テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

一覧ページ

アシンメトリー□□パペット.

第35話 - 1人じゃ、きっと。

502

2023年12月17日

#一次創作

#葛藤

#日常

#仮面

#笑顔

#人間

四阿朧

謝りたいってライムを全て未読していたら

雅にいきなり祭りに誘われた

白玖

（行くわけねえだろって…何っ回も言ったのに）

白玖

（結局アイツの言葉に乗せられちまう…クソ）

雅

わっ！

白玖

お前…ふざけてんじゃねえよ殺すぞ

雅

怖

ギッと睨んでいると雅は目を泳がせたあと、俺を見た

雅

…ごめん白玖

白玖

っ、

見たことない、真剣な顔つきだった

いつもヘラヘラ笑ってる雅では考え得ないような顔で

白玖

（だけど許しゃコイツまたこんなことするだろ…！）

白玖

嫌だ！帰る！死ね！

白玖

前許したのでギリギリだっつの！

雅

…そうだよね

雅

もう絶対、白玖から離れたりしない

雅

ほんとにごめん、正直…白玖は魅力あるから、友達たくさんできて俺を捨てると思った

雅

だから先に自分から逃げた

雅

でももう白玖が俺を要らないって言っても俺は白玖に着いて行くから

白玖

…テメェは

白玖

いつもそうだ、都合よくひっついて来るくせに話し合う前に逃げる

白玖

そういうとこが嫌いだ！！

白玖

（…でも格段に俺の人生が良くなったのも、事実で）

白玖

（…別に、あれからアイツらとの関係も悪くなってねえし…）

白玖

（だけど簡単に許すと思われたら嫌だ…っ）

雅

もうしない、絶対

雅

あとお詫びに今日の屋台は全部奢ります

白玖

えっ

白玖

（えじゃない！！モノに釣られるな俺！！）

白玖

（…）

白玖

…っだーもう…分かったよ

白玖

お前が今慣れねえのに本気で話してることくらいは分かるし

雅

…恥ずかしーな

白玖

ふん

白玖

マジで次は絶交だからな、俺と関わらねえとか言った時点で

雅

うん♪

白玖

調子いいヤツ…

雅

祭りは祭りで楽しまないと

雅

最初どこ行きたい？

白玖

かき氷、浴衣あちー

雅

着てきてくれてありがとね

白玖

無理

そんなとき柑奈に会って

柑奈

デートの邪魔しちゃ悪いからやめとくよお

なんて言うから

白玖

ちげえわ

雅

あははっおもしろ

白玖

おもしろって…ふ、まあそうだな

雅

あ、笑った、良かった

白玖

うっせ

コイツがもう"そういう発言"をしないくらいの成長はしてると思えたことが前提だけど

まあもういっかって全部バカらしくなった

白玖

あ、なあ雅

雅

ん？

白玖

お前友達できた？

雅

へっ？

白玖

いや…なんとなく、俺が友達できたときみたいな感じだったから

雅

…まあ、見方は変わったかなぁ

雅

俺の視野が狭かったのかなって

あ、笑った、良かった

さっき柑奈、つまりコイツの知らないヤツと会ったときは除いて

今日の雅はいつもより笑わねえ

かと言って嫌な気持ちになるわけじゃなくて

楽しいときは笑うけど、いつもみたいに自分の気持ちを茶化してない

白玖

（…雅はたぶん）

白玖

（自分の上辺しか見てねえヤツばっかと出会って来て）

白玖

（笑われたり揶揄されたりすることを恐れてヘラヘラしてたんじゃねーかな）

白玖

（俺はそーゆー難しいことはよく分かんねえけど）

白玖

（幸太センパイと関わって、教わって、なんとなくそう思うようになった）

白玖

（…あ、そっか、センパイは…次に俺が雅に会うとき雅が成長してることを分かってたんだ）

白玖

（友達、つまり柑奈に対する態度は普段と同じだけど）

白玖

（その後の俺への態度がいつもと違って、雅が変わったこと気づいて）

白玖

（…俺と雅が、前に進めた）

雅

白玖？

白玖

ん？あ、どんなヤツ？

雅

なに嫉妬ー？笑

白玖

殺すぞ

雅

冗談だって！…んー、どんな人、か

雅

一見冷たいけど恐れ知らずで正しいことをする人、とか

白玖

わっかんねえ

雅

だよね、俺もよくわかんない

白玖

まーお前がなんか楽しそーで良かったな

雅

そ？

白玖

うん、今までは目が笑ってなかった

雅

へ、そんな怖くないでしょ笑

白玖

あ、あった

雅

ん〜、白玖何味？

白玖

いちご、練乳ありで

雅

じゃ俺ブルーハワイにしよ

なんとなくだけどその日は

雅がただ純粋に楽しんでる感じがして、俺もそうで

友達ってこういうことなんだなって思った

白玖

…雅、舌見して

雅

？ん

つまらなくなんてない

雅がいて、柑奈やセンパイみたいな人もいて

俺が気を許せば、こんなに簡単に

楽しく、なれるんだ

白玖

っはは！青！笑

アシンメトリー□□パペット.

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

502

5件

白玖くんは雅くんを、雅くんは白玖くんを大切な友達であんなことがあっても内心信頼し合ってるからこそ仲直りも出来たし一緒にお祭りに行くことも出来た…2人じゃなかったら、もしかしたらこんな展開にはならなかったかもしれない……そー考えるとやっぱり2人は最っ高の友達だよ😊✨ これからも2人仲良く（時には喧嘩して衝突しながら？）して欲しいな！！最後のかき氷を食べた時の定番舌の見せ合いっこしてる描写好き💕

これって、わたしたちから見たらすんごい簡単に仲直りしたように見えるけど、たぶん、それこそ白玖くんや雅くんにしか分かんない空気感の変化みたいなものがあったのかなって…そもそも白玖くんってはじめもさらっと許してたけどあれとはまた違うのかなーと勝手に思ってる… 雅くんの表情が白玖くんと柑奈ちゃんで違ったから、なんていうか、深いところまで感情を共有しあえてるのかなーっていうのでこれ思った…！

四阿朧

プロフィール