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マフィアパロ

主人公ー菊

セカキクではありませんが、セカキクです

注意書き

・作者は、 商業目当てでは無い二次創作は許可されています。

人名表記です。

START

今日も傷だらけの狐の仮面を被る。

兄上に似ていない顔。

兄上は私が高校生になる前にどこかへ行ってしまった。

理由は分からない。

祖父からは亡くなった母に似て醜い顔だと言われた。

母の写真くらい見せてくれたっていいのに、 1度も見せてくれない。

どれだけ醜かったのか不思議で仕方ないけれど、 祖父に言われた通り毎日仮面をつける。

…私の顔は人を不幸にさせる顔なのですか。

ひとりでポツリと言う。

祖父には『醜い顔』だと言われ、 祖母には『絶対に見せてはいけない。』と言われる。

そんなことばかり言われて育てば、自分の顔が醜いのかと思い込み、 いつの日かコンプレックスとなっていた。

今日もマフィアの一日が始まる。

次のターゲットはフェリシアーノ・ヴァルガスだ。

1ヶ月間で必ず殺せ。

フェリシアーノ…ヴァルガス。

(あぁ…あの子ね。

了解いたしました。父上

ああ。強くなって帰ってこい。

強くなって帰ってくる…?ただ殺すだけですよ。

まあ意味は後で分かるよ。

それにしても、

個人の強さ順位では、俺と母も越して…

今じゃ2位だろ?いつか親父のことも越して欲しいよ。

ありがたきお言葉です。

…恐ろしい子だよ、

新しい技も生み出して、こんな家に生まれてきて災難な子だ。

…そうですか、

父上はいつも意味のわからないことを言う。

でも、そんなこと考えてる時間なんてない。

頼まれた依頼を受け入れて殺すだけ。

あれはきっと、フェリシアーノ・ヴァルガスと、ルートヴィッヒ。

ただのクラスの人気者なんて、早く殺せる。

フェリシアーノ

それでさ、
昨日食べに行ったパスタ屋のパスタにダンゴムシが入ってたらしいよ。

ルート・ヴィッヒ

まあ、嫌うのはわかるが、
それで殺しを頼むのはよほど金持ちなんだろうな。

フェリシアーノ

だよねー。まあ言われた通りにしたけどさぁ…

『殺しを頼む』、『言われた通りにした』?

フェリシアーノが殺したということ?

でも、一般人とプロフィールには…

書いてあったし、あんなにふわふわしているから自分の思い違いですよね。と心を整理させ話しかけた。

人殺ですよね。

通りすがりに、フェリシアーノに声をかけた。

フェリシアーノ

っ黒百合?

まあ気づくか…。 なんたって世界2位なんだから。

そもそも、狐の仮面をつけたマフィアなんて私以外いないし。

え、?なぜコードネームを…

一般人じゃないの、?そんな疑問を抱いてる場合じゃない。

早く殺さないといけない。

毒ガスを撒く

フェリシアーノ

げほっげほっ、

フェリシアーノ

…ルート!

フェリシアーノ

いつものやるよ!

その瞬間、煙で見えなく絶対に外れるはずなのに、 フェリシアーノが投げた縄は、私を仕留めた。

は…なんで見えて…!

そして身動きが取れなくなった私にナイフを刺そうとしたルート。

なんて連携プレイだ。ここまで息があったグループなんて初めてだった。

っ、

それでも自分で試行錯誤をし、ナイフで縄を切った。

フェリシアーノ

なんでここに黒百合がいるの?

…凄いですね。

フェリシアーノ

は…?

フェリシアーノ。やっと分かりましたよ。

連携プレイが凄いと噂になっていたNOVAですね。

フェリシアーノ

14位なのが不思議でたまりませんよ。

ルート・ヴィッヒ

質問の答えになっていない。

…依頼されたんですよ、

フェリシアーノ

依頼で…?そんなのおかしいでしょ。

フェリシアーノ

なんで個人順位31位を殺すために2位を依頼するの?

さあ…それほどの恨みがあるのでは?

だから、とりあえず殺させてもらいますから。

そして、私は毒の着いた日本刀をフェリシアーノに向けた。

フェリシアーノ

パリンッと仮面から音が鳴る。

は…?

日本刀を向けて油断していた所、 仮面を真っ二つに切られた。

なんで31位なんかに…

フェリシアーノ

やっぱり、可愛い。

可愛い?あれだけ醜いと言われていたのに?

やだ…見ないでください…

素顔を見られたのなんて初めて。

フェリシアーノ

なんでよ、仮面外せばいいのに。

う、うるさい!

