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幸せの花道へと。

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幸せの花道へと。

1 - 第1話 ―迷える花へ愛を―

2025年04月30日

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私は今日から高校生…でも、今から不安を感じている、お父さんに進められこの、性教県立高校に入学したけれど、この高校は少し特殊な学校、入る前の説明書類に目を通しながら、どんな学校か聞かされた時は、私の事情を1番知っていたお父さんが、何故私にこの学校を勧めたのか、何を考えているのかが全く分からなかった…、何故って? ここは普通科目も教えているのだけれど、メインで教えているのが 性教科目 だから……。 確かに、性教育は、将来や自分を守る為には必要だけれど、私は……。 そう思っていたら右肩をぽんっと軽く叩かれ、その感覚ではっと我に返る……私の肩に手を置いたのは車から降りて足を踏み出せずしばらく立っていたのだろう私を、心配していた、お父さんだった。

仲田 蒼空(なかだ そら)歩未の父

歩未……?行けそうか……?

本当にぼんやり立ち尽くしていたのだろう、かなり心配そうな顔でお父さんは、こちらの顔を覗き見てきている……ほら、次は心配そうな声で聞いてきた、実の所、私のお父さんは心配性であり、過保護だ、お父さんなりに考えて選んで私に此処を勧め、進学させたのはいいけれど、不安もなくは無かっただろうし、今の私を見て、私のことを考えて「自分がした選択はこれで合っていたのだろうか」、「歩未は、大丈夫だろうか…やって行けるだろうか」とまた再度悩み始め、心配しすぎてしまうタイプなのだ、それなら最初から、気にならないように別の普通学の高校にすればよかったのに……。 だなんて思わなくもないけれど、お父さんはお父さんで、色々考えているんだろうから私は、思うだけで口に出さないことにした、コクリと私が頷くと、お父さんは、安心したかのように1度微笑み私の頭を撫でてくれる、それだけで多少は安心感がある。

仲田 蒼空(なかだ そら)歩未の父

よかった…頑張ってな。

仲田 歩未 (なかだ あゆみ)

うん…頑張ってくるよ。

そう言い、学校の正門のある方向へと、体を向ける、正門まで歩いていく、正門から先は、校内、少し緊張するけれど、足を1歩、踏み入れる、正門の外からも見えていたけれど中へ入ると外側からは見えていなかった校内と、学校の鉄柵の周りに並木のように桜の木があり、ピンクの花弁を満開に咲かせている……春の暖かいそよ風に、桜の木が揺らされ花弁が雨のように降って来る……そんな暖かい風と春の香りに背中を押され、私の高校生活がスタートしたのだった……。

緊張して、何事も無い高校生活を送れますようにと思いながら、まだ少し怖いながらも私はここまで来た……ここがこれから私が高校生活を過ごすクラス……そしてこの性教県立高校のクラスは男女同じ人数になるようになっていて、しかも、席ですら男女ペア性で座る形となっている、それがあるから…教室に来てからが私の中ではちょっとした戦場だった……。 私は机に頭をつけて項垂れ、隣を見れずにいる、理由は隣が男子だから……。 隣にいる男子はそんな私をじっと見つめてきていて、それが分かっている私はずっと顔を上げられない……男子と話すのが怖いのだ…理由は…私が

