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23:40

雨が降り続く中、アオが空を見上げた

アオ

止まない

冷え切った体に触れる雨の雫が刺すように痛い

しかし、変わらない景色に安らぎを感じている様だった

アカ

おい

イラついた様子のアカがアオの前に現れた

アカ

おっまえ、まじいい加減にしろよ

アカ

毎回サバ統合しにくい場所にいやがって

アカ

この時間だからどうせここにいるんだろうなって思ってたけど

アオは微笑を浮かべ、アカを見つめた

アオ

ご名答

アオの長いまつ毛に乗った雫が、瞬きすると頬をつたった

アカ

もういいだろ帰ろうぜ

そう言って、静かにアオの頬の雫を拭った

アオは首を小さく横に振りうつむいた

アオ

まだ足りない

アオ

俺の、、

アオ

俺の過ちは晴れない

アカは目を細め、息を吐いた

アカ

あの子が死んでから今日で1年だろ

アカ

もう十分お前は、

アオ

足りない

アオ

そんな軽いもんじゃない

アオ

俺のせいで死んだ

アオ

俺が殺したんだ

アカ

違う、お前は何もしてない、あれは事故だっただろ

アカ

いい加減認めてくれよ

アオはあの日を鮮明に覚えていた 忘れられる訳がなかった

1年前

アオとアカは雨林でキャンマラをしていた

アカ

おいアオ、あいつ

アオ

迷ってるんだろうね
アカ、先に闇を燃やしておいて
後で合流しよう

アカ

おう、爆速で燃やしてやらぁ

アオ

ねぇ、神殿はこっちだよ

名無し

アオ

手、繋ご

名無し

アオは、雨におびえる名のない星の子を安心させるために魔法を使った

アオ

これ、なんだと思う?

名無し

アオは背中から魔法で出したものを取り出す

大きな音と共に色鮮やかな花が空を彩った

名無し

!?

アオは名のない星の子の顔をのぞき込み、静かに笑った

アオ

花火っていうんだよ

アオ

使ってみる?

闇を焼き終わったアカが近寄ってきた

アカ

お前急に花火使うなよ!
驚いて転けたじゃねぇか

アオ

あはは、ごめん

名のない星の子は花火杖を手に持ち、アオの手を離し走り出した

アカ

あ、ちょ、おい!そっちは、、

名のない星の子は足を滑らし、神殿へと繋がる橋から落ちた

アカ

確かあいつ2枚羽だよな、、まずいんじゃ

アカ

おいっ!アオ!

アオ

どこだ!返事をしろ!

降る雨がうざい

アカ

アオ!羽の回復しないとお前まで、

アオ

お前は来るな!

少し離れた所から空に向かって打ち上がった光

アカ

花、火、、

アカ

アオ!もう少し向こうだ!手が見えた

何かが途切れた気がした

アオ

やっと見つけ、

力が抜けた手のひらから花火杖がぷかぷか流れてきた

名のない星の子の鳴き声さえ、聞くことはなかった

アカ

アオ、戻ってこい

アオは静かに名のない星の子を抱き抱えた

名のない星の子の初めての花火は 青かった

アカ

アオ?

アオ

あぁ悪い、あの日のこと思い出していた

花火が打ち上がる音がした

アカ

あ、花火

アオにとって1番嫌いな音

足音が聞こえた 誰かが近づいてきた

手に花火杖を持った2枚羽の名のない星の子

アカ

なんだこいつ、花火杖自慢したいのか?

名のない星の子は得意げに花火を打ち上げてみせる

アカ

上手いじゃねぇか!なぁアオ

アオは静かにその名のない星の子を見つめていた

アカ

おっ、飛んだ!元気でな!

アオとアカはそのあどけない後ろ姿を眺めていた

アカ

花火が嫌いな奴なんていねぇよ

アカ

お前昔から花火好きだったろ?
過去何があっても、もう好きなものから自分から離れようとすんな

アオ

アカはどうしてそんなに強いの

アカ

ただ、お前が羨ましいだけ

アカ

だから、もう手放すなよ

アオは静かに笑い、小さく息を吐くと 無言で魔法を使った

アカ

おっ

空に青色の花が大きく咲いた

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コメント

5

ユーザー

おお...おっしゃれですね😳✨ かっこいいです!!😊💕応援しますッ

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