23:40
雨が降り続く中、アオが空を見上げた
アオ
冷え切った体に触れる雨の雫が刺すように痛い
しかし、変わらない景色に安らぎを感じている様だった
アカ
イラついた様子のアカがアオの前に現れた
アカ
アカ
アカ
アオは微笑を浮かべ、アカを見つめた
アオ
アオの長いまつ毛に乗った雫が、瞬きすると頬をつたった
アカ
そう言って、静かにアオの頬の雫を拭った
アオは首を小さく横に振りうつむいた
アオ
アオ
アオ
アカは目を細め、息を吐いた
アカ
アカ
アオ
アオ
アオ
アオ
アカ
アカ
アオはあの日を鮮明に覚えていた 忘れられる訳がなかった
1年前
アオとアカは雨林でキャンマラをしていた
アカ
アオ
アカ
アオ
名無し
アオ
名無し
アオは、雨におびえる名のない星の子を安心させるために魔法を使った
アオ
名無し
アオは背中から魔法で出したものを取り出す
大きな音と共に色鮮やかな花が空を彩った
名無し
アオは名のない星の子の顔をのぞき込み、静かに笑った
アオ
アオ
闇を焼き終わったアカが近寄ってきた
アカ
アオ
名のない星の子は花火杖を手に持ち、アオの手を離し走り出した
アカ
名のない星の子は足を滑らし、神殿へと繋がる橋から落ちた
アカ
アカ
アオ
降る雨がうざい
アカ
アオ
少し離れた所から空に向かって打ち上がった光
アカ
アカ
何かが途切れた気がした
アオ
力が抜けた手のひらから花火杖がぷかぷか流れてきた
名のない星の子の鳴き声さえ、聞くことはなかった
アカ
アオは静かに名のない星の子を抱き抱えた
名のない星の子の初めての花火は 青かった
アカ
アオ
花火が打ち上がる音がした
アカ
アオにとって1番嫌いな音
足音が聞こえた 誰かが近づいてきた
手に花火杖を持った2枚羽の名のない星の子
アカ
名のない星の子は得意げに花火を打ち上げてみせる
アカ
アオは静かにその名のない星の子を見つめていた
アカ
アオとアカはそのあどけない後ろ姿を眺めていた
アカ
アカ
アオ
アカ
アカ
アオは静かに笑い、小さく息を吐くと 無言で魔法を使った
アカ
空に青色の花が大きく咲いた
コメント
5件
おお...おっしゃれですね😳✨ かっこいいです!!😊💕応援しますッ