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夜猫🌸依頼事務所～厄災の魔女～

第45話 - 第45話『要請』

2022年06月06日

#オリキャラ

#戦闘

#ファンタジー

#一次創作

🌙夜桜猫🌸

～夜猫依頼事務所～事務員室

水曜日 PM14:30

猫船

…ふぁ～、

猫船は朝から、時々あくびをしながら事務所の固定電話をじっと眺めていた。

猫船

(結衣さんから
連絡来ないな…。)

猫船

ふぁっ…

猫船

(眠い…。)

猫船

(昨日、不安で
全然寝れなかった。)

夜桜

…医務室で
寝てきたらどうだ？

猫船

私はいいや…

猫船

夜桜はどう？

猫船

(多分、寝れてないよね？)

夜桜もさっきからよく小さなあくびをしていた。

夜桜

俺は大丈夫だ。

スッ

猫船

ッ！

夜桜

……。

猫船達の目の前に突如、ドアが出現した。

猫船

(結衣さんのドアだ！)

猫船

(って事は…)

ガチャンッ

第45話

『要請』

バンッ！！

バタンッ！！

猫船

ッ！？

ドアが開いた瞬間、誰かが飛び出し勢いよく地面に倒れた。

白樹

……。

猫船

し、白樹さん？！

結衣

こんにちは。

猫船

こ、こんにちは。

白樹の後ろから結衣がゆっくりと出てき、ドアはスッと消えた。

猫船

(白樹さんの背中に
足跡ついてる…)

夜桜

…背中を
蹴ったのか？

結衣

はい。

結衣

つい足が滑って
しまいまして…

結衣は笑顔で答えた。

夜桜

…そうか。

夜桜

(滑ったというより、
故意に強く蹴った
ような感じだがな…)

夜桜

(まぁ、いいか。)

猫船

(結衣さんの
笑顔が怖い…)

白樹

…さっきの部屋は
床が滑る素材だったと
しておこう。

白樹はそうつぶやきながら、床からゆっくりと立ち上がった。

猫船は白樹の背中の汚れを払った。

猫船

白樹さん、
こんにちは！

白樹

こんにちは！

白樹

依頼の件、
良くやってくれた！

白樹

これは、
お礼の品だ。

白樹は白い紙袋を猫船に渡した。

中には、少し厚い茶封筒と菓子折りが入っている。

白樹

後、封筒の中に
依頼料が
入っている。

猫船

ありがとうございます！

結衣

遅くなってしまい、
申し訳ございません。

猫船

全然大丈夫ですよ！

猫船

ところで
あの、四葉君は…

結衣

ご心配ありません。

結衣

まだ意識は
戻ってませんが、

結衣

無事治療が終わって、
現在はクラスター先生の
館の方で保護してます。

猫船

(良かった…)

夜桜

なぜあいつの館に？

白樹

万が一の為だ。

白樹

彼の館なら、
奴らにバレないだろう。

白樹

ところで今、
メンバーは事務所に？

猫船

はい！

猫船

闇桜達は訓練場で
投げナイフの
練習をやってます！

白樹

では、
至急会議室に
集めてもらいたい！

白樹

大事な話があってな、

～訓練場～

闇桜

1本は当たったわね。

夜桜猫

うん。

夜桜猫

(ちょっと嬉しい…)

夜桜猫

(今まで一度も
的に当たらなかったから、)

夜桜猫

(この調子で頑張ろう。)

青影

難しいですね…

闇桜

青君は投げる
力が強すぎよ。

闇桜

加減しないと、
訓練場のナイフが
全部折れるわ。

青影

すいません…

夜桜猫

(青影は的に
当たってるんだけどね。)

夜桜猫

(でも的と当たった
瞬間に、ナイフが
壊れるんだよね…。)

夜桜猫

(それはそれで
なんか…凄い破壊力。)

猫船

今、どんな感じ？

夜桜猫

うん、まぁ…
順調かな？

青影

かなり手こずってます。

闇桜

参加しに来たの？

猫船

ううん、

猫船

一旦、全員
会議室に集合だよ！

夜桜猫

会議室？

夜桜猫

(なんで？？)

