シエル
ふぅ……まぁまぁだな……、
セバスチャン
それは左様でございますか……
ナイフとフォークを皿の上に置き 口を軽く拭く
シエル
まぁ……、味は良かった
セバスチャン
お褒めいただき光栄です
シエル
……、
手を広げてセバスチャンの方を向く
シエル
ほら、……ご褒美……、
セバスチャン
!
セバスチャン
よろしいのですか?
シエル
お前がさっき言ったんだろうが……、
はやくしろ……ッッ
はやくしろ……ッッ
セバスチャン
ではお言葉に甘えて……
ぎゅッッ
シエル
ッッ……///
シエル
(セバスチャンは適度にご褒美を僕に要求する……)
シエル
(長い間人間の魂を食ってないからか……
空腹でもう耐えれないはずなのに……、)
空腹でもう耐えれないはずなのに……、)
シエル
(けして契約していない人間の魂は食わない……)
シエル
(そこで、セバスチャンは僕にある提案を持ちかけた……)
シエル
(ご褒美だ……)
シエル
(適度に僕の魂に近づくことで空腹を紛らわすんだとか……、)
シエル
(しかし最近は……)
セバスチャン
坊ちゃん……、
シエルの頭を支えて顔を近づかせる
シエル
ッッ……
ちゅ……
シエル
(最近はキスをするようになった……)
シエル
ん、ふっ……///
シエル
(しかも唇と唇を合わせるなんて可愛いもの……)
シエル
(そんなものでは終わらなかった)
セバスチャン
……
にゅるッッ
シエル
ッッふぅ……///ッッ
くちゃくちゃくちゃ
セバスチャン
(お口が小さいから息がしずらすそうですね……)
シエル
……ッッんッ……ふう……///
セバスチャン
(まぁそんなとこも可愛いのですが……)
くちゃくちゃくちゃ
シエル
ッッ……いつ、……まで、
セバスチャンを精一杯突き飛ばす
シエル
やってんだ!!!!バカ執事!!!!
シエル
ハァーハァー
セバスチャン
!?
セバスチャン
すいません。つい坊ちゃんが美味しくて……
シエル
ぼ、僕は目的を果たすまでお前に食われる気はないぞ!!!!
セバスチャン
わかっています……
シエル
わかってるならさっさと仕事に戻れ!!!!
セバスチャン
かしこまりました。お出かけになる時間になりましたらまたお声がけいたします。
セバスチャン
それでは失礼します
バタン
セバスチャン
……
セバスチャン
(あぁ……なんて可哀想な坊ちゃん……)
セバスチャン
(大いなる犠牲を払い……快楽や悲劇を望む……)
セバスチャン
(神を否定し悪魔に耳を傾けるなんて……)
セバスチャン
(あぁこれが人間の言う恋なのでしょうか……)
セバスチャン
(絶望的な世界を映すあの瞳が私を釘付けにする……)
セバスチャン
(そう思うだけで私は空腹なんて忘れてしまう……)
セバスチャン
(坊ちゃんは知らないでしょう……)
セバスチャン
(私は空腹なんてなっていない……、)
セバスチャン
(これは私自身の欲求であって……契約ではない……)
セバスチャン
(坊ちゃんが一言嫌だと言えば終わる話……)
セバスチャン
(そうとは知らずに可哀想な坊ちゃん……)
セバスチャン
(初めはハグだけで終わるかと思いましたが……まさかキスまで許してくださるとは……)
セバスチャン
(ほんと……)
セバスチャン
お可愛いこと……❤︎