家にたどり着いたボクはあまりのショックに
何も考えられなくなっていた
まふまふ
どうして…?
まふまふ
またボクは一人にならないといけないの…?
脳裏にそらるさんと出会った頃の出来事が掠める
まふまふ
…うう
まふまふ
一人ぼっちは…
まふまふ
嫌だよ…
まふまふ
ねえ、そらるさん
まふまふ
貴方の心はもうボクには無いの…?
まふまふ
寂しいんだよ、ボク…
その時頭にこれまでにない激痛が走った
まふまふ
あっ……!
思わず膝から崩れ落ちる
まふまふ
(痛い…よ)
まふまふ
(そらるさ…)
困ったらすぐにそらるさんの名前を呼んでしまう自分に苦笑いする
まふまふ
(そらるさんがいないと)
まふまふ
(ボクは何もできないんだね…)
まふまふ
…せめてそらるさんにはあの人と幸せになってもらおう
まふまふ
(もちろんそんなの望んじゃいない)
まふまふ
(ボクがずっと隣にいたい)
まふまふ
(でも…)
まふまふ
そらるさんが選んだんだから
まふまふ
(ボクは選ばれなかったんだから)
まふまふ
応援…しないとね
気づくと痛みはひいていた
まふまふ
疲れてるのかな
まふまふ
ちょっと寝よう
そらる
ただいま~
…………
そらる
出掛けてんのか?
リビングにて
まふまふ
…すぅすぅ
そらる
寝てるw
まふまふ
………
そらる
(今日、まふに話そう)
そらる
(傷つくだろうけど…)
それは一週間前の事
そらる
やば!
そらる
リハに遅れるっ!
曲がり角
ドンッ
そらる
わっ!
女
きゃっ!
そらる
すみません、大丈夫ですか?
女
あ…大丈夫です…
そらる
(え…この人可愛い…)
女
あのっ!
そらる
はい?
女
いつか…お茶しませんか?
そらる
(えー?いきなり!?)
そらる
(でも…)
そらる
(いいかも)
そらる
いいですよ
女
じゃあ、連絡先交換しましょう!
そらる
はい
そらる
…それと、お名前は…?
女
えっと、楓です
そらる
俺はそらるです
女
いいお名前ですね
そらる
…貴方もね
女
え……
そらる
(それから何回かお茶して)
そらる
(俺は楓が好きになってしまった)
そらる
(だから今日はまふに)
そらる
(別れてほしいことを言ってみる)
まふまふ
ん……
そらる
あ、まふ起きた?
まふまふ
おはよ…ございまーす…
そらる
寝ぼけすぎだろw
まふまふ
今日は早いんですね
そらる
あ、うん
そらる
それなんだけど
そらる
話したいことがあるんだよ
まふまふ
…はい
そらる
俺、楓っていう人が好きになったんだ
まふまふ
…そうなんですね
そらる
だから、別れてほしいんだ
まふまふ
…分かりました
まふまふ
でも一つ条件があります
まふまふ
恋人としてではなくて
まふまふ
友達として
まふまふ
同じ家に住ませてください
そらる
…分かった
まふまふ
ありがとうございます
そらる
そういうことだから
まふまふ
了解です
そらる
(案外あっさりだったな)
そらる
(まるでもう覚悟ができていたように…)
そらる
(まあ、気のせいだよな)
まふまふ
痛い…
まふまふ
(まただ…)
まふまふ
(なんなんだ…)
何気なく鏡を覗きこんだボクの目に飛び込んできたのは
紫色の髪
まふまふ
え…なに、これ…
頭のてっぺんの髪の根もとが紫に染まっていた
まふまふ
どういうこと…?