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花魁になってからるなの下には3人の禿がついていた。
部屋の掃除お茶の用意着替えの手伝い。
どの子も一生懸命でなにより皆とても可愛かった。
――そしてほんとにほんとに最後の朝。
部屋に入るとみんな揃っていた。
目は赤く鼻をすすりながら静かにお茶を用意してくれる。
月
そう言うと一人がぽろっと涙を落とした。
禿の女の子
女将さんの計らいでるなとその禿たちは特別に休みになった。
皆で座り湯気の立つお茶を囲む。
月
月
禿の女の子
禿の女の子
くすっと笑うとまた誰かが泣いた。
月
特に小さくて1番のお気に入りの子はずっと袖を握ったまま。
禿の女の子
小さな声。るなはそっとその子を抱き寄せた。
月
月
そう微笑みかけた。
月
月
懐から飴を出しそして小さな簪を渡す。
禿の女の子
禿の女の子
月
月
月
禿の女の子
堕姫にしてもらった時と同じ。3人は声を上げて泣いた。
――思い出す。あの時震える手で受け取った簪。
無意識に自分の髪に刺さった簪に触れる。
夜。店を出る前堕姫が見送りに来てくれた。
堕姫
堕姫
強がった声。でも目は少し潤んでいる。
月
それだけ言うので精一杯だった。
外に出ると店の前には人影があった。
禿たち女将さん見知った顔。窓から顔を出す者もいる。
女将
女将
胸がいっぱいになり我慢していた涙が溢れた。
禿の女の子
禿の女の子
禿の女の子
でもるなはぐっと堪え笑顔を作った。
月
振り返らず一歩歩き出す。
この場所で過ごした日々を胸に抱いたまま。