なんかじゃないさ

シュウヤ

教わったのさ…!

ハルキ

ビクッ…

美都

教わった………?

シュウヤ

ふふっ……

シュウヤ

母親からさ

シュウヤ

僕は母親から教わったんだ

シュウヤ

死ぬのが1番正しい生き方なんだって

死んだんだ

僕の母さん

僕を置いて

死んじゃったんだ

秀也

ただいま!

秀也

お母さん…!

秀也

新しい家、決まったよ!!

秀也

これでっ……

母親

秀也

秀也

母…さん……?

ギッ…

母親

秀也

か………

秀也

はっ……

秀也

はっ……、、

秀也

ああ…

秀也

そ………

秀也

んな…

秀也

ほんとに……

秀也

母さん……なの…?

手の震えが止まらなかった

蒸し暑い日

天井にぶら下がった、母のような何か

虫の鳴く声

初めて殺意が湧いたよ

産まれたときは想像もつかなかった

父親を殺したいと思うなんてね

シュウヤ

あははっ…

シュウヤ

そうだよ

シュウヤ

母さんに教わったんじゃないか

シュウヤ

死ねば全てが解決する

シュウヤ

母さんは最期に僕に教えてくれたんだ

シュウヤ

お前もさっさと死んで楽になれって

シュウヤ

母さんは残してくれたんだ

シュウヤ

だからそれに応えた

シュウヤ

正しい道を選んだ

父さんは、母さんが死んだことにすら動じなかった

それどころか

父親の暴力の矛先は僕に変わった

父親

お前がっ!!

バシッ

父親

悪いんだぞ!

ドスッ

父親

お前が悪い子だから、母さんは自殺したんだっ

父親

俺の捌け口が無くなったじゃないか!

秀也

秀也

ごめんなさい…

秀也

………ごめん父さん

僕は冷静だったよ

父親

謝って許すとでも…!

だってそのとき

右手にはナイフを持っていたんだから

秀也

ごめんっ…

秀也

もう死んでくれ父さん…

ザクッ……

シュウヤ

死んだ

シュウヤ

あっさりとね

シュウヤ

あー、人間ってこんなに死んじゃうんだ

シュウヤ

こんなに

シュウヤ

簡単に死んじゃうんだ…

シュウヤ

って…

シュウヤ

思った………

シュウヤ

刺した感覚は今でも残ってるさ

シュウヤ

ジワっ…と滲む血、思ったより柔らかい感触

シュウヤ

こんな簡単なら

シュウヤ

もっと早く殺せたかも…

シュウヤ

はは……

シュウヤ

シュウヤ

そうだ

シュウヤ

母さんは教えてくれたよね…?

シュウヤ

「死」は最高の生き方なんだって

シュウヤ

自らの死は

シュウヤ

英雄の証なんだ…

シュウヤ

あーー

シュウヤ

もっと早く死ねばよかったなぁ……

シュウヤ

シュウヤ

シュウヤ

よし

シュウヤ

そろそろ…、死んじゃおうかな

シュウヤ

死んでもいいよね

シュウヤ

……

シュウヤ

……うん

シュウヤ

死んでいいね

シュウヤ

シュウヤ

もうそう考えるしか無かった

シュウヤ

そう考えざるを得なかった

シュウヤ

んでっ!

シュウヤ

さっき言った通り、

シュウヤ

自分の首スパッとやって

シュウヤ

終わりっ♪

シュウヤ

ねっ

シュウヤ

あっけないでしょ

美都

シュウヤ

ちなみにぃ

シュウヤ

ここの頭の傷っ!

シュウヤ

最後に親父に殴られたときのヤツなんだぁ〜…

シュウヤ

この傷のおかげだよ

シュウヤ

無情で殺せたのはさぁ…

美都

シュウヤ

最悪の人生だったよ

シュウヤ

ほんと

シュウヤ

死んで良かった

シュウヤ

君もそう思うだろ?

美都

美都

大丈夫?

美都

あんた

シュウヤ

はい?

美都

あんたさ

美都

さっきからずーっと

美都

同じことしか言ってないのね

美都

はぁ…

美都

死んで良かったとか

美都

お母さんが教えてくれたとか

美都

君もそう思うだろ?

美都

とか…

美都

そんなんばっかね

シュウヤ

何?

シュウヤ

何が言いたいんだよ?

