本人様とは関係ありません!!
BLが含まれますので 苦手な方は回れ右でお願いします!!
それでは早速どーぞ
こ
ぼやけた視界が開けていき、 だんだん鮮明に見えてくる
見慣れない場所が広がる
周りを見渡していると、 隣のベッドにいた同い年くらいの男の子と 目が合う
る
そう言われ、自分の足に目を向けると 包帯でぐるぐるに巻かれた 右足があった
こ
まだ薬が効いているのか 痛みどころか感覚さえなく、 どこか他人事のように思えてくる
る
る
こ
こ
突然話しかけられ、 おぼつかない返事をしてしまった
る
こ
こ
る
このほんの少しの会話で るぅとくんは僕とは対象的だと悟った
きっと学校では1人では足りないくらいの 友達の相手をして僕に向ける キラキラした笑顔を振りまいて 魅了するのだろう
る
こ
る
る
こ
こ
こ
る
少し考え込んで、 指を折り曲げながら 何かを数え出す
る
る
こ
そうなんだと軽く口先では 納得したように言ったが
本当ならという言葉に ずっと突っかかっていた
自分の学年が分からなくなるほど るぅとくんは長いこと ここで毎日を過ごしているのだろうか
だとするならば さぞかし辛いだろう
こ
つい口から零れ出してしまった
る
案外キョトンとしていて 何ともなさそうな様子だった
こ
こ
る
こ
そういう割には元気そうに見えてしまう
る
こ
心の中を見られているのかと思い驚いた
あの後、親やお医者さんが来て 僕が何故ここにいるのか、 自分の体の状態を教えてくれた
話によると、交通事故で右足を怪我し ぶつかった衝撃で意識が飛んで 病院まで運ばれてきたとか
こ
幸いなことに怪我はそこまで 酷くない
その証拠として 今僕はつまらない病室から抜けだし 外の空気を吸いに来ている
る
そう言って缶ジュースを渡してきた
僕が外にいるのは 気分転換にと誘ってくれた るぅとくんの一言があったからだ
こ
る
る
そう言って笑っている姿は 本当に男なのか疑うほど可愛かった
こ
こ
こ
る
る
たかがご飯に誘ったくらいで こんなに喜ばれるのは初めてで
なんだか照れくさい
り
る
突然向こうから少し小柄な男の子が 手を振りながら走ってきた
り
る
り
り
そう言って僕の顔をのぞきこんでくる
る
る
こ
り
ニコッと微笑んで僕を見てくる姿は るぅとくんになんだか似ていた
る
り
こ
り
り
こ
る
り
こ
こんなたわいもない話をして 僕らは暇をつぶした
病院の中に戻った
り
る
り
り
る
どうやら担当の医者は何人かいるようで 2人は外で長居しすぎる常習犯らしい
さ
後ろからるぅとくんと莉犬くんの 肩に手を置いたこの先生は...
り
る
2人の様子からさっき話していた さとみ先生だと思われる
り
る
さ
明らかに動揺している2人を 目を細めながら 何もかも見透かしているぞと 忠告しているように見えた
さ
こ
2人の反応を楽しんでいると急に 話しかけられて驚いた
さ
さ
そう言って手を出してくる
凛としていてまるで王子様のような 顔の整っている人だ
舞踏会でダンスを誘われた シンデレラはこんな気持ちだったのだろう
こ
手は大きくしっかりと僕の手を握る
さ
こ
さ
こ
ころんくん〝は〟ってことは もしかして...
