病院からの帰り道
みなみ
みなみ
みなみ
みなみ
委員長は俺のことを気遣ってたくさん話しかけてくれた
もしも俺、一人きりだったら
寂しさとか不安でいっぱいになっていたかもしれないけど
委員長のお陰で落ち着いた穏やかな気持ちでいられる
明日夢
みなみ
明日夢
明日夢
みなみ
みなみ
明日夢
明日夢
俺はただ
素直に感謝の気持ちを伝えたつもりだった
でもその表情が暗く見えたのか
委員長が凄く心配そうに俺の顔を覗く
みなみ
明日夢
みなみ
明日夢
明日夢
みなみ
明日夢
明日夢
突然、涙が溢れ
洪水のように流れて止まらなくなった
本当はずっと……
涙を堪えて我慢していた
俺は母ちゃんが大好きだから
週末には必ず会いに行くようにしていたけど
母ちゃんはずっと眠ったまま
俺の問いかけに答えてくれることはない
いつか目を覚ますかもしれないと言う希望と
ずっとこのままかもしれないと言う不安
その二つがぐちゃぐちゃに入り交じって
涙となって溢れ出てくる
例えば既に亡くなっていて
会えなければこんな風に思わなかったかもしれない
でも母ちゃんはまだ生きていて
会いたくなったら会いに行けるけど
行けば行くほど寂しくて
一人で歩くこの道が果てしなく遠く感じて
凄く辛いのをずっと堪えていた
沼田さんに会う時もかなり無理をしていた気がする
今日、委員長に会わなかったら
いつものように俺は……
みなみ
明日夢
明日夢
ダムが決壊したみたいに
本当に涙が止まらなくなってしまった
心配そうに見つめる委員長に
明日夢
思わず出た言葉に委員長は透かさず反応した
みなみ
みなみ
明日夢
明日夢
明日夢
まだ涙も止まらないのに
本当は一人になるのが怖いのに
変なところで強がって
変な風にカッコつけて
平気なふりをしようして止められた
明日夢
明日夢
そのまま帰ろうとしたのを委員長に止められ
近くの公園に移動した
しばらくしてようやく涙も止まり
深呼吸をして何気なく空を見る
明日夢
みなみ
みなみ
いつもそうだった
俺が母ちゃんに会いに行く日は何時も曇りで
雨に降られたことはなかったけれど
今にも泣き出しそうな雨雲が空を覆い尽くしていた
それがいつのまにか薄れていき
雲ひとつない青空が広がっていた
気温も少し上がったのか
出かける時よりも少し暖かい気がした
みなみ
明日夢
明日夢
偶然だった
俺があの電車に乗らなかったら
少しでも時間がずれていたら
委員長に会うことはなく一人で病院に行っていた
こんな気持ちになることもなかったと思う
みなみ
みなみ
明日夢
みなみ
明日夢
みなみ
委員長の笑顔が眩しくて
まるで天使のように見えた
明日夢
明日夢
みなみ
明日夢
明日夢
みなみ
みなみ
ちょっぴりワイルドな委員長にドキドキしたけど
これは本人には秘密
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