シュウヤ

僕ははっきりしない人間が大っ嫌いだ

美都

無理して

シュウヤ

美都

話してたんじゃないの?

美都

自分の話

美都

シュウヤ君はどうして欲しかったの

美都

無理に過去思い出してさ

美都

授業やってさ

美都

あたしを煽ってさ

美都

………どうしたかった?

美都

どうして欲しかった?

シュウヤ

チッ………

シュウヤ

美都ちゃんさぁ……

シュウヤ

ほんとムカつくよね…

美都

分かるの

美都

少しだけだけど

美都

シュウヤ君の気持ち分かるの

ガンッッ…!

シュウヤ

気持ちが分かる!?

シュウヤ

僕の!?

シュウヤ

分かるわけ無いだろっ!!

シュウヤ

お前みたいな奴が1番嫌いなんだってっ…

シュウヤ

何でもかんでも…

シュウヤ

分かる、分かりますってさ

シュウヤ

自殺もしてないお前に…

シュウヤ

お前に何が分かるんだよっ

シュウヤ

何が分かったんだよ…、、、

美都

あたしはっ…!

カズキ

おいシュウヤ…、そのくらいに…

シュウヤ

分かったふりしてるだけだろっ!?

死野宮先生

シュウヤ君!

死野宮先生

落ち着いて!!

死野宮先生

美都さんも…、、

死野宮先生

あまり挑発しないように

美都

シュウヤ

シュウヤ

あ…///

シュウヤ

いいこと思いついたぁ!!

シュウヤ

ね、美都ちゃん

シュウヤ

僕にどうして欲しかったの…って言ってたよね?ね??

美都

え……

美都

うん…

シュウヤ

先生!

シュウヤ

次の授業で、一応僕最後にしようと思うんだけど

シュウヤ

次は場所を変えて授業がしたいなっ!!

死野宮先生

ハルキ

場所変えて授業…?

シュウヤ

そ!

美都

シュウヤ

自分の授業は、場所の変更もアリなんだよね?先生

死野宮先生

それは、そうですけど…

シュウヤ

そうだなぁ〜

シュウヤ

うん、決めた

シュウヤ

屋上がいいね!

美都

屋上……?

美都

でも授業が終わるまで教室から出られないんじゃないの?

死野宮先生

いえ…

死野宮先生

もし場所を変えても、そこに結界を貼って行うことになるので

死野宮先生

授業終了まで、屋上から出られないだけです

死野宮先生

屋上でも

死野宮先生

特に問題なく授業は可能です…

シュウヤ

ほらね♪

ガシッ

美都

わっ……、何

シュウヤ

美都ちゃん

シュウヤ

一緒に死のうよ

美都

美都

は………?

シュウヤ

自殺しちゃお?

ガタガタガタッ…

美都

待っ……!

美都

ちょっ…、何でそうなるのよ……

美都

離してっ……!

死野宮先生

ちょっと待ちなさい!

シュウヤ

先生

シュウヤ

生徒がもし、自決の学級で自殺した場合

シュウヤ

すなわち生前と同じ過ちを犯した場合、違反者となり、

シュウヤ

みんなと同じ年に卒業は不可能になる

美都

シュウヤ

きっと

シュウヤ

美都ちゃんは自殺したことがないから僕たちの気持ちが分から無いままなんだよ

シュウヤ

自殺したらきっと分かる

美都

シュウヤ

一緒に屋上から飛び降りようよ!

シュウヤ

死んだ方が正しい…ってこと、きっと分かってくれるはず

シュウヤ

自殺してよ、美都ちゃん

シュウヤ

一緒にさぁ

シュウヤ

それが君にして欲しいことだよ

シュウヤ

そして

シュウヤ

ずっと一緒にいよう

ハルキ

おいっ!やめろって!

アカネ

そうだよ!

カズキ

そもそも、そんなもん美都が承諾するわけ…

美都

いいよ

シュウヤ

カズキ

は……?

アカネ

ちょっと、本気なの!?

ハルキ

みみみ…美都っ!

ハルキ

こいつの挑発になんか乗る必要無いんだぜ…!!

美都

別に挑発に乗ってるわけじゃない

美都

純粋に

美都

本気で

美都

いいよって言ったの

美都

屋上に行こう

美都

シュウヤ君

美都

もう死んでるから、言い方おかしいけど

美都

さあ

美都

一緒にもう一度死のう

続く→

死ぬには少し勇気がいる

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