#3
まゆか
うん、秘密にする。
、、そのカメラの消し方ややこしいから私が消しとく。
、、そのカメラの消し方ややこしいから私が消しとく。
私は今2つの嘘をついた。
1つ目は、カメラの消し方がややこしいと言ったこと
2つ目は、カメラの持ち主。
本当は私のカメラだ。
ただ何となく嘘をついた。
それが全ての始まりだった。
会議室にありそうな長机に横並んで
何故か向井さんと2人で
部室にある写真集を見ていた。
私の右、というか窓側に向井さんが座っている。
私よりも大きな手で
写真集のページ1枚1枚めくられる。
向井康二
写真、好きなの?
私は小さく頷いた。
向井康二
僕も好きなんだけど、
向井康二
さっき初めてカメラ触ったんだ
向井康二
それにセンスなくて。
初心者なんだと言って笑っていた。
大きな口をと眉毛が動く。
まゆか
、、5年使ってる私でも分からないから
まゆか
初心者でも大丈夫だと思う。
まゆか
それに、さっきの写真、
まゆか
雲が綺麗に撮れていて、センスあると思う。
向井さんは首を傾げる。
向井康二
雲?
向井康二
あ、あれか
向井康二
あれは、あまりにも君が綺麗だったから、
そこまで言うと、
見る見るうちに、耳まで赤く染められていく。
向井康二
あ、いや、あの
口をパクパクさせながら
何を言ってるのか分からなかった。
まゆか
じゃあ、今の言葉撤回。
まゆか
私を被写体にするなんて、センスある、絶対
向井さんは嬉しそうに目を細めて笑う。
その瞬間窓から風が入り込み
写真集のページと向井さんの髪を散らした
向井康二
風強いな、
と言って、写真のページと自分の乱れた髪を整えた。
その仕草があまりにも美しかった。
例えば
餃子を焼いたフライパン。
向井さんの仕草が
表情が酷くこびりついて剥がれない。
今思えば
これが一目惚れだった。
NEXT♡300
PS 友達の嘘。は来週の水曜日くらいからに投稿していこうと思います!







