TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

フォロワー50人突破記念。

深澤side

高嶺の花だった。

深澤辰哉

よっ、翔太!

渡辺翔太

あ、ふっか。

渡辺翔太

おはよ。

深澤辰哉

おはよって...

深澤辰哉

もう昼だけど。

深澤辰哉

さてはお前、
授業中ずっと寝てたろ?

渡辺翔太

大正解。

深澤辰哉

はぁ...

深澤辰哉

大正解じゃないわ!ドヤるな!

渡辺翔太

痛い...痛い痛い。

佐久間大介

あーあ、
またやってるよこいつら!

宮舘涼太

ほんと仲良しなんだから。

阿部亮平

飽きないねぇ、この2人は。

これがいつもの4限目終わりの俺達。

クラスが離れている 俺、佐久間、阿部ちゃんも、

昼食を食べるために、 このクラスへ集まってくる。

5人で食べるのが毎日の日課。

だけど...

岩本照

翔太ー。

渡辺翔太

んぁー?

岩本照

昼、一緒に食おうよ。

時々、そんな邪魔が入る。

渡辺翔太

おぉ、いいよ。

渡辺翔太

そっち行くわー。

岩本照

はーい、待ってるー。

そう言って立ち上がる翔太。

俺は咄嗟にその腕を掴む。

深澤辰哉

今日もあっち行くの?

渡辺翔太

今日もって...

佐久間大介

今週入って初めてじゃねぇか!

深澤辰哉

週一でも
1ヶ月ありゃ4回になんだわ!

宮舘涼太

まぁまぁ、仕方ないでしょ。

宮舘涼太

翔太は人気なんだから。

深澤辰哉

いーや!

深澤辰哉

イツメンは俺らじゃん?

深澤辰哉

俺らと昼食うべきじゃん?

阿部亮平

翔太がいなくて寂しいんだね、
ふっかは。

宮舘涼太

うんうん。

深澤辰哉

な...っ、ちが、

阿部亮平

いいよ、翔太行ってきて。

佐久間大介

こいつは
俺らがどうにかしとくから!

渡辺翔太

んは、ありがと。

渡辺翔太

明日は一緒に食べるから、ね。

深澤辰哉

明日じゃない!

深澤辰哉

今日食え!な?毎日一緒に食え!

深澤辰哉

ぜってぇ行かせねぇか...んぐっ、!

宮舘涼太

ほら、翔太、早く。

渡辺翔太

うん、ありがと。

追いかけたい俺を、 必死に抑える阿部ちゃんと

俺の口を塞ぐ佐久間。

そのうちに舘が翔太を逃す。

深澤辰哉

お前ら...お前ら覚えとけよ...!

深澤辰哉

焼き鳥にして
翔太に食わせてやるからな!(?

深澤辰哉

絶対絶対、絶対に!

阿部亮平

や、意味分かんない。

佐久間大介

でもさー、
ふっかだって分かってんでしょ?

佐久間大介

翔太は人気者だって。

深澤辰哉

そりゃ、まあ分かってはいるけど!

阿部亮平

翔太は誰でも友達みたいな感じだし
声かけたら行っちゃうよ。

宮舘涼太

それが嫌なら早く翔太を
自分のものにするんだね。

深澤辰哉

やーそれとこれとは話が別じゃん?

深澤辰哉

翔太の気持ちだって
あるわけだしさ?ね?

佐久間大介

ほーら出たよ、ふかチキ。

佐久間大介

チキン!ばーか!このチキン野郎!

深澤辰哉

え、なんか一個悪口入ったくない?

阿部亮平

俺は翔太も同じ気持ちだと
思うんだけどなぁ。

宮舘涼太

分かりやすいよね、2人とも。

深澤辰哉

え、なんで俺が翔太のこと
好きな前提で話進んでんの?

深澤辰哉

え?なんで?

宮舘涼太

いや、気づかない方がおかしいよ?

深澤辰哉

え?

阿部亮平

青色のペンケースに
青色のリュック。

阿部亮平

おまけに
こっそり色違いのシャーペン。

佐久間大介

翔太の好きな歌を、
リピったりしてねぇ。

深澤辰哉

な...っ、

深澤辰哉

なんでお前ら知ってんだよ!

深澤辰哉

怖い!え!怖すぎて怖いんだけど⁉︎

宮舘涼太

...声、でかい。

深澤辰哉

あ、ごめん。

佐久間大介

一回言ってみたらいーじゃん!

佐久間大介

翔太のこと好きだよーって!

深澤辰哉

振られたらどうすんだよ。

佐久間大介

恋愛なんて当たって砕けろだよ!

深澤辰哉

だから、それが嫌なの!

深澤辰哉

砕けたくねーからこうなってんの!

深澤辰哉

砕けるくらいなら
この距離感で、ずっと...

阿部亮平

...ん?なに?

深澤辰哉

や、なんでもない。

深澤辰哉

とにかく!

深澤辰哉

俺は自分のタイミングがあるから!

深澤辰哉

勝手に翔太に
ペラったら許さねーかんな!

宮舘涼太

流石に喋んないよ。

宮舘涼太

流石にね。

深澤辰哉

頼むよ⁉︎ほんとに!

深澤辰哉

分かった⁉︎

そんな、 the青春を謳歌していた高校時代。

所々に散らばっている記憶の欠片を、 一つ一つ集める。

翔太の好きな色が青だと知って、

事あるごとに青を集めた、16歳。

翔太とのお揃いが欲しくて、

こっそり色違いを買った、17歳。

翔太の 好きなものを好きになりたくて、

翔太が聴いていた曲を何周もした、 18歳。

結局俺は、 卒業式にも翔太の気持ちを伝えず。

もちろん、 卒業した後も伝えていない。

届きそうで、届かない。

そんな距離にいた。

彼は高嶺の花だった。

深澤辰哉

懐かしいな。

そんなことを思いながら一人、

公園のベンチで空を見上げる。

青春時代に浸りながら、 夜に更けるのが好きだ。

それに寒い夜って 星が綺麗に映るよね。

それも意外と嫌いじゃない。

どこかで翔太も、 同じ空をみてるのかなぁ、なんて

そんなドラマの ようなことを考えるのが好き。

??

そうだね、久しぶり。

??

高校生以来じゃない?

深澤辰哉

うん、それくらい。

深澤辰哉

...って、え?

ふと聞こえた声に慌てて横を見る。

すると、そこにはなんと

あの高嶺の花が。

深澤辰哉

しょ、翔太ぁ⁉︎

渡辺翔太

よっ。
loading

この作品はいかがでしたか?

163

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