闇桜

白樹さんが
来てるみたいね。

青影

向かいましょうか。

夜桜猫

いってらっしゃい～。

青影

いや、
お前もだろ。

夜桜猫

え、

闇桜

全員って
言ってたわよ。

夜桜猫

そ、そう…

夜桜猫

(でも、私は
行っても関係ないと
思うんだよな。)

夜桜猫

(事務所で
受付するだけだからね。)

闇桜

ほら、行くわよ♪

夜桜猫は闇桜に背中を押されながら訓練場を出た。

～夜猫依頼事務所～会議室

猫船

全員、
集まりました！

一同は楕円になるように席に座っていた。

白樹

よし、
では話そう。

猫船

お願いします！

白樹

…現在、私の所では
宗教組織の捜査を
行っている。

白樹

それは、
依然話したな？

猫船

はい。

白樹

実は昨日、
警察署の幹部達で
緊急会議を行ったんだが、

白樹

その結果、1週間後、
宗教組織のアジトに
乗り込む事になった。

猫船

乗り込む？

結衣

現行逮捕と
言ったところです。

白樹

最近、元魔女
宗教組織の1人から
ある情報を入手したんだ。

白樹

一週間後の夜、
奴らは儀式を
決行するとな。

猫船

儀式？

白樹

魔女様という者は
膨大な力が必要で、

白樹

その儀式で自身の力を
集めるそうだ。

夜桜

その魔女と言う奴は
人間なのか？

白樹

不明だ。

白樹

ただその者は、
儀式が完了し
力が溜まれば、

白樹

この街を滅ぼし、
作り替える…
という事だ。

猫船

えぇっ！？

猫船

(街を滅ぼすっ！？)

夜桜

規模が大きな。

夜桜猫

それってかなり
やばい奴ですよね？

白樹

そうだな。

白樹

起これば、
ここ一帯の者は
死ぬだろう。

白樹

いや、街は壊滅…だな。

闇桜

だから、
緊急会議だったのね。

白樹

街を滅ぼす訳には
いかないからな。

白樹

よって、現在は我々は
アジト乗り込みに
向けて準備をしている。

夜桜

それは、
外部の者に話して
いいのか？

結衣

いえ、駄目ですね。

猫船

じゃあ、
どうして私達に？

白樹

単刀直入に言う。

白樹

君達にも協力を
依頼したい。

青影

えっ！？

猫船

私達ですかっ！？

白樹

相手は
魔法所持者であり、
研究もしている連中だ。

白樹

戦力は未知。

白樹

もしかすると、
我々だけで対応が
厳しいかもしれない。

白樹

その時、君達に
救援として
手伝ってもらいたい。

白樹

そのお願いの為に、
私達は来た。

夜桜猫

そ、それって
危険なんじゃ…

白樹

そうだな。

白樹

死を覚悟
しなければ
ならないだろう。

猫船

(死…)

白樹

命の保証は出来ない。

白樹

それを踏まえて、
協力するかどうか
決めてほしい。

白樹

嫌であれば
拒否しても良い。

猫船

……。

白樹の真剣な発言のせいか、この場は沈黙に包まれる。

猫船

(…それほど危険なんだ。)

猫船

(死ぬのは怖い。)

猫船

(でも、)

猫船

(街や街の人達が
いなくなるのは
嫌だ。)

猫船

(それに、
白樹さんが
困ってるなら
手伝いたい。)

猫船

私、手伝います！

闇桜

私も手伝うわよ。

闇桜

滅ぶのを待つより、
最後まで行動する
方を選ぶわ。

白樹

いいのか？

夜桜

…危険なのは、
普段から変わらない。

青影

俺も参加します。

夜桜猫

手伝いですが…、
お留守番ですよね？

白樹

夜桜猫君は、
申し訳ないがそうだな。

夜桜猫

すいません…

白樹

なら、申し訳ないが
よろしく頼む。

猫船

はい！

結衣

当日の待機場所は
前日に指定します。

結衣

一応、診療所の竜宮様
クラスター様の二人と
待機になるでしょう。

猫船

了解です！

白樹

全体の話は
以上だ。

白樹

後、個別に
夜桜君、青影君に
話があるだが、

白樹

どっちからいい？

夜桜

青影、どうする？

青影

俺はどっちでも
いいです。

夜桜

俺もだ。

青影

……。

夜桜

……。

猫船

(決まらない…)

