サカナ
サカナ
サカナ
サカナ
サカナ
サカナ
サカナ
サカナ
日帝
あの夢を見て以来、私は不眠症気味だ
私が死ぬことは問題ではないのだが、目の前で人が死ぬのは流石に堪える
それに、ただでさえ中国の前で恥を晒したようなものだ、日本たちの前で同じようなことになりたくはない
日帝
日帝
日帝
外に出るだけでも気分は落ち着き、心なしか足取りも軽い
日帝
日帝
日帝
街並みはいつも通りで、明るい太陽が私を見ている
木々は風に揺れ、木の葉が擦れる音だけが聞こえる落ち着いた朝
ただ、小鳥の鳴く声や人の声が聞こえないだけではないか
日帝
???
ひどく静かな道を歩いていると、突然後ろから怒鳴られた
日帝
???
日帝
???
日帝
???
日帝
完全に怒った様子で怒鳴られてしまい、大人しく持ち物を出す
とはいえ、鞄も持っていない私の持ち物は少ない
日帝
???
彼が掴んだのは、随分前からイタ王に返せていない帽子
いつかは返せたら、と持ち歩いていたものだ
日帝
???
???
ドキッとした
これはいわゆるあの世で借りたもので、確かに私の世界…現世にないものだ
日帝
???
???
???
日帝
日帝
日帝
???
日帝
どちらも譲れず、膠着状態になってしまった
???
彼はため息をつき、彼を連れていくことを条件にして許可を得られた
…彼は何者なのだろう
かくいう私も、イタ王の居場所など知らない
イタ王は自由気ままだし、そもそも亡国の世界を知らない私が迷わず辿り着けるかと言われれば、間違いなくNOだ
そのことを伝えると、彼は大きくため息をついてしまった
???
日帝
???
日帝
???
日帝
???
彼は何かを諦めたようにため息をつくと、再び歩き出した
???
日帝
日帝
???
???
日帝
???
日帝
改めて考えると、私は確かに運が良かったかもしれない
病院の5階から落ちなかったのは米国がいたおかげ
損傷の激しい遺体は見慣れないが、戦場ならば珍しくもない
にしても、疲れているとは誰のことだろうか
???
日帝
日帝
???
日帝
???
???
???
彼は管理人と名乗ったが、一体なんの管理人なのだろうか
見目はただの作業着を着た人間で、おかしな気配もしない
私が亡国の世界にいることに怒っていたようだから、彼岸と此岸の境を管理している…とかだろうか
日帝
日帝
イタリア王国を探して歩き回っていると、とある人物に出会った
日帝
日帝
日帝
管理人
日帝
2人は仲良さげに歩いている
しかし此方に気付いたようで、慌てたように駆け寄ってきた
ドイツ帝国
二重帝国
日帝
2人は私の手を握り、張り詰めた表情で問いかけてくる
…片方は解読不能だが
ドイツ帝国
ドイツ帝国
独逸帝国は心底安堵したように、生前では見せなかった笑顔を浮かべる
二重帝国
日帝
二重帝国
言葉はわからなくとも、彼は目に見えて落ち込んでしまった
ドイツ帝国
ドイツ帝国
日帝
ドイツ帝国
二重帝国はコクコクと頷いている
ドイツ帝国
独逸帝国はしゅんとした顔になり、二重帝国の手を握っている
管理人
日帝
管理人
管理人
ドイツ帝国
管理人
ドイツ帝国
二重帝国
日帝
日帝
二重帝国
二重帝国の言葉はわからないのに、何故か「イタリア王国ですって!?!」と言っている気がした
2人はかなり仲が悪いのだったか
ドイツ帝国
日帝
ドイツ帝国
ドイツ帝国
二重帝国
生者の私には理解できないが、三途の川は渡るのが難しいようだ
罪の重さによって大変さが変わるというのも本当ならば、戦争をした我々が苦労するのは当然なのだろう
ドイツ帝国
管理人
管理人
日帝
日帝
日帝
ドイツ帝国
二重帝国
日帝
目の前にはかなり広い運河が流れている
しかし奥に行けば行くほど流れは急なようで、ここからでも激しいことがわかる
この穏やかな場所はいわゆる、山水瀬(さんすいらい)というところだろうか
管理人
