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日付が変わる五分前。
配信部屋のモニターには、まだコメント欄の余韻が残っていた。
『お誕生日おめでとう!』
『今年も大好き』
『生まれてきてくれてありがとう』
その文字を眺めながら、莉犬は小さく息を吐いた。
莉犬
椅子の背もたれに体を預ける。
何時間も笑って、歌って、喋って。
楽しかった。
でも配信を切った瞬間、急に部屋が静かになる。
さっきまであんなに賑やかだったのに
莉犬
ぽつりと呟く
時計を見る。
00:01
誕生日になった。
スマホが震える
メンバーからの通知が止まらない。
『りいぬ誕生日おめでとー!!!』
『今年もよろしくな!』
『何歳になったんですかおじいちゃん』
莉犬
思わず声を出して笑う。
けれど笑ったあと、ふっと力が抜けた。
そのままソファへ移動して、天井を見上げる。
静かな夜だった
莉犬
昔は、誕生日なんて好きじゃなかった。
“おめでとう”って言われるたび、 なぜか苦しくなった。
また、一年生きた
それだけだった
小さい頃から、 「普通」がわからなかった。
周りと同じように笑えなくて、
同じように生きられなくて。
りいぬ
ずっと考えていた。
学校で笑われた日。
家でひとり泣いた夜。
布団の中で、 声を殺して泣いていたこと。
全部、まだ覚えてる。
莉犬
乾いた笑いが漏れる。
忘れたつもりだったのにな。
また通知が鳴る。
今度は個人メッセージ
『起きてる?』
送り主は、ころんだった。
莉犬は少し笑う。
『起きてるよ』
すぐに通話がかかってくる。
莉犬
通話を取ると、元気な声が飛んできた。
ころん
莉犬
ころん
莉犬
お互い叫び合って、二人で笑う。
ころん
莉犬
莉犬
ころん
ころん
莉犬
ころん
莉犬
ころんの笑い声が響く。
それだけで少し安心する。
ころん
ふいに、ころんの声が少し優しくなった。
ころん
莉犬
ころん
莉犬は黙る。
さすが長い付き合いだ。
隠せないな、と思った。
莉犬
ころん
莉犬
少し迷ってから、言葉を続ける。
莉犬
莉犬
通話の向こうが静かになる。
莉犬
莉犬
莉犬
喉が少し苦しくなる
莉犬
莉犬
莉犬
言ったあと、少し後悔した。
重かったかな、って。
でも
ころん
ころんは、ただ静かにそう言った。
ころん
その一言で、
胸の奥がじわっと熱くなる
莉犬は慌てて笑う。
莉犬
ころん
莉犬
ころん
莉犬
ころんがケラケラ笑う。
その笑い声に釣られて、 莉犬も少し笑った。
ころん
ころん
莉犬
ころん
ころん
その言葉に、息が止まりそうになる。
愛されてる
そんなふうに、 昔の自分は一度も思えなかった。
莉犬
ころん
ころんは即答した。
ころん
ころん
ころん
莉犬は何も言えなくなる。
目の奥が熱い
まずい
泣きそう
莉犬
ころん
莉犬
ころん
莉犬
声が少し震えた。
ころんはまた笑った。
ころん
ころん
その瞬間
張っていた糸が、 少しだけ緩んだ気がした。
莉犬は目を閉じた。
苦しかった日々
誰にも言えなかったこと
消えたかった夜
でも、
あの頃、 歌うことだけはやめられなかった。
“誰かに届いてほしい”
その気持ちだけで、 ここまで来た。
莉犬
小さく呟いた
莉犬
すると、ころんは少し呆れたみたいに笑った。
ころん
ころん
ころん
その言葉が、 静かに胸へ落ちていく。
窓の外を見る。
街の灯りが滲んで見えた。
スマホにはまだ通知が鳴り続けている。
“生まれてきてくれてありがとう”
昔は受け取れなかった言葉。
でも今なら、
少しだけわかる気がした。
莉犬
ころん
ころん
とうとう涙が零れた。
莉犬
ころん
莉犬
泣きながら笑う。
こんな誕生日、 昔の自分は想像もできなかっただろう。
ひとりじゃない夜。
ちゃんと、
“生きててよかった”って思える夜。
時計の針は、 ゆっくり進んでいく。
また一年、 新しい歳が始まる。
きっとこれからも、
悩むし、苦しむし、
立ち止まる日もある。
それでも、
隣で笑ってくれる人がいるなら。
待っていてくれる人がいるなら。
莉犬
その言葉は、
今までで一番自然に口から出た。
みなさんこんにちは
どうでしたか?莉犬くんの読切
感動してくれたら嬉しいです
僕の莉犬くんへの気持ちを精一杯、込めました。
何回でも言います。
生まれてきてくれてありがとう
本当にありがとう。
きっと、莉犬くんがいなければ、
僕はこんなふうにいないと思います。
莉犬くんがいるから、
毎日に楽しみができて、
楽しく生きていられるんです。
本当にありがとう
もし、この読切をよんで感動したひと、
僕に何か伝えたいことがあれば、コメ欄で教えてください
楽しみにまってます!!