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{wrwrd}ばいばい恋心

19 - ばいばい恋心 18話 Bルート

♥

934

2023年11月11日

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父さん

将来私の跡を継ぐんだろう?

父さんの、跡を継ぐ…?

それが私の将来?

いやだ…

やっと見つけたの

私のやりたいこと

テニスを続けたい

…でも、父さんに逆らえるの?

……

私は…!

私はあなたの跡を継ぐつもりは、ないです

父さん

……

今は、勉強よりテニスがしたいと思ってるし

何より…医学は私には合わなくて

だから私は…!

背筋が凍った

父さんのこの目は、よく知っている

道端にいる干からびたミミズを見るような目

可哀想なんて優しい感情じゃない

鬱陶しい

なぜお前はここにいるんだ

そんな目を、私に向けていた

……っ

自分の顔が強ばっているのがよく分かる

だが父さんは目を細め、口角を上げた

まるで笑っているかのように

父さん

すまない、茜

父さん

私の耳が調子が悪いみたいなんだ

父さん

もう一度

父さん

言ってくれるか?

……

父さん

ん?

わた、しは…っ

声が、出ない

これじゃあ何も伝えられない…

だれか

…だれか!

ロボロ

桐山先輩!!

ロボロ、くん…?

チーノ

茜!

チーノ…!

杏奈

はぁ、はぁっ…

父さん

父さん

岩崎くんじゃないか

杏奈

……

杏奈

やっぱり、ね

杏奈

こんな事になるんだったら、最初から協力しなければ良かった…

杏奈…

教えて杏奈

中学の時の…あの噂も

ロボロくんに指示したのも

全部、…父さんがやってたの?

杏奈

………

チーノ

茜、それは…

杏奈

あんたは黙ってて

チーノ

杏奈…

杏奈

そうだよ

杏奈

全ての黒幕はあんたのお父さん

杏奈

すごい展開でしょ?漫画みたい

!!

杏奈

で?

杏奈

それを知って茜はどうすんの?

杏奈

悲劇のヒロインみたいに誰かに泣きつく?

ロボロ

おい!

父さん

……

杏奈

助けてって言えばここにいる男たちが連れ出してくれるんじゃない?

あん、な…

杏奈

それで、あんたは満足するんでしょ

杏奈もうやめて

チーノ

やめろ杏奈

杏奈

私はね、茜

杏奈

ずーっと、ずっと!!

ロボロ

やめろ!

杏奈

あんだが嫌いだった

…………

ぇ…?

父さん

岩崎くん、君はよくやってくれた

父さん

君のおかげで茜は正気に戻ったんだ

父さん

これでもう頼むことはないよ

杏奈

そうですか、これで面倒事は終わりですね

父さん

ああ

父さん

…さて、私はこの後仕事があるから先に帰らせてもらうよ

父さん

茜、さっきの言葉は聞こえなかったことにしよう。また時間がある時に話をしようじゃないか

…………

パタパタパタ…!

テニス部員A

副キャプテン!

テニス部員B

副キャプテン、こんなところに…!

テニス部員C

わたしたち負けちゃったんですかぁ!

……

チーノ

茜…

ロボロ

花岡先輩が怪我をしたところ見た人はおらへんのか?!

ロボロ

おるはずやろ!

チーノ

やめろ、ロボロ

チーノ

粗探しすんのはもう……

テニス部員B

…キャプテンが怪我したんですか?

テニス部員C

だから試合も棄権を?

テニス部員A

それなら副キャプテンが出てくれれば私たち絶対勝てましたよね!?

……

うるさい

なぜ私がそこまでしなきゃいけないの

副キャプテンだから?

だから、なんなの

もう、もう嫌

めんどうくさい 何もかも

私は今まで何のために生きてきたの

疲れた、疲れたよ

解散

1週間活動を休止するから、みんな来週は休んで

テニス部員A

副キャプテン……?

テニス部員B

ま、待ってください!キャプテンはどうしたんですか?まさか、今病院に?

テニス部員C

こういう時だからこそ、次に向けて練習するべきですよ副キャプテン!

うるさい

テニス部員C

え?

…はあ

私は後で帰るから

解散って言ったら解散

テニス部員A

ふ、副キャプテン!

ロボロ

先輩待ってください!

ロボロ

俺、先輩を追いかけます

チーノ

おおう…わかった

先輩はゆっくりと会場を抜けて、川沿いの道を歩き始めた

顔はよく見えなかったが、暗い表情をしていた気がする

ロボロ

先輩

何も答えてくれなかった

ひたすら、ただぼんやりと歩く それだけだった

周りには数える程しか人がいないため、俺と先輩の足音だけが響いていた

しばらくすると、先輩は急に立ち止まってボソボソと何かを言い始めた

…かれた

…た…ない

……たい

消えたい

ロボロ

先輩?

ロボロ

先輩、何を言って…

何か良くないことを言ってた気がして

俺は先輩の肩を掴んで後ろに引っ張った

ロボロ

!!

その時に見えた先輩は

目から大粒の涙が溢れんばかりに流れていた

全てを諦めたような顔をしていた

生気のない、真っ黒の瞳が

どうしたら…いいの?

…もう何も分からない

考えたくない

……つ

消えたいよ…っ

ロボロ

……

うっ、うぅ…

先輩は両手で顔を隠しながらその場でうずくまってしまった

見ていられない

泣かないでほしい

先輩を見ていると、苦しくなるんだ

心臓をわし掴みされたような苦しみが

俺は自分の苦しさを消すように 先輩を抱きしめた

どうか今だけは

この瞬間だけは

先輩に全てを忘れてほしい

先輩の手をゆっくりと離して、顔を近づけた

だけど先輩の瞳に俺は映っていない

その目に、俺だけが映ってて欲しい

俺は指で先輩の涙をぬぐって

そのまま身をゆだねた

ふたつの影は重なっていた

チーノ

…お前何がしたいねん

杏奈

……

杏奈

そんなことより追いかけなくていいの?

チーノ

はあ?

杏奈

あんたの大事な茜が取られてるかもよ

チーノ

今は、

チーノ

あいつに任せる

杏奈

へえ

杏奈

取られてもいいんだ

チーノ

……

杏奈

早くあっち行けば?今ならまだ間に合うんじゃない?

チーノ

杏奈…

杏奈

私もう帰るから

チーノ

杏奈

杏奈

はーあ、ほんと清々したわ

杏奈

やっと茜のマヌケヅラ見ることができたわー

チーノ

杏奈…!

杏奈

なに!!

杏奈

あんた、私の名前呼んでおけばいいとでも思ってんでしょ!?

チーノ

そんなこと思ってへんよ

杏奈

……っ

杏奈

あんたも茜も、ほんときらいっ…

杏奈

…はぁ

杏奈

……茜はきっと…

杏奈

……

チーノ

杏奈

……

杏奈

じゃあねチーノ

杏奈

もう会うことはないから

チーノ

え?

チーノ

あ、お、おい!杏奈!

チーノ

……なんなんだ?

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コメント

5

ユーザー
ユーザー

おとうさーん!!!! 毎度続きがとても気になる形で終わるので作品が投稿されるのが待ち遠しいです! 続きが楽しみ〜!

ユーザー
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