―"男性恐怖症だから"―

南武中学校(なんぶちゅうがっこう)に通っていた頃、つまり中学時代、クラスの少し悪い男子とその仲間数人に目をつけられ、3年間性的暴行を受けていたのだ……その頃は、お母さんやお父さんには打ち明けられず、苦しくても誰にも相談できずに、ずっと1人で閉じこもってその状況のまま放っておいた……それがいけなかったんだろう…何度も嫌な性的行為を無理矢理されていくうちに精神的にも肉体的にも疲れてしまっていつの間にか、その恐怖や不安や疲れから男性恐怖症になってしまっていた……毎回、学校に行く前に吐き気を模様してトイレにこもっている所をお父さんに見つかり、お父さんに精神病院に行くことを推奨され、共に病院へ向かった、そこで、しっかりと医者に「男性恐怖症」と診断された、それからいろいろ妊娠やらのことも心配されていた為検査を受けたり、精神的な治療として、カウンセリングなんかもした、そして、クラスに戻ると同じことの繰り返しになるという事で中学3年二学期頃からは、相談室で授業を受ける形で生活して、無事卒業もして南武高校には上がらずここに来たのだ……。 実の所、まだ、男性恐怖症は治っていない、今も思い返し過ぎると吐き気がしたりフラフラとしてしまう、最悪気絶までするレベル……そう簡単に完治するような心の傷では無いのだ…普通に話すくらいは出来るが、触れられるのは地味にアウト…それぐらいには重いのだ。 私が机に突っ伏してから、5分後、教室のスライド式ドアが、ガラガラとレール音を立てて開く、私はその音に反応してサッと身体を起こし、背筋を伸ばしスライド式ドアを閉めて教卓前まで歩いていく男性を目で追う、多分このクラスの担任の先生だろう……。 黒くて素材の良さそうなスラックスに、緑ストライプの襟付きシャツの上に深緑の無地ベスト、その上に灰色のジャケットを着ていて、少しふくよかな体付き、眼鏡をかけているせいか常に不機嫌そうにも見える、でも私はこの感じに親近感が湧いていた、なぜなら、私のお父さんも同じような感じだからだ、見たら顔も少し似てるかも、そんな担任は、教卓前に着くと、黒板のある後ろを向きチョーク入れである引き出しをサッと開け中から白いチョークを、手にして引き出しを閉め、チョークで黒板に何かを書き始めた、担任がコツコツと音を立て黒板に書いた文字は、名前だった " 箕輪 宙 " と書いてある、最低、名の方は分かるけれど苗字が難しく読めない、と思っていたらチョークを黒板消しなどが置いてある場所に置き振り返った先生が口を開く。

箕輪 宙(みのわ そら)歩未の担任

新入生の皆さん、入学おめでとうございます、そして、おはようございます。

クラス一同

おはようございます!!

箕輪 宙(みのわ そら)歩未の担任

この1-E組担任となった、箕輪 宙です、よろしくお願いします。今日から皆さんは高校生となります、なので、高校生としての自覚をしっかり持ち高校生らしい生活をしていきましょう。では、まず今日の日程確認から

クラス一同

はーい。

それから、先生が今日一日の日程を読み上げていく、私はまっすぐ前を向ききちんと話を聞いているけれど、周りはあくびをしたりコソコソ話していたりしている、注意しようか迷ったけれど、私が注意しなくても先生はしっかり見ていたのだろう、読み上げている日程表から目を外すと、教卓を軽くノックして皆の視線を集めると苦笑いする

箕輪 宙(みのわ そら)歩未の担任

はい、集中してくださいね、あと、あくびしていた人、するのは構わないけど、手で口を覆うとか配慮をしましょう。一度注意しましたからね?……では、話に戻ります。

先生の言葉に皆がしっかり静かに聞く姿勢になった、注意の仕方がうまいのかもしれない、聞いていても嫌な感じがしない、むしろごめんなさいって素直に言ってしまいそうなくらいに不思議な感覚を感じるような伝え方だった…

箕輪 宙(みのわ そら)歩未の担任

今日はまず、3時間ほどオリエンテーションをして、学校での委員会や、クラスの係などを決めて頂きます、部活紹介、特別教室などについてはしっかりオリエンテーションでの話を聞いて各自重要な部分を頭に入れて置いてください。

クラス一同

はーい!

一斉に返事をしたクラスメイト達その後チラホラと「先生イケメン」やら「優しそう」などと噂話が湧き上がり始める、私はあまり気にせず先生の話だけに集中していた、そして数分後、ホームルームが終わった。

ホームルームが終わるとさっきちょこちょこ先生の事について呟いていた女子たちが、ワラワラと先生の方へ駆け寄っていく男子は男子で女子の可愛さがなんだのかんだのと話を始めている、私は何をしよう…人見知りが激しいという私の性格もあってなかなか周りに溶け込めず早速一人になってしまっている、まあ男子と話すことなんて考えなくてもいいからまだ楽だけれど…さすがにこの空気は気まずい…私は、苦笑いしながら教室から出る…廊下にはあまり人がいなかった、どうかは分からないけれど、私よりはみんな人間関係を築くのが得意なのだろう……それに比べて私は、馴染めずじまい……ああ、早くもこの先が不安で仕方ない。

そう思いつつも廊下を歩いていた、すると少し先でさっきまで女子組に囲まれていた箕輪先生が私に手招きをしていた、先生が男性だからって先生に呼ばれたのに無視するのは失礼だから、渋々近くまで行く、先生は私を見るなり心配そうな顔で言う…。

箕輪 宙(みのわ そら)歩未の担任

校長から話は伺ってます、男性恐怖症の生徒とはあなたの事なんですね?明日から本格的に学校生活が始まり性教科目時は、男女ペアの授業になりますが、大丈夫ですか?