闇桜

謙虚ね。

猫船

どうする？

白樹

なら、
夜桜君から
話そうか。

夜桜

分かった。

結衣

では、私も
外で待っておきますね。

白樹

あぁ、

白樹

手紙は
朝花君に渡したぞ。

夜桜

…ありがとう。

夜桜

ところで、
なぜあいつに
俺の情報伝えた？

白樹

黙ったままでは、
気の毒だと思ってな。

白樹

彼女、随分
君を探してた
ようだったからな。

夜桜

……。

白樹

手紙貰った事を
かなり喜んでいたぞ！

白樹

明日、返信の手紙を
もらう予定だ。

夜桜

返さなくていいと
本人に言ったよな？

夜桜

それに、
返信するほどの
事は書いてない。

白樹

言ったが、
彼女が返したいと
言ったからな！

夜桜

はぁ…

夜桜は頭を抱えて小さなため息をついた。

夜桜

…まぁ、いい。

夜桜

それより、
何か変わりは
なかったか？

白樹

ん？

夜桜

誰かに見られてるとか…
つけられているなどだ。

白樹

いや、
特に聞いてないな。

夜桜

そうか。

白樹

何かあったのか？

夜桜

…昨日、
桜から聞いた
事があってな、

夜桜

四葉が意識が
なくなる前に
姉をお願いと
言ってたそうだ。

白樹

彼の言う姉は、
朝花君か？

夜桜

ああ、

白樹

うむ…、

白樹

(自身の緊急時に
関わらず、姉の
心配…。)

白樹

(それ程、
大事な事か。)

白樹

(まだ彼から
動機は聞けてないが、)

夜桜

まぁ、
変わりないならいい。

夜桜

話は以上か？

白樹

あぁ、

夜桜

なら、
青影を呼んでる。

夜桜は退室して行った。

白樹

(朝花本人に
明日聞いてみるか。)

白樹

(それと、
全てが終わるまでは
結衣君に監視を
任せよう。)

白樹

(何かあっては
大変だからな…)

白樹

(さて、
次は青影君か。)

白樹

(彼には、深刻な事を
伝えなければならないな…)

コンコンコンッ！

白樹

入っていいぞ！

ガチャンッ

青影

…失礼します。

白樹

じゃあ、
そこに座ってくれ。

青影

はい。

青影はドアを閉め、白樹の正面の椅子に座った。

白樹

調子はどうだ？

青影

問題ないです。

青影

魔法の方も
扱いやすくなって
きてますので、

白樹

事務所に
馴染めているか？

青影

はい。

青影

紹介して下さり、
ありがとうございます。

白樹

力になれたなら
良かった！

白樹

色々聞きたいが、
それはまた今度にする。

白樹

今日は
君に話が2つある。

白樹

1つは昨日の件の
事なんだが、

白樹

四葉という青年は
現在、クラスター君の
所で保護中だ。

白樹

一週間後、
何か掴めるといいが、
奴らは徹底的だ。

白樹

証拠を既に
抹消してるだろう。

白樹

そうなると、
罪を犯してても
問う事はできない。

白樹

だが、
あの場にいたのは
君だけじゃない。

白樹

猫船君の証言があれば、
個人的に殺人未遂として
訴える事ができるが、

白樹

君は被害届を出すか？

青影

出さないです。

青影

俺は死んでませんし、

青影

もう相手には、
殺意はないと
思うので…

白樹

本当にいいのか？

青影

はい。

白樹

…分かった。

白樹

(なら、捜査して
証拠がなければ
この件はそこまでだな。)

白樹

では、
2つ目の話をしよう。

白樹は先程よりも真剣な表情となる。

白樹

…こちらが
話の本題だ。

白樹

今から話す事は
落ち着いて聞いて
もらいたい。

青影

え？

白樹

最近の捜査結果だ。

白樹

君が長年
探していた人物、

白樹

『青影善信』の
行方が分かった。

青影

……。

パキッ

その一言を言った数秒後、青影の表情が険しくなり微かに冷気が流れ始めた。

青影

…あいつは
一体どこに？

白樹

……。

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