これ以上近付きでもしたら刺し殺しますよ!

コンプレックスだった顔を見られて冷静ではいられなくなっていた。

逃げ出せばいいだけなのに、それすら考えられない。

フェリシアーノ

初めて見たよ。黒百合の素顔。

フェリシアーノ

世界2位なんだから、怖い顔でもしてるのかと思ってたけど、

フェリシアーノ

なんだか惹き付けられる顔。まるで魔法にかかってるみたいだなぁ。

、辞めてください。

これ以上私の顔の話に触れるなら…触れるなら…ッ

手が震える。なんで。

早くこんな奴殺しちゃえばいいのに。

っ、父上。

電話が来たのでもう去ります。

フェリシアーノ

待って!!

フェリシアーノ

殺したりしないから、ここで電話して。

は、?なぜ…

フェリシアーノ

やっぱり俺を殺すために黒百合を雇うなんておかしい!

フェリシアーノ

だから、何かあるんだよ。

っ、わかりました。

確かにおかしいです…

父上。どうかしたのですか。

お前、何かおかしいと思わないか。

おかしい…。まさか依頼のことですか?

ああそうだ。

お前は誰かと協力することを知らない。

ずっとひとりでいままで育ってきた。

そして、強くなった。
でもそれだけで強くなるのは妻と相談して、ダメなんじゃないかと思ってな。

つまり…

今日からフェリシアーノ・ルートと、同じチームになってもらう。

は…そんなの嫌です!

なんであんな弱い奴らに…。 確かにいいコンビだし、戦う時は死ぬかと思った。 でも誰かと一緒なんて絶対無理!

誰かと協力していくことで、お前はもっと強くなれる。

そんな…、なぜ14位のチームに!

フェリシアーノ達のチーム、NOVAは何かが欠けている。

けれどお前にはある。2人には無いなにかがな…

そこにお前が入ることでチームも強くなり、お前も強くなれる。

だから、どうか頼む。

…父上、お言葉ですが私を利用しようとしてますよね。

あぁ。お前はなんでもお見通しだな。

そうだ。2人に足りていないのは悪の心だ。

悪の心…

お前は人間の心が欠けているよ。

俺が育ててきたから複雑だがな。

お前は初めて殺した時、辛い思いをしただろう。

だが、今は悪い事をしていない人間を殺したって悲しい顔もしない。

違う

これほど無感情な人間に育った奴は初めてだ。

違うよ。

だから、2人が殺すのを躊躇った時、素早く殺しに行けば誰だって殺せる。

2人は人間の心を持ちすぎているだけだ。だからお前が変えてやるんだよ笑

きっと、悲しみも忘れていけるさ。

、父上。それは本気ですか。

ああ。当たり前だろ?笑

私に感情が無いことはとっくの昔に知っていました。

けれど、私と一緒で悲しみを忘れさせる?馬鹿げたこと言わないでください。

私、戦った時驚きましたよ。

2人の連携プレイは誰にも真似出来ない。

それは感情があるからこその力なのです。

そこに私が加わったとして、それが一気に崩れるだけです。

言いたいことは全て言った。 でも父から帰ってきた言葉は予想もしていないことだった。

…あぁ。良かったよ。

どういうことですか、

は…、?泣いているのですか?

お前は何も感じることの出来ない奴に育っていないか。心配だった。

でも、今のでわかった。周りの人間を客観的に見れている。

そして、それに感動することが出来た。

あれほど感情がないと言ったくせに…父上は不思議ですね。

…とにかく、返事はどうなんだ。

父上からここまで強くお願いされたことは無かった。

今思えば、依頼を頼まれた時しか父上と話さない。

同じチームになったら、もっとお話をしてくれて、仲良くなれる?

それなら。良いんじゃない?

わかりました。父上からの頼み事は引き受けます。

ありがとう。

期待しているぞ!

…はい。

名前も、呼んでもらえるかな。

…ということです。

フェリシアーノ

え、同じチームになるの?!

フェリシアーノ

ルート、やったよ!!

フェリシアーノ

これで目標に近ずいたね!!

フェリシアーノ

やっぱりチーム名。新星って意味のNOVAにしてよかったね!

ルート・ヴィッヒ

ああ…そんなことあるんだな。

…その、よろしくお願いします。

フェリシアーノ

うん!よろしくね!!

フェリシアーノ

これで1桁以内に入れそう!!

着いたのはNOVAの基地。

フェリシアーノ

じゃあこれから会議を始めます!

フェリシアーノ

得意分野とか言い合っていこー!

フェリシアーノ

俺は、銃を使うのが得意で、
縄を投げて相手を仕留めることもできるよ!