仲田 歩未 (なかだ あゆみ)

…はい…多分…大丈夫です…

箕輪 宙(みのわ そら)歩未の担任

そうですか…分かりましたじゃあ明日以降、授業の際の仲田さんを見て判断します。

何をだろうか…男性恐怖症な事は確かだけれど性教科目の時間と私が男性恐怖症な事と何か関係があるんだろうか、恐怖症なのもあって確かに気は進まないけれども、分からないけれど一体何を考えているのか箕輪先生は、ちょっと引っかかるような言い回しをしてきた、でも、多分聞いたところで話してくれるような感じでは無いため流すように頷く、先生はそれだけ言うと「では、今日1日あとの時間、よろしくお願いします、」と一言付け足すように残し少し急ぎ足で職員室のある方へ去って行った…私を気にしながらもやることだらけなよう…先生も忙しそうだ…。 そんな姿を見送り苦笑いしかできない私は、次の授業が始まるまで人の少ない場所で予鈴がなるまで時間を潰した、誰と会話することも無くただただ手にしていた小さなライトノベルを読んでいた。 内容は不思議な力を使い世界を救う存在になった主人公が、たくさんの仲間と協力して、ひとつの世界だけでなく宇宙を救うお話、ゲームも出ているらしいけれど、オンラインゲームは、私には向いていないから、本以外には手を出せない、ただ、アニメは見たいかもしれない。

そんなことを思っていたらそろそろ予鈴が鳴る時間、教室に戻り自分の席に着く、隣にいる男子は私を見るけれど私は気にせず前を見る、そして予鈴が鳴る、授業開始までの5分が凄く長く感じる…そんな時だった、ずっとこちらを見ていた隣の席の男子が、私の肩をぽんぽんと、軽く叩く、無視しようとも考えたけど、さすがにそれはあまりいいものじゃない気がして男子の方を向く、少しだけ自分に自信があるタイプの男子で、私の少し苦手なタイプ、そんな彼は声をかけてくる。

男子生徒。

やっとこっち向いてくれた、もしかして仲田さんって授業をきっちり受ける真面目まじめちゃんな優等生タイプ?

仲田 歩未 (なかだ あゆみ)

ゆ、優等生かは、分からん

男子生徒。

お、そうでも無い、意外……

仲田 歩未 (なかだ あゆみ)

勝手にイメージ付けないでよ…あ、あたしはただね……男子があんまり好きじゃないだけ…

男子生徒。

そうなんだ、それなのにこの学校来て大丈夫なのかな??この学校がどんな場所だか知ってるだろ?まさか、知らないで入学したのかな?

仲田 歩未 (なかだ あゆみ)

知ってる、でも入学した理由は言わない、そしてこれ以上話すとイライラしそうだから話しかけてこないで。

男子生徒。

釣れないなぁ、隠さなくていいのにさ、どうせ、この学校の性教科目目当てじゃないのか〜?初エッチの相手求めてたり〜??

仲田 歩未 (なかだ あゆみ)

っ…

(はぁ?今こいつ……なんて言った?)

今の一言は私の中で1番イラッと来た、男性恐怖症だと知らないにしても言っていいことといけないことぐらい区別は出来るはず、普通の人だって同じように不快感を、感じるだろう。 男性恐怖症の私は、まるで遊びかのようにSEXの話題をふっかけてくる目の前の男子に一瞬の殺意が芽生えた…無言で机を叩き音を立て立ち上がるとその男子と周りでおしゃべりをしていたみんなが一斉に私を見る、私は話をふっかけてきた男子を睨みつけては声を荒らげる。

仲田 歩未 (なかだ あゆみ)

今なんて言った…初エッチの相手を求めて入学したのかだって?アンタ、あたしにそれ聞いたって事はアンタ自身が、性行為(それ)を遊びだとか思ってない?馬鹿ばかじゃないの!?…性行為(それ)を軽はずみで楽しむために入学したってんなら、今すぐ退学しろッ!!

To Be Continued……。 NEXT♡100tap。 来ても来なくてもいずれ更新✨

幸せの花道へと。

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