私は幼い頃…この森に捨てられた
この森に来てからずっと独りぼっちで暮らして来た
それから15年が経った
でも、こんな私にも趣味はある
そう、ラジオを聴く事だ
ちょうど森に捨てられた物だろう
このラジオを聴くのが毎日の楽しみだった
でも、ある日…私は運命的な出会いをする事となる
シャルー(生前)
……
シャルー(生前)
ラジオ…まだかな…
ダンッ
シャルー(生前)
ビクッ
シャルー(生前)
狩…かな…?
やッ“…や”め“で”ぐ“れ”ッ“…
シャルー(生前)
人の声…?
ザッ…ザッ…
シャルー(生前)
何か来る…!
ザッ(隠れた)
おやおや…誰かいた気がしたんですけどねぇ…
シャルー(生前)
…!(この声は…)
出て来なさい。居場所は分かってるんですよ
アラスター(生前)
ほら、いました。
シャルー(生前)
ビクッ
そこには…血塗れの人がいた
シャルー(生前)
ごめッ…なさい”…(震)
シャルー(生前)
いい子に…するッ“…(震)
アラスター(生前)
……
アラスター(生前)
それじゃ…一つだけ…お願いしてもいいですか?
シャルー(生前)
聞くッ“…聞きます…”
アラスター(生前)
私の…友達になってください
シャルー(生前)
え…?
アラスター(生前)
聞こえませんでしたか?
アラスター(生前)
私と友達になってください
シャルー(生前)
いいの…?
アラスター(生前)
勿論です!
シャルー(生前)
グスッ…ありがとうッ…!
アラスター(生前)
何故…泣いてるんですか?
シャルー(生前)
人生初の友達だから…嬉しくて…泣
アラスター(生前)
なるほど…
アラスター(生前)
それじゃ…友達といる楽しみとか…わからないでしょう?
アラスター(生前)
私が教えて差し上げましょう。
アラスター(生前)
おっと、言い忘れておりましたね
アラスター(生前)
私はアラスター
シャルー(生前)
え…?
シャルー(生前)
アラ…スター…?
シャルー(生前)
あの、有名なラジオ司会者の…?
アラスター(生前)
ええ、そうです。
シャルー(生前)
嘘…!私…大ファンです…!
アラスター(生前)
なるほど…それは喜ばしい事です。
アラスター(生前)
それで…貴方の名は?
シャルー(生前)
あ、私の名前は…
シャルー(生前)
えっと…
シャルー(生前)
シャルー…です…!
アラスター(生前)
シャルーか…いい名前ですね。
シャルー(生前)
ありがとうッ…!
アラスター(生前)
それじゃ…行きますよ…!奴が来たら面倒臭いですからね。
シャルー(生前)
あ、う、うん!
そう言って、アラスターは私の手を引いた
アラスターは…私に色々な事を教えてくれた
人を殺す楽しさ
歌う楽しさ
逃げる楽しさ
話す楽しさ
けど…こんな幸せな毎日は続かなかった