フェリシアーノ

足が早くて、脳の回転が早い方だから、俺が指示を出してるの!

フェリシアーノ

パソコンで相手の情報をとることが得意!

フェリシアーノ

あー、でも、
力が強くないし、ナイフは苦手だから、近距離は苦手だな〜。

フェリシアーノさんは、 遠距離が得意で指示を出すことが得意らしい。

ルート・ヴィッヒ

俺は、ナイフ全般を使いこなせるぞ。

ルート・ヴィッヒ

力の強さで一発で相手に刺し殺すことが出来る。

ルート・ヴィッヒ

力は強い方だが、
足はすばしっこくないし、頭の回転が早くないから

ルート・ヴィッヒ

とにかく力技が得意だ。

ルートさんは、 力技が得意で、近距離が苦手らしい。

私は、日本刀が使えます…

自分で毒を作ることが得意で、毒ガスや毒をよく使います、

なので、毒耐性もついています。

私もフェリシアーノさんと同じで力が強い方では無いので、
足の速さで走りながらの攻撃が得意です。

なので、近距離と遠距離どっちも行けます。

ルート・ヴィッヒ

ふむ…フェリシアーノ。話をまとめてくれるか?

フェリシアーノ

了解であります!

フェリシアーノ

つまり

フェリシアーノ

力が強いのが1人。

フェリシアーノ

弱いのが2人。

フェリシアーノ

でも、遠距離と近距離どっちもいる。

フェリシアーノ

あまり使いこなせる人のいない毒を、
使いこなせる菊が入ったことで有利になったのです!

フェリシアーノ

だから、俺が今まで通り縄で、相手を縛り

フェリシアーノ

ルートがナイフで攻撃する。

フェリシアーノ

菊は毒を作って、ナイフに塗ったりと

フェリシアーノ

毒を使えばいいのであります!

ルート・ヴィッヒ

ありがとう。とにかくその時に決めるのがいいかもな。

ルート・ヴィッヒ

最低限、情報はフェリシアーノが集めれば完璧だ。

あれから1週間が経った。

そして、ひとつの問題が上がった。

それは私が2人と協力することができないこと。

フェリシアーノ

菊、協力しようとしてるのは理解してるんだけど、

フェリシアーノ

息が合わないよね。

フェリシアーノ

追い詰められた時、一人で何とかしようとして周りの声が聞こえなくなっちゃう。

フェリシアーノ

でも、毎回一人で何とかしてきたから、俺らが助けに入ろうとしたら、菊も何とかしようとして行動するから、事態が悪化しちゃうよね。

フェリシアーノ

なんていうか、考えることが違いすぎて…

ごめんなさい…、

私の事を人として扱ってくれるんだって、思ってしまうのは もう手遅れなのですか。

でも、どうしたらいいのか…、

ルート・ヴィッヒ

…そうだな、

ルート・ヴィッヒ

こうするのはどうだ。

ルート・ヴィッヒ

まずルールを決めよう。

ルール…ですか?

ルール ・1人で何とかしようとしない。 ・何かあった時は頭を整理する ・必ず協力する。

ルート・ヴィッヒ

これを各自覚えることだ!

ルート・ヴィッヒ

菊、もう1人じゃないんだ。

ルート・ヴィッヒ

3人でひとつということを忘れるな。

はい。ありがとうございます。

なんだか、皆と行動することは楽しいですね。

フェリシアーノ

ねー!俺ずっとルートと2人だったから

フェリシアーノ

新鮮だなぁ。

フェリシアーノ

菊は一人でグループ順位 4位だもんなぁ。

フェリシアーノ

一緒でいいのかなって、たまに思う。

え…?

フェリシアーノ

ふふっ困らないで笑

フェリシアーノ

だって菊。ひとりが得意じゃん。

フェリシアーノ

俺のせいで順位下がらないかなって不安になる。

下がるわけないですよ。きっと3人で上がっていきます。

私、2人でここまで来たグループに私が入っていいのかなって思うんです。

でも、受け入れてくれたから私はここにいます。

2人と一緒にいたいから一緒にいるんですよ。

久しぶりですよ。

だれかと支えあって生活することは。

みんな私に近ずいてくれなかった。

悪魔だって私のことを避ける。

だからずっと独りだった。

父上は私のことを悪魔じゃないって言ってくれた。ただ1人の味方だった。

でももう違う。今は味方も増えたし、視野も広がった。

そう。 ただ少ない大切な人。

でもね。

ごめんなさい。

利用させてもらうね?

兄上が私の事を認めてくれるなら、 なんだってしますよ。

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