屋上では夕方の涼しい…いや、涼しすぎて肌寒い風が頬を撫ぜる。
今日も彼女はたった一言を紡げなくて、憂鬱な気持ちを吹き飛ばしてくれないかなー、なんて気持ちで風に当たる。
でもやっぱり、風は頬を撫ぜるだけで。
馬鹿だよねぇ、って台詞は掠れて、風が覆い隠してしまって。
フェンスに頬杖をついて、溜息と共に憂鬱を吐き出した。
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屋上では夕方の涼しい…いや、涼しすぎて肌寒い風が頬を撫ぜる。
今日も彼女はたった一言を紡げなくて、憂鬱な気持ちを吹き飛ばしてくれないかなー、なんて気持ちで風に当たる。
でもやっぱり、風は頬を撫ぜるだけで。
馬鹿だよねぇ、って台詞は掠れて、風が覆い隠してしまって。
フェンスに頬杖をついて、溜息と共に憂鬱を吐き出した。