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マフィアグループ「檳榔子」に捕まりまして。

第10話 - 檜皮兄弟

2025年05月13日

#創作

#一次創作

#マフィア

#仕事

一色

〜前回のあらすじ〜みんなで仲良く星空を見た。

——それから数週間が経ち、七瀬も、段々と仕事に手を付けていった。

銃の使い方も教わったが、デスクワークだけでも良いと言われたので、直接何かをどうこうしたことは無い。

七瀬あお

おはようございます

一色凛音

おはよう

深緋刻

梅重、悪いがこっちも頼めるか？

梅重天

了解…っ。

梅重天

御空くん、どう？終わりそう？

白練御空

ん…、あとちょっと。

檜皮寛由

はー……、エナドリ…。

檜皮璃寛

——っは〜〜〜、疲れたぁ…！

一色律

ッチ、服汚れた……。

一色凛音

残念、兄さんはこれからボクと□△会社との商談だよ

一色律

…マジかよ

藤あやめ

璃寛は俺と、雑魚の駆除♡

檜皮璃寛

まだあんの！？

檜皮璃寛

もぉやだぁ……。

どうやら、忙しい時期に突入したらしい。デスクワーク組はPCと向かい合いっぱなし、現場組は色々な場所を転々としっぱなし。

休憩も交代交代でとり、ほぼほぼ徹夜の人もいる。さらには部下の対応もあるので、随分と大変そうだ。

七瀬あお

（私は私の仕事をちゃんとこなすか…。）

数時間後〜…

七瀬あお

…………。

七瀬あお

（疲れたぁ……！！）

七瀬あお

（他の部下さん達より仕事量少ないはずなのに…。目疲れた！肩痛い！頭回んない！！）

深緋刻

……よし、檜皮兄弟、休憩取れ

檜皮璃寛

やった〜〜〜！！！

梅重天

寛由くん、睡眠取りなね

檜皮寛由

はい。じゃ…、失礼します

深緋刻

…あ、七瀬。お前も休憩だ

七瀬あお

えっ…、良いんですか？

深緋刻

あぁ。やり過ぎで仕事に支障が出ても困るからな

七瀬あお

ありがとうございます！

檜皮璃寛

んじゃ七瀬、一緒に下行かね？

檜皮璃寛

外の空気吸いたい

七瀬あお

はい、是非！

檜皮璃寛

良いよな？

白練御空

七瀬から目ぇ離さなければ。

七瀬あお

（一応まだ監視対象なんだ、私…）

檜皮寛由

じゃあ私も……

檜皮璃寛

いやいや、兄貴は寝ろよ。

檜皮寛由

んー……

藤あやめ

睡眠薬いる？爆睡やで

檜皮寛由

遠慮しときます

檜皮寛由

寝るか…。

檜皮璃寛

うん、おやすみ！

檜皮璃寛

七瀬、行こ！

七瀬あお

はいっ

檜皮璃寛

ちょっと歩こーよ

檜皮璃寛

近くに良い場所あるんだ

璃寛と暫く歩くと、木に囲まれた広場についた。風に頬を撫でられると、心地良い。

七瀬あお

わ……、さっきまであんなに都会だったのに

檜皮璃寛

たまにはいーっしょ？

檜皮璃寛

たまに、ここ来るんだ。仕事から抜け出してリフレッシュできる

七瀬あお

いいですね…！

璃寛はベンチに腰掛け、大きく伸びをした。

檜皮璃寛

っはー…、ほんと疲れた〜！

七瀬あお

お疲れ様です。

七瀬もそう言い、璃寛の隣に座る。

檜皮璃寛

……なぁ、七瀬。

檜皮璃寛

ぶっちゃけ俺ら幹部のこと、どう思う？

七瀬あお

えっ？

七瀬あお

どう思うって……、どういう

檜皮璃寛

いや、部下からみてさ。

檜皮璃寛

やっぱ俺らって怖いのかな〜…って

七瀬あお

あー…。

檜皮璃寛

まぁ、幹部として怖がられないのもどうかと思うけど。

檜皮璃寛

かといって、怖がられるのはなんかなぁって

檜皮璃寛

尊敬はされたいけど！！

檜皮璃寛

………まぁ、マフィアって時点で、七瀬からしたら怖いかぁ

七瀬あお

………。

七瀬あお

（怖い……、かぁ。）

七瀬あお

（どうなんだろ。…まぁ、怖いには怖い。）

七瀬あお

（でも、前みたいに、常に“殺されるかも”って怯えてることは無くなった。）

