奈良
奥様、失礼致します
真子
どうしましたか?
奈良
宙様がこちらを、
拝啓 若草が萌えたち春も深まってまいりました。母上におかれましてもますますご清祥のことお慶び申し上げます。 この度は突然のご報告になってしまいまして誠に申し訳ございません。 母上、私は家を少し出ることにいたしました。このまま家の中にいては、なんの発展も起こせそうにないと判断したからです。我が家の発展には歴史との乖離が必要だと愚行いたします故、少しばかりの身勝手をお許しください。ですが、家族への気持ちは変わっておりません。緊急時にはいつでも連絡していただけると幸いでございます。それと、陸や海のことをしばらく頼むと奈良にお伝え下さい。 花冷えの頃は体調を崩しやすいものです、どうぞご自愛くださいませ。 敬具 令和六年四月十五日 涼風宙 涼風真子様
真子
、、、宙の行方は、
奈良
先程よりお姿が見えなくなりました
真子
そうですか
真子
、、、この手紙は燃やしなさい
奈良
、、、かしこまりました
奈良
では、失礼いたします
ゴオォォッ
海
っ!
海
何をしているのですかっ!?
奈良
海様っ!火に近寄られてはいけませんっ
奈良
病が悪化いたしますっ
海
ゴホッゴホッ
奈良
っ!
海
そっ、それは?
奈良
こちらは、、、宙様からのお手紙でございます
海
ゴホッゴホッ
奈良
!海様、お部屋に戻りましょう
海
その手紙、拝見しても?
奈良
はい、どうぞ
海
、、、、、、このような手紙、
海
母上に命じられたのですね
奈良
、、、はい
海
ひどいっ!きっと兄上はこれを書くのにたくさん勇気を出したはず、
海
それを燃やすなんて、、、
奈良
申し訳ございません
海
いやっ、奈良が謝ることでは、、、
海
はぁ、気づいてよかった
海
これは僕が預かります!これから来る兄上からのお手紙も全て、
海
母上には秘密で
奈良
ですが、
海
母上のことなら任せてください
海
奈良のことは僕が守りますので
奈良
海様、、、
奈良
(良かった)
宙
はぁ
宙
持てるだけの金持って家で出きちゃったけど、
宙
ふぅーー
「仕事、探さなきゃ」
氷織
はい!お疲れ様です!
炎華
結構踏み出したね
氷織
ねぇ〜
氷織
ということで、次回から新章突入!
氷織
お楽しみに!
氷織
ばいばい