珍しく真剣な顔をした君から話があると言われた
きっと話というのは別れ話だろう
僕
わかった
君の隣に座ると君は緑茶を出してくれる
いつからだろう
コーヒーが飲めない僕を気遣って
君も緑茶を飲むようになったのは
いつからだろう
それが当たり前になったのは
君
もう、わかってるでしょ話したいこと、
僕
うん、きづいてた
君が笑わなくなったのも
僕が寝た後に泣いてるのも
君
別れよっか 私達
僕
そうだね
いざ言葉にされると
少しだけ寂しくて、虚しくて、情けなかった
気持ちを紛らわすために飲んだ緑茶はまだ熱くて
君の話を聞く他なかった
君
あのね、これからはどうする?
君は優しい声で、でもしっかりとして話を進めている
あぁ、まだ好きだ。
大好きだ。
緊張するとスカートの裾を擦るとこも
人を攻めないように気遣うところも
まだ 夜寝れない君を寝かしつけたい
まだ朝ごはんを作りたい
できることなら
これからも一緒にいたい
でもそれを終わらせてしまったのは僕だ
話が終わると君は目に涙を浮かべながら
君
そのお茶、最後だからね、
君
コーヒーちゃんと飲めるようになるんだよ
小さい君を抱きしめたくなった
でもそれはもう許されない
僕
今までありがとう
それしか言えなかった
君
バイバイ
君が出ていったあと落ち着いてから飲んだ君の緑茶は
もう冷たくなっていた