コメント
1件
恐らくユーリさんは助けてくれないでしょう。
恐ろしいと思っていても、つばきの手は、春夏の写真へと伸びていく。
上へ上へと、指を滑らせる度に出てくるのは、春夏の私物であろうブランド品。
そして、身に覚えのある、自分の写真である。
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
『返信を更に表示』の文字を押せば、出てくる出てくる、レスポンスバトルの痕跡。
しかも両方とも、アイコンの写真と投稿内容からして、明らかにつばきの母親ではないのだ。
知らない人
知らない人
春夏
春夏
知らない人
春夏
春夏
春夏
知らない人
知らない人
知らない人
春夏
春夏
春夏
春夏
春夏
春夏
春夏
春夏
春夏
春夏
春夏
春夏
母親でもない女2人が、つばきの母親だと名乗り、勝手に写真を使っている。
小紅姫
当然抱くのは、嫌悪感――を超えた拒否の感情であった。
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
小紅姫
腐るほどある自撮りのうち、1枚を選択すれば、数多のリンクがせり上ってくる。
小紅姫
検索フォームに乗せる指は、かすかに震えていた。
腐るほどある自撮りのうち、彼女達のレスポンスバトルに使われたものを選択し、検索する。
それだけで、同じ写真を掲載しているリンクが、スマートフォンの下部に複数現れた。
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
意気込んで、リンクを開いたつばきであったが……
決意はたった1タップで崩壊することになる。
つばき
何十、何百という『自分』が、画面越しにこちらを見ている。
さながら客に買われるのを待つ、ペットショップの動物のように、作り物のような目で。
不気味な光景に、つばきは思わずスマートフォンを取り落とした。
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
と、つばきは言うが、何も不可能ではないのだ。
小学校で過ごす時間と、これまでの写真の投稿時間を考えれば、何時に写真が投稿されるのかは、ある程度想像が着く。
そして写真が投稿されたなら、すぐにスクリーンショットか、画像のダウンロードをすればいい。
そうすれば、彼女が設けた時間制限など、あってないようなもの。 保存した画像欄を見れば、いつでもつばきの写真を見ることが出来るという寸法だ。
つばき
つばき
つばき
つばき
その日、つばきは1度も教室に顔を出すことなく、保健室でほとんどの時間を過ごした。
クラスメイト達もつばきを気遣ったのか、それとも担任から何か言われたのか……誰1人として、見舞いに来ることは無かった。
つばき
つばき
担任
つばき
担任
担任
つばき
つばき
つばき
つばき
つばき
言われるがままに支度をし、父親がいるという裏門まで向かう。
そこには見慣れぬ車に乗った、父親の姿があった。
つばき
お父さん
つばき
お父さん
お父さん
担任
担任
お父さん
お父さん
お父さん
つばき
つばき
つばき
お父さん
お父さん
つばき
こうして、車内にはラジオの騒がしい話し声と、タイヤの転がる音以外、音が聞こえなくなった。
無言の空間に耐えかねたのか、つばきは小声で、父の耳に語りかける。
つばき
お父さん
つばき
つばき
お父さん
お父さん
お父さん
お父さん
つばき
お父さん
お父さん
つばき
お父さん
お父さん
つばき
お父さん
お父さん
お父さん
お父さん
父親の独り言に、つばきの心臓がどくりと高鳴った。
その写真の出処は、つばきが1番知っている。他ならぬ、自分の投稿だ。
しかし、これを打ち明けて、両親に嫌われたくはない。
つばき
つばき
つばき
つばき