七瀬あお

…怖いです。

檜皮璃寛

ははっ、正直すぎ！

檜皮璃寛

もしかして、それ言えるなら対して怖くない？？

七瀬あお

あ……、確かに。そうかもしれないです

檜皮璃寛

そこ納得しちゃうんだ

檜皮璃寛

…幹部同士だと、そういう恐怖っていうのは無いんだよね

七瀬あお

そうなんですね

七瀬あお

ボスには絶対逆らえない、とか無いんですか？

檜皮璃寛

あー、全然無い！

檜皮璃寛

元々対等な関係で知り合ったからさ。

七瀬あお

あ…、そうだったんですか

檜皮璃寛

おう。

檜皮璃寛

そん中で適当に肩書き決めてったから

檜皮璃寛

ボスの白練も、No.2の深緋も、3の梅重も、怖さゼロ

七瀬あお

…なんか、いいですね。そういうの

七瀬あお

だから仲良さそうだったんだ

檜皮璃寛

っしょ？

その後も話に没頭し、心身共にリフレッシュができた。

檜皮璃寛

俺ね〜、大阪出身なんだ

七瀬あお

えっ…、そうなんですか？

七瀬あお

方言とか全然…

檜皮璃寛

まぁずっと東京に居るしね。そんな使わなくてもいけるっていうか

檜皮璃寛

ちなみに、藤は東京出身w

七瀬あお

えっ、えぇ！？逆じゃなくて？

檜皮璃寛

アイツのあれ、エセなの。

檜皮璃寛

昔は下手くそだったからさ、俺がバシバシ指導してやったんよね！

七瀬あお

へ、へぇ……

七瀬あお

それじゃあ、寛由さんも大阪出身ですか？見えない

檜皮璃寛

あーー……

七瀬の発言に、一瞬、璃寛の表情が曇った。

檜皮璃寛

兄貴は…、生まれも育ちも東京

七瀬あお

……？

檜皮璃寛

俺ら、義兄弟なんだよね

七瀬あお

あ………、そうだったんですね

七瀬あお

（…こういうとき、なんて言えばいいんだろう）

檜皮璃寛

はは、そんな顔しないで笑

檜皮璃寛

血は繋がってないけど…、家族として、壁とか無しに仲良いのは本当だし

檜皮璃寛

なんなら本物の家族以上に、大切な存在だから…

檜皮璃寛

そのことで、俺が嫌だって感じたことは一回もない

七瀬あお

………

七瀬あお

（……その通りだ…。）

七瀬あお

（別に、変に気遣う必要も無いな。だって兄弟だもんね）

檜皮璃寛

……でもやっぱ、最初は距離あってさ。

檜皮璃寛

兄貴は昔っからあんな感じだったし、俺もまだガキで上手く近づけなかったし。

七瀬あお

でも、今はすごく仲良しですよね。

七瀬あお

何かきっかけあったんですか？

檜皮璃寛

あ〜、喧嘩しかけたのがきっかけだったかなぁ

七瀬あお

喧嘩？

檜皮璃寛

うん笑

檜皮璃寛

昔、俺、ヤンチャしててさ…——

△年前…

檜皮璃寛

っ………。

璃寛は数人に囲まれ、受け身を取ることに徹していた。

…おい、やりかえさねーの？w

檜皮璃寛

………、

こんな奴ら、やろうと思えばすぐボコせる。 ……でも、やらない。

お前強いらしーじゃん？ほら、殴れよ。

檜皮璃寛

（手…、出そうになる。ダメだ…、コイツらと同類になる）

……殴んねーの？やっぱあれ、嘘なんだww

檜皮璃寛

……、はっ。

檜皮璃寛

俺はお前らみてぇなダセェこと、せぇへんから。

………あ？

檜皮璃寛

…俺、暴力キライやねん。

檜皮璃寛

頭悪く見えるで

……チッ

ムカつくこと言うんじゃねーよ！！

そう言って、璃寛の頭めがけてバットを振り上げる。

檜皮璃寛

っ…………

おまけ

一色

白練御空の自己紹介です。

白練御空

白練御空 26歳

白練御空

2月5日生まれ O型広島出身

白練御空

檳榔子のボス。

白練御空

以上

一色

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一色

また次回でお会いしましょう。

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