無名
無名
無名
無名
無名
無名
無名
無名
無名
無名
無名
無名
無名
2 .
教室に入ると、彼と目が合った
澪
国見
澪
国見
国見
澪
国見
澪
国見
澪
国見
澪
昔、彼とのデートで寝坊したのを思い出す
私が言い返せずに居ると、彼がクスリと笑った
澪
国見
試合当日。
体育館の扉を開けた瞬間、湿った木の匂いとシューズの擦れる音が広がった。
アップ中の選手たちの中、 彼が、いた。
いつもどおり前髪が少し目にかかっていて、声を張るでもなく、淡々と動きを確認している。
その横顔を見るだけで、胸が小さく跳ねた
ふと、彼の視線が揺れるようにこちらへ向く。
_反射的に、目を逸らした
彼は、近くの選手に話しかけられ小さく返す
国見
あの時の……なんだっけ
及川……さん
試合が始まり、笛の音が体育館の空気を切り裂く。
セットが終わり、短い休憩。
彼はもう一度だけ、彼女の方を見た。
彼はすぐに目を逸らし、 でもその耳は少し赤くて、
澪
もちろん、彼には届かない
けれど、心の奥が少しだけ熱くなった。
試合が終わり、体育館が少しずつ静かになっていく。
階段を降りると、彼が汗を拭いている姿が目に入る
澪
声をかけようと声が漏れたが、彼には届かない
澪
少し遠くから、彼の話す声が聞こえる
及川
及川
国見
その淡々とした声が、 中学生のころと同じで、胸の奥がぎゅっとなる。
もう一歩踏み出そうとして、 でも、喉がつまる
彼がふとこちらに気づきそうに顔を上げる
咄嗟に顔を逸らす
澪
諦めて、肩にカバンをかける
外へ出ようとすると、
国見
澪
振り向くと、息を切らした彼
国見
澪
国見
沈黙が流れる
国見
澪
彼が、ほんの少し手を伸ばし、袖を触れない程度に近づけて止める
国見
澪
国見
また、彼の耳が赤い
澪
国見
お互い目を合わせられないまま、距離が少し縮まる
夕方。
体育館から少し離れた道。
並んで歩くけれど、微妙に距離があいている
澪
国見
澪
国見
国見
澪
国見
思わぬ発言に、不意にも顔が熱くなる
澪
澪
彼の息が少し詰まる
国見
澪
国見
国見
澪
国見
澪
澪
国見
澪
国見
言い返せなかった
国見
澪
国見
国見
澪
澪
国見
澪
また、沈黙
国見
澪
国見
澪
国見
澪
国見
澪
小さく笑うような、呼吸が混じる沈黙
そのとき、思ったより距離が近かったのか、小指が彼の手にあたる
澪
国見
澪
国見
国見
澪
国見
澪
国見
澪
国見
国見
澪
国見
澪
澪
彼が、私の手を握る
澪
国見
国見
前よりも男らしくなった彼の手に、なんだか恥ずかしくなった
無名
無名
無名
無名
無名
2 . 手 と 手 終
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コメント
1件
手繋いでもいい?はきゅんきゅん