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〜女子部屋〜
桃華
私か蒼弥のどちらかが殺人鬼
桃華
いや…どちらも殺人鬼、か
桃華
わたしも蒼弥もそんなことした記憶はない
桃華
けれどもピートルは最初に言ってた
桃華
集められたみんなが殺人鬼だって
桃華
現に会議で殺人鬼は見つかってる
桃華
2人になるまで…
桃華
私は生きるために蒼弥を殺さないといけない
桃華
証拠を集めてそれを突き付けないといけない
桃華
そんな事したくない…
桃華
でも生き残るにはそれしかない
桃華
やるしかない…
桃華
覚悟は決まった
桃華
蒼弥に関しての情報を得るためにまずはピートルに話を聞こう
桃華
ねぇピートル
ピートル
ハイハイなんでしょーか？
桃華
質問なんだけどさ
桃華
あなたに蒼弥について聞くのはなし？
ピートル
う〜む…
ピートル
まぁ私が答えるのはちょっとしたヒントくらいですかね
桃華
じゃあある程度は答えてくれるのね
桃華
ならまずひとつ
桃華
一番最初に和樹さんが提示したあの写真
桃華
あそこには蒼弥とそのお母さんが写ってたわね？
ピートル
いえ？
桃華
え？
ピートル
あそこに写っていたのは蒼弥さんではありません
桃華
じゃあ誰なのよ
ピートル
さぁ？
ピートル
それを言ってしまっては面白くないでしょ？
ピートル
だから誰とは言えませんね〜
桃華
性別くらいは言っても良くない？
ピートル
性別程度でよろしいなら言いますよ
桃華
なら教えてよ
ピートル
性別は女性です
ピートル
あの写真に写っているのは女の子と蒼弥さんの母親で間違いないです
桃華
つまりその女の子が蒼弥のお母さんを…
ピートル
そのとーり！
ピートル
ですが、このお話貴女にとっては得な話ではないですよね？
桃華
まぁそうね
桃華
でも、気になることから聞いてかないと
桃華
もしかすると思いもよらぬところから道が現れるかもしれないでしょ？
ピートル
そーですか
ピートル
まぁある程度は答えますよ
桃華
なら次の質問よ
桃華
蒼弥はほんとに二重人格なの？
ピートル
隆太さんの言ってた話ですね
ピートル
その話は本当ですが一応証拠は見つけておいてはどうですか？
桃華
でもその証拠は隆太さんが持ってたから…
ピートル
その辺の証拠は私が回収してますよ
ピートル
このデスゲームが終わった後に全て処分するのでね
桃華
つまり今はあなたが持ってるのね
ピートル
あの証拠は使うので再び隠してます
ピートル
隠し場所までは話せないので残りの時間を使って探してください
桃華
…分かったわ
ピートル
他に聞きたいことは？
桃華
そうね……
桃華
わたしも蒼弥も本当に殺人鬼なの？
ピートル
それはその通りですよ
ピートル
私嘘はつきませんから
ピートル
少なくとも状況説明の時はね？
桃華
つまりこれより前の質問は嘘の可能性もあるってわけね
ピートル
どうでしょうかね？
ピートル
疑ってばかりで辛いでしょう？
ピートル
そうやって苦悩するといいですよ
ピートル
人は悩む生き物です
ピートル
悩みに悩みそして疲れ果ててそのまま寝るといいですよ
ピートル
永遠の休みを、ね
桃華
そんなことするわけないでしょ
桃華
私は悩みはするけどずっと悩むなんてしないし
桃華
そんな手には乗らないわよ
ピートル
それは残念です
桃華
とりあえずわたしも蒼弥も殺人鬼なのは確実なのね
ピートル
えぇその通りです
ピートル
少しヒントを与えるとすれば
ピートル
2人とも記憶に鍵をかけてるのです
桃華
鍵？
ピートル
これは心理学のお話に近いのですが
ピートル
人とは現実逃避をよくします
ピートル
それは意識的にでも無意識にでも
ピートル
仮に桃華さんにとって辛いことがあったとしましょう
ピートル
そうですね……
ピートル
1番わかりやすい例は身近な人が亡くなるですかね
ピートル
それが最愛の人でも家族の人でも
ピートル
あなたにとって大切な人が亡くなりました
ピートル
この時人間はふたつのパターンに分かれると私は思うのです
ピートル
現実を受止め明日を目指すもの
ピートル
現実を受け止められずその事実を消すというもの
ピートル
桃華さんと蒼弥さんは今言ったふたつのうち
ピートル
後者にあたる現実を受け止められないというものにあたります
桃華
じゃあ私にとってなにか大切なものがなくなって
桃華
それを自らを守るために記憶の片隅に追いやったってこと？
ピートル
えぇその通りです
ピートル
人の脳は自分を守るため都合よく記憶を改ざん
ピートル
そしてそれを思い出さぬよう記憶こそされてるが思い出せないように鍵をかける
ピートル
再び思い出すとそれは自分を追い詰めるのことになるから
ピートル
桃華さんも蒼弥も同じなんです
ピートル
お二人の人生の中で記憶に鍵をかけるほどの大きな事件があったのです
ピートル
そしてその事件は互いの証拠になります
桃華
………
ピートル
閉ざした記憶はあなたが殺人鬼という事を知らしめるものです
ピートル
私はお二人の過去を全て知ってますけども
ピートル
それは私の口からでなく
ピートル
互いの口から聞きたいですね
桃華
………
桃華
じゃあこの閉ざした記憶を開けることが
桃華
証拠にもなるってことなの…
ピートル
その通りです
ピートル
それは自力でなくてもいいですよ
ピートル
何故ならお互い殺人鬼だという証拠を集めてるのですから
ピートル
相手の発言をきっかけにその鍵が開くかもしれないのですからね
桃華
最後の会議は私達の閉ざした記憶が鍵なのね
ピートル
最後の会議私は白熱するものを楽しみにしてます
ピートル
私を最後まで楽しませてくださいね？
桃華
あなたの目的はなんなのよ…
ピートル
私の目的？
ピートル
そんなもの特にないですよ
ピートル
強いて言えば裁ききれない悪を私が裁いてる
ピートル
言うなれば自己満に近いですかね
桃華
狂ってるわね…
ピートル
それくらいじゃないとこんなゲーム開催しませんよ
桃華
それもそうね…
桃華
色んな情報ありがとう
桃華
一応は感謝してるわ
ピートル
白熱した話し合いを見たいですから
ピートル
その為ならば協力させてもらいますよ
桃華
動機が不純な人形ね…
ピートル
では、最後に私から特大ヒントです
ピートル
エントランスの人形を調べるといいでしょう
桃華
私たちを模したアレ？
ピートル
アレです
ピートル
あそこにはその人の人生を記したものと共に
ピートル
会議で使ったいくつかの証拠の手がかりを仕込んでますからね
桃華
ほんとに特大ヒントね
ピートル
それでは！お気を付けて〜
桃華
エントランスの人形、ね
桃華
行ってみようかしら
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