さ
さ
る
り
いつもより一回り小さく見えるほど 恐縮しているふたりはなんだか可愛かった
でも気分転換になったし 楽しかったのは変わりない
それは全部2人のおかげだ
なんだか僕だけが免除されている この状況に罪悪感が湧いてきた
こ
さ
こ
こ
こ
こ
こ
る
り
こ
こ
さ
さ
り
る
さ
り
る
さ
り
る
さ
こ
さ
る
り
る
こ
僕らは各々の病室に戻って検診を受けた
さ
こ
さ
さ
こ
さとみ先生はすごく優しかった るぅとくんと莉犬くんは怖がっていたけど なんだかんだ仲良かったし
何よりもさとみ先生の話し方や 話す言葉には思いやりや優しさがあり なんだかあったかい
こ
さ
そんな優しいさとみ先生が 特別気にかけているように見える るぅとくんのことが気になった
さっき外に長居したことを注意された時にふと思った
時計の長い針は 1を少し進んだところだった
確かに病院の先生は忙しく時間に追われているのはよく分かるが、それにしては さとみ先生はとても焦ってるぅとくんを探していたように思える
何回か今回のように時間を守らなかったことがあるなら普通はまたか、と想像がつきそこまで焦ったりはしない気がする
でもあんなに焦っていて、 見つけた時のあの安堵した表情は るぅとくんの身に何かあっても おかしくないと悟っていたようだった
こ
さ
後ろ姿しか見えずさとみ先生の表情は 見えなかったが、少しだけ手が止まった
今さとみ先生は何を考えて どんな顔をしているのだろうか
こ
デリカシーがなかったかもしれない
でもどうしても気になって つい聞いてしまった
さ
呟くように名前を呼ぶ
心做しか声が低いような気がする
やはり風邪を拗らせているだけでは ないということははっきりわかった
さ
さ
こ
こ
さ
少し寂しそうな顔をしていた
さ
こ
さ
こ
さ
こ
通りかかったなんてきっと嘘だ
僕に心配させないように 嘘をついたのだろう
さ
こ
さ
こ
こ
さ
こ
なんだか僕だけくん付けされるのは 距離を感じて寂しかった
さ
さ
さ
こ
さ
こ
きっと僕が女の子だったら とっくに好きになっていたと思う
なんてくだらないことを考えていた
その日の夜
る
こ
時刻は12時をとっくに過ぎていた
る
こ
夜は余計に不安を大きくさせて 寂しさを連れてくる
そのくせに就寝時間は10時で 眠れるはずがなかった
る
こ
素っ気ない返事をしてしまったことを 少し後悔していると
ジャッ
目の前のカーテンが開いて なにか企んでいる顔の るぅとくんがそこに立っていた
こ
こ
るぅとくんは僕のベッドに入ってきた
る
こ
病室のシングルベッドに 男ふたりが寝ているこの状況に 驚きを隠せない
こ
る
狭いせいで耳元にるぅとくんの 吐息がかかる
こ
る
こ
本当はとても恥ずかしくて 照れ隠しでるぅとくんに背を向けた
る
る
こ
る
こ
る
ぎゅっ
こ
急に背中に温もりを感じた 後ろから抱きしめられたのだ
こ
る
る
少し抱きしめる力が強くなる
でも不思議とすごく安心して 眠気が一気に襲ってきた
こ
る
こ
る
こ
る
こ
る
る
こ
るぅとくんはいつも笑顔で 僕を安心させてくれているから 余裕そうに見えていたけど
本当はるぅとくんだって寂しいんだ...
なんなら僕なんかよりもずっと 寂しい思いをしているだろう
ギュッ
僕はるぅとくんの方を向き、 気づいたら思い切り抱きしめていた
こ
る
急な僕らしくない行動に るぅとくんは驚いていた
こ
る
暗くてお互い顔は見えないが きっと顔が赤くなっているだろう
2人の熱がお互いに伝わる
る
わざわざ報告してくるるぅとくんが 自分でもびっくりするほど愛おしく感じた
こ
る
る
こ
僕らはいつの間にか眠ってしまっていた
り
目を覚ますと、莉犬くんの顔が 目の前にあった
こ
り
る
まだるぅとくんは寝ぼけていて また目を瞑ろうとしている
な
り
な
り
る
な
そう言ってなーくん先生??は るぅとくんのほっぺをぷにぷにしている
な
な
こ
な
な
な
こ
な
そう言ってなーくん先生は 体温計を渡してくる
な
な
な
り
こ
り
な
り
な
り
そう言ってスキップして 病室から出て行った
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