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なぜ、彼は突然通話を止めたのかというと。
トロツキー
突然、横に居たトロツキーの姿が鎌を残して掻き消える。
ドガアァァァァァァァン!!
グルッペン
何が起こったのか理解する事は叶わなかった。
それを気にするよりも―――
目の前にそびえるそれに、目を釘付けにされていたので。
嗤う翁面
グルッペン
笑 ている
嗤っ テいる
ゲヒゲヒと
キ ヒキヒ と ォ?
わ ラ ア ッ て ィ る ウ ?
グルッペン
グルッペン
面白くもないのに壊れたスピーカーのような笑い声が口から垂れ流される
ひりつくようなひずみ声。おれの声はこんな地の底から響くようなものだったっけ。
ちがう ちがう ちがう
ちがうちがうちがうちがうそうだちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがうちがう!!!!
俺の声はこんなのではなかった!!!!!
こんな。この世のものでないようなおどろおどろしい声ではなかったはずだ!!!!!!
本当に?
嗤う翁面
黒板を引っかくような耳に痛い声だった
口からは腐りきった肉のように酸っぱくて生ぬるいにおいがした
いやらしく細められた眼窩は蛆のように気味悪く蠢いて
長いひげはヒルの様に俺の首に突き刺さる
グルッペン
ああ、俺の熱が、命が、意思が
吸い取られて、いく…
嗤う翁面
目の前が、真っ暗になった。
グルッペン
気づけばどこかの林の中に置いていかれていた。
体は麻縄で簀巻きにされており、身動きが取れない。
むりやり縛ったようで、折れた腕が酷く痛む。
グルッペン
どうやらトロツキーは居ないらしい。あそこを放置されたのだろうか
あいつは生霊だから死ぬ事はないだろうが……
グルッペン
それにしても……熱いわ。外も、体も。
日の落ちた森の外に茜色が見える。そこからの熱気であたまが茹だってくらくらする。
そういえば、ここに来てから一切何も口にしていない。食物どころか水辺すら見かけていないが……
あれほどの猛暑を数時間探索し、それから日が暮れるほど時間が経っている。となると
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
……そもそもそんなことを言い出したらトロツキーの生霊というのにも疑問が湧くわけだが。
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
どんなに疲れていても、考えることだけはやめなかったはずなのに。
何故?
グルッペン
グルッペン
グルッペン
その女は、かつてトロツキーが切り捨てた筈の能面の女だった。
能面の女
グルッペン
能面の女
能面の女は俺の傍でかがんで、縄を解く。
能面の女
グルッペン
朗々と読み上げるように言われる。能面という皮を被るものらしく無機質だった。
この後をなんとなく察しながら女の後ろを、俺はついていく。
グルッペン
能面の女
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
グルッペン
能面の女
能面の女
グルッペン
グルッペン
能面の女
能面の女
グルッペン
能面の女
能面の女
能面の女
グルッペン
能面の女
能面の女
能面の女
能面の女
グルッペン
能面の女
能面の女
能面の女
能面の女
能面の女
能面の女
能面の女
能面の女
グルッペン
能面の女
グルッペン
能面の女
グルッペン
能面の女
グルッペン
能面の女
グルッペン
能面の女
グルッペン
グルッペン
グルッペン
能面の女
能面の女
ああ、来てしまったのか
…そろそろ決意を固めねばなるまい
視界が唐突に開ける。
篝火の道の先に、それは居た。
グルッペン
色褪せた肌はとろ火の光をてらてらと反射し、黒ずんだ黄金の眼球はじろじろと俺を見ている。
天を穿つような立派な対の角は、目の前の存在がどれほどの恐ろしい存在なのかを知らしめるようだ
血塗られたように赤い口内に見え隠れする、てらてらと光る牙が俺の姿を写し出す。
グルッペン
グルッペン
グルッペン
能面の女
グルッペン
女は巨大な能面の側に居た。
能面の女
能面の女
能面の女
能面の女
グルッペン
御身に甲冑 右手に刀
其は白獅子に乗り 西南守護せし十二天の御柱に『非ず』
羅刹天とは名ばかりの 人を惑わし食らう悪鬼
地を駆けて空を飛び 闇夜に紛れて暴虐尽くす鬼の夜叉
悪鬼羅刹どもの狂宴が、今、始まろうとしていた。
to be continue…