テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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故旧忘れ得べき

第31話 - ビースト

2024年06月29日

#文スト

#nmmn

#新連載

紫響☁🕊‎@通りすがりの変人

今回は

ビーストのお話です

高見は探偵社

という設定でいきます

諸事情によりアイコンはいつものものなので...

違和感あるけど脳内変換で頑張って下さい

それではどうぞ

高見

芥川

はい？

高見

一寸お使いを頼まれて欲しいのだけれどいいかな？

芥川

...ご自分で行かれては？

高見

それが今日こんなことがあってね

乱歩

あ、高見

高見

？なんだい乱歩君

乱歩

今日は外に出たらダメだよ

高見

どうして？

乱歩

どうしても！！

乱歩

出れば人生で一番最悪な日になる

高見

そんなにかい？

乱歩

そーなの！！

乱歩

だから任務は僕が代わりに行くし、お使いも芥川に頼んでね

高見

うーん、それだと...

乱歩

だぁめ！！

乱歩

絶対だからね！！

高見

はいはい

高見

乱歩君がそんなに必死になるくらいなら出ないよ

乱歩

それでいいの

芥川

成程

芥川

乱歩さんが言うのであれば僕が言ってまいります

高見

ごめんねぇ？

高見

そこにメモがあるからそれ見て買ってきてね

芥川

はい

芥川

では行ってきます

高見

気をつけてねー

高見

...さてと、乱歩君は今頃俺の任務かぁ...

太宰

やぁ、名探偵さん

乱歩

...ポートマフィア首領太宰治

太宰

よくご存知で

太宰

それとも...あなたの持つ異能力で推理をしたのかな

乱歩

...本当ならここへは高見が来るはずだった

乱歩

高見をどうする気？

太宰

...取り戻そうと思っているだけですよ

乱歩

取り戻す？

乱歩

あぁ、高見が元ポートマフィアだからか？

太宰

えぇ、本人から？

乱歩

ここ

太宰

推理...ですね

太宰

その通りです、でも彼は誘って乗ってくるような莫迦じゃあない

太宰

私も貴方がここへ来るだろうということくらい分かっていました

乱歩

だろうね

太宰

さて、そろそろ帰ります

太宰

あぁそうだ、名探偵さん...高見に言っておいてください

太宰

“逃げられないよ”

乱歩

............

高見

織田くーん暇だよー

織田

...任務はどうした？

高見

乱歩君が行くなって

高見

代わりに僕が行くからーってさ

織田

そうか

高見

いや待って待って

高見

今暇〜って言ったよね？

織田

あぁ、確かにそう言ったな

高見

そうだよね？

高見

で？

織田

.........？

高見

おっと、マジかい織田君

高見

まぁいいや、なにか仕事なぁい？

織田

...あそこに国木田の書類が

高見

落書きしてこよ

織田

怒られるぞ

高見

いーのいーの！

高見

〜♪

乱歩

ただいまー

高見

あ！乱歩君！

乱歩

高見

乱歩

一寸こっち来れる？

高見

あぁうん、良いよ

高見

...

乱歩

わかるよね？

高見

太宰の話かい？

乱歩

そう

乱歩

逃げられないと言われた

高見

...はぁぁぁぁ

乱歩

何があったのかは大体予想が着くけど

高見

そうだねぇ

高見

ちゃんと話さないといけないかもしれないね

乱歩

...僕だけに教えて

乱歩

できるなら何とかするよ

高見

.........わかった

あれは6年前の話

太宰

首領

森

...何かな太宰君

太宰

私は貴方を殺そうと思う

森

.....................

太宰

...私が考えていることを少し、お話してよろしいですか？

森

...聞こうか

太宰

私はある事情があって首領にならなければいけません

太宰

然し、その席には首領...貴方がいる

太宰

だからあなたを殺してずり降ろすか、辞退してもらうしかない

森

.........

太宰

そこでこう考えました

太宰

...高見

高見

............

太宰

太宰の異能力で、貴方を引きずり降ろします

森

そう来るか...

高見

首領、降りて下さい

高見

太宰は本気だ...だから

森

条件は

太宰

......孤児院の先生として職をキープしています

太宰

首領を辞めたあとはそこで働けばいい

森

...そうかい

森

それが太宰君にとっての最適解かな？

太宰

はい、最も...目的への近道です

森

そうか

森

高見君、君が証人だ

高見

.........

