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わんくっしょん
僕の声に店員さんが顔を 上げた
この花選びの意味 分かったのかな?
大切な方_…
その言葉が反芻して 僕の頬に笑みを作る
全く貴方って人は 共に居なくとも僕に幸せを届けて くれる
特別病棟に入ると 花の匂いが鼻をついた
僕が毎日持ってきている お花の匂いだ
貴方は空が好きだから ずっと見ていたいと窓を 開け放している
お陰で廊下は窓からの風で 花の匂いが充満している
普通病院って薬品臭いのでは? やっぱり貴方が居るだけで その場所は優しげな場所に なりますね
扉に掛けていた手を 思わず止めた
貴方が、歌ってる
歌ってた、から
嗚呼やっぱり好きだな こんな綺麗な歌声途切れさせたら 罰が当たりそうだ
貴方の歌声が好き 声が好き
前みたいに腹から出している 全力の歌声ではないけれど
自分の中のもの ありったけを使って 優しい声を紡ぎ出す
そんな自分には出せない 優しい声が僕は昔から憧れで
今は恋慕に変わっている なんて幸せな変化なんだろ
あ 気付かれちゃったみたい もっと聞いていたかったのになぁ
開け放した窓からの優しい光に 春風を乗せて揺蕩うカーテン ベッドと同じような白い肌には 淡い色の爪が乗っかっている
唇は対照的に真っ赤で 目は妖艶で
眉潜めちゃって ほーんと可愛い
「来てくれるだけで 嬉しいから」
そう言って微笑む貴方に 何度恋い焦がれたことだろう
でもねそらるさん 僕だって伊達に貴方のことが 好きって訳ではないんです
そう言って抱き締めて 頭を撫でれば 貴方のからだの強張っていた 部分が緩む
怖かったんだよね
自信なんて 僕もありませんよ
そんな僕は何処の パラレルワールドにも居ません
貴方は優しいから また僕のことばかり考えてるんだね 貴方の「怖い」はいつもそう
自分が傷付くのが怖いんじゃない 大切な人達が傷付くのが怖いんだ 自分が傷付くことじゃなく、僕が傷付くのが怖い
大切に俺、思われてるなぁって 気づいたら、一日中破顔してたみたいで 皆からきもいきもいって 言われたっけ
え、と驚いた貴方の顔
もっと声だけじゃなくて顔も見たいから 今は抱き締めていなくても良い?
体は離れていても 僕は貴方と共に居るからなんて 綺麗事かな
手は何時までも離さないから ね、お願い 年下の我が儘許してよ
少し離れてベッド脇の椅子に 座る 不安げなその顔も好きで
そっとベッドの背に身体を預けて 大きくなったお腹に手を当てて 僕の手をぎゅってして
貴方は謡だした
か細くて前とは違う歌声だけれど この歌声でさえも何時までも 愛していける 絶対的な自信があるんだ
もう昔の僕とは違うんですよ? もう死にたがりだった「僕」とは 違う
貴方とお腹の子を守って
世間から迫害されても 気持ち悪いと罵倒雑言されても 社会的に生きていけなくなっても もう貴方を抱き締められなくなっても
お腹の子にお母さんの歌声が 聴こえますように 同時に俺の囁きが伝わりますように
俺は君のお母さんと まだ会えてない君のこと こんなにも愛してるよ
だから早く生まれておいで 例え君がどんなに異形でも何でも 変わらず愛するから
そう微笑む貴方の笑顔は 俺の人生の中で一番の財産です
青いデルフィニウムの 花言葉 [あなたは幸福を振り撒く]