蓮
まだ開けちゃダメだよ?笑
翔太
分かったけど、早く!笑
目を瞑ったままの翔太を 手を引いて誘導する
蓮
はい、いいよ
翔太
すげぇ…!!
翔太
めっちゃ綺麗!
翔太は目を輝かせた 楽しそうに星を見上げる姿が とても愛おしい
蓮
ねぇ、翔太
翔太
…ん? …蓮…?
俺は翔太を抱きしめた
蓮
これからもずっと
一緒に居て欲しい
一緒に居て欲しい
蓮
翔太のおかげで
毎日が楽しくなった
しんどい事も
翔太が居るから頑張れた
毎日が楽しくなった
しんどい事も
翔太が居るから頑張れた
蓮
本当にありがとう
翔太を抱きしめる手に力が篭もる 翔太もそれに答えるように ぎゅっと抱きしめてくれた
翔太
俺の方こそ、あの日
俺の事助けてくれたから今がある
救ってくれてありがとう
俺の事助けてくれたから今がある
救ってくれてありがとう
翔太
これからもずっと
一緒に居よう
一緒に居よう
俺達は微笑みあった
蓮
翔太…
あの日何があったの?…
あの日何があったの?…
翔太は顔を曇らせた だが 意を決したように口を開いた
翔太
実は俺
子供の時から
親によく殴られるんだよね…笑
子供の時から
親によく殴られるんだよね…笑
そう言うと翔太は腕の裾をめくった そこには痛々しい痣があった 俺は言葉を失った
翔太
実はあの日、いつもより親の機嫌が悪くて力も強くてさ…
あまりにも苦しくて家から逃げてきた…
このままじゃ死ぬって思ったから
あまりにも苦しくて家から逃げてきた…
このままじゃ死ぬって思ったから
翔太
でも行く宛てもなくて、お金も持たずに来たからどうしようもなくて
あのまま死のうと思ってた
あのまま死のうと思ってた
翔太
そんな時に蓮が
傘をさしてくれたんだよ
傘をさしてくれたんだよ
翔太
あの日蓮に出会わなかったら
俺間違いなく今居なかった
俺間違いなく今居なかった
翔太
こうやって楽しい事も沢山出来なかったし
生きたいって思えなかった
本当にありがとう
生きたいって思えなかった
本当にありがとう
翔太の目から涙が溢れた 俺はもう一度ぎゅっと抱きしめた 翔太は俺の胸に顔をうずめ泣いていた
初めて出会った日 雨のせいで気づかなかったけれど もしかしたら 翔太は泣いていたのかもしれない
ずっと1人でこんな大きなものを 背負っていたのかと思うと 心が痛むのと同時に 翔太を傷つけた親も許せなかった
蓮
翔太、俺と…
おい!!翔太!!
翔太
あっ…お父さ… 痛っ…!!
翔太の父親は 乱暴に翔太の腕を掴み その場を離れようとした
蓮
ちょっと待ってください…!!
…っ!!
…っ!!
翔太
蓮!!
翔太の父親に強く突き飛ばされ 頭を強く打ち付け 俺は気を失った
気がつけば俺は自室で眠っていた