森

現首領、森鴎外は死んだ

森

新たな首領に、太宰君を指名してね

高見

...はい

高見

然し首領、これは太宰が殺したことにしましょう

高見

そうだろう？太宰

太宰

...あぁ

太宰

私が首領を殺した...そして首領になった

太宰

これでいい

森

そうかい

森

それならこの席は太宰君に譲ろう

太宰

...............

高見

...............

高見

...

乱歩

それなら森鴎外はまだ生きている...？

高見

そうだよ

高見

あれから3年後に俺はポートマフィアを出た.........

高見

それからもう1つ

乱歩

高見...駄目だ

高見

...ごめんね乱歩君

乱歩

そんなことこの僕が許さない...ｯ！！！

高見

乱歩君...

乱歩

駄目！絶対に許さないｯ！！やめてよ高見ｯ！！

高見

っ、仕方ないんだ

高見

俺が探偵社に入った理由も全てはのためなのだよ

乱歩

っ！

乱歩

嫌だ！！高見...ｯ

乱歩

もっといい方法を考えるからｯ！だからそれだけは...ｯｯ！！

高見

............乱歩君

乱歩

っ、ぅﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

高見

...乱歩君ごめんね

高見

ごめん.........乱歩君...

乱歩

高見.........

高見

それじゃあ行くよ...

高見

そろそろ時間だから...

高見

やぁ、久しいね

高見

もう立派な虎を育てたのかい？

太宰

......高見

高見

屋上なんかに立っていたら風邪をひくよ

太宰

...そうだね

太宰

中で話そうか

高見

...あぁ

高見

いやぁ、懐かしいね

太宰

...そうだね

高見

1人で抱えるのは...もう苦しいだろう？

太宰

っ、知ってたのかい？

高見

俺を誰だと思っているのかな？

高見

高見の相棒だろう？

太宰

っ...私にはもう無理だ

太宰

織田作も私のことを覚えていない...

太宰

敦にも、鏡花ちゃんにも暗闇を歩かせてしまった...ｯ

太宰

どうしたらいいんだい？高見...教えてくれ.........ｯ

高見

.........太宰

高見

君は織田君の為によく頑張ったと思うよ

高見

けれどね、俺にとっては........

高見

俺からすれば、太宰が笑っていないと嫌なんだ

太宰

高見...

高見

太宰には申し訳ないけれど！織田君よりも太宰に笑っていて欲しい

高見

敦君や鏡花ちゃんよりも、太宰が光の方へ進んで欲しい

高見

太宰にこれ以上、全て背負わせたくないよ.........

太宰

っ、

太宰

ねぇ高見...

高見

...なんだい？

太宰

つまり、私に幸せになって欲しいと言っているの？

高見

...そう、聞こえなかったかい？

太宰

っ！！

太宰

ふふ、あはははっ

太宰

高見は本当に面白いね

太宰

.........ごめん

高見

...いいよ

高見

元々俺もこうされるために来たんだ

太宰

...乱歩さんは元気かい？

高見

この世界については勘づいても居ないよ

高見

でも、俺がこうなることは知ってる

太宰

はは...

太宰

すれ違う度に睨まれるね

高見

そうだね

高見

もしかしたら芥川に刺されるかも

太宰

もう遅いよ

高見

そうだったね

高見

...さあ、もう覚悟はついたかい？

太宰

...あぁ、いつでもいいよ

高見

それなら、

高見

楽しかったよ太宰

太宰

私もだよ

太宰

今までありがとう

太宰

............っ

太宰

愛してる

高見

ふふ、また別の世界で...

太宰

あぁ

太宰

っ、ごめんね...高見......

ﾄﾞﾝｯ

高見

っ！

高見

ﾄﾞｻｯ

太宰

高見...ｯ、あぁ.........高見...

敦

首領！？銃声がｯ！！？！

太宰

.........敦君...

敦

ぁ、え...？高見さん.........？

太宰

...敦君、この事は......ｯ

太宰

このことは秘密で頼むよ

敦

っ！！...はい.........

太宰

...高見、ごめんね

太宰

っ、あぁ高見...愛してる...

太宰

また後で......また、っ

太宰

............後を追うよ、だから待ってて

太宰

あと少しだから.........

故旧忘れ得べき

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