父さん
父さんの、跡を継ぐ…?
それが私の将来?
いやだ…
やっと見つけたの
私のやりたいこと
テニスを続けたい
…でも、父さんに逆らえるの?
茜
茜
茜
父さん
茜
茜
茜
背筋が凍った
父さんのこの目は、よく知っている
道端にいる干からびたミミズを見るような目
可哀想なんて優しい感情じゃない
鬱陶しい
なぜお前はここにいるんだ
そんな目を、私に向けていた
茜
自分の顔が強ばっているのがよく分かる
だが父さんは目を細め、口角を上げた
まるで笑っているかのように
父さん
父さん
父さん
父さん
茜
父さん
茜
声が、出ない
これじゃあ何も伝えられない…
だれか
…だれか!
ロボロ
茜
チーノ
茜
杏奈
父さん
父さん
杏奈
杏奈
杏奈
茜
茜
茜
茜
茜
杏奈
チーノ
杏奈
チーノ
茜
杏奈
杏奈
杏奈
茜
杏奈
杏奈
杏奈
ロボロ
父さん
杏奈
茜
杏奈
茜
チーノ
杏奈
杏奈
ロボロ
杏奈
茜
茜
父さん
父さん
父さん
杏奈
父さん
父さん
父さん
茜
パタパタパタ…!
テニス部員A
テニス部員B
テニス部員C
茜
チーノ
ロボロ
ロボロ
チーノ
チーノ
テニス部員B
テニス部員C
テニス部員A
茜
うるさい
なぜ私がそこまでしなきゃいけないの
副キャプテンだから?
だから、なんなの
もう、もう嫌
めんどうくさい 何もかも
私は今まで何のために生きてきたの
疲れた、疲れたよ
茜
茜
テニス部員A
テニス部員B
テニス部員C
茜
テニス部員C
茜
茜
茜
テニス部員A
ロボロ
ロボロ
チーノ
先輩はゆっくりと会場を抜けて、川沿いの道を歩き始めた
顔はよく見えなかったが、暗い表情をしていた気がする
ロボロ
茜
何も答えてくれなかった
ひたすら、ただぼんやりと歩く それだけだった
周りには数える程しか人がいないため、俺と先輩の足音だけが響いていた
しばらくすると、先輩は急に立ち止まってボソボソと何かを言い始めた
茜
茜
茜
茜
ロボロ
ロボロ
何か良くないことを言ってた気がして
俺は先輩の肩を掴んで後ろに引っ張った
ロボロ
その時に見えた先輩は
目から大粒の涙が溢れんばかりに流れていた
全てを諦めたような顔をしていた
生気のない、真っ黒の瞳が
茜
茜
茜
茜
茜
ロボロ
茜
先輩は両手で顔を隠しながらその場でうずくまってしまった
見ていられない
泣かないでほしい
先輩を見ていると、苦しくなるんだ
心臓をわし掴みされたような苦しみが
俺は自分の苦しさを消すように 先輩を抱きしめた
どうか今だけは
この瞬間だけは
先輩に全てを忘れてほしい
先輩の手をゆっくりと離して、顔を近づけた
だけど先輩の瞳に俺は映っていない
その目に、俺だけが映ってて欲しい
俺は指で先輩の涙をぬぐって
そのまま身をゆだねた
ふたつの影は重なっていた
チーノ
杏奈
杏奈
チーノ
杏奈
チーノ
チーノ
杏奈
杏奈
チーノ
杏奈
チーノ
杏奈
チーノ
杏奈
杏奈
チーノ
杏奈
杏奈
チーノ
杏奈
杏奈
杏奈
杏奈
杏奈
チーノ
杏奈
杏奈
杏奈
チーノ
チーノ
チーノ
コメント
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おとうさーん!!!! 毎度続きがとても気になる形で終わるので作品が投稿されるのが待ち遠しいです! 続きが楽しみ〜!