勇斗
くそっ何にも良い事ねぇな
勇斗
学校に行けば先公に怒られ、家に帰れば親に怒られ
勇斗
もううんざりだよ!
勇斗
何か面白いことねぇかな
浅賀博士
なぁ君
勇斗
勇斗
え?なんすか?
浅賀博士
随分湿気た面して歩いてるね
勇斗
おっさんには関係ないだろ
浅賀博士
実は私は発明家なんだよ
勇斗
勇斗
…確かに見た目はコナンの某博士っぽいけどよ
勇斗
だから何だってんだよ
浅賀博士
つまらなさそうに生きている若者に興味を持ってもらえそうなものを開発していたんじゃが
浅賀博士
今回やっとできたんじゃよ
勇斗
無理に博士っぽくしなくていいよ
浅賀博士
あーそう?面白いと思ったんだけどね笑笑
浅賀博士
で、どうだ?
浅賀博士
どんなのか知りたくないか?
勇斗
(物真似してくれるような明るい人だから、怪しくはなさそうだし、どんなものか正直気になるな)
勇斗
ハイになるやつじゃないよな
浅賀博士
大丈夫健康に害はない
勇斗
ふーん
勇斗
で、どんな薬だ?
浅賀博士
薬じゃない、メガネだ
勇斗
は?メガネ?
勇斗
真面目に聞いた俺が馬鹿だったよ
浅賀博士
待て待てただのメガネじゃない
浅賀博士
精神感応メガネだ
勇斗
せいしん…かん…何だそれ?
浅賀博士
精神感応(せいしんかんのう)っていうのはテレパシーのことだよ
勇斗
だったら最初からそう言えよ
浅賀博士
ハハハすまんな
浅賀博士
ちょっとカッコつけたくなって
勇斗
で、テレパシーってことは人の心が分かるっていうのか?笑
浅賀博士
その通り
浅賀博士
そのメガネをかけて人を見ると、その人が自分に対して思ってることが聞こえてくるんだ、自分にだけな
勇斗
でも道行く人は俺に関心なんて無いだろ?
浅賀博士
もちろんその時は何も聞こえてこないだけだよ
勇斗
随分と都合のいいメガネだな
浅賀博士
今なら無料だがどうする?
勇斗
そんなにいいメガネなのになぜ金を取らない?
浅賀博士
皆に知ってもらうためにまずは無料から、なんてよくある話じゃないか
勇斗
(まぁ薬ならともかくメガネで危険な目にあうことはないよな)
勇斗
分かった、もらうよ
浅賀博士
おー受け取ってくれるか、ありがとう
勇斗
あぁじゃあな
翌日〇〇高校3-C教室
勇斗
(よし早速メガネかけてみるか)
拓也
あれ?お前メガネにしたの?
勇斗
まぁな(さぁてこいつは俺のことどう思ってるんだ?)
拓也
(こいつ普段からだせぇーことばっかしてるくせに変なメガネまでかけてきやがった。アホじゃねぇの)
勇斗
勇斗
おい拓也てめぇ
ボゴッ
拓也
拓也
何だよやめろ
拓也
何で殴るんだよ
勇斗
黙れーーーー!!
バコッ
勇斗
お前が俺のことをそんな風に思ってたなんて…くそっ
生徒A
(普段からいきがってる奴が今度は暴れだしたよ)
生徒B
(こいつ調子乗ってたもんな、普段から)
生徒C
(キモオタじゃん)
生徒D
(こういう奴マジ消えてほしい)
生徒E
(急に殴るとかマジヤバくない?)
勇斗
勇斗
何だよ…
勇斗
何なんだよみんな
勇斗
勇斗
うわーーーーーーーーーっ!!
小島孝明(博士の助手)
博士
浅賀博士
ん?
小島孝明(博士の助手)
精神が錯乱していく様子っていつ見てもいいものですね
浅賀博士
あぁそうだな
浅賀博士
自分が作り出したもので人が壊れていく
浅賀博士
こんな素晴らしいことがあるだろうか
小島孝明(博士の助手)
ほんとにその通りですね
浅賀博士
私は死ぬまで作り続けるよ
浅賀博士
精神感応メガネ
浅賀博士
いや
浅賀博士
浅賀博士
精神錯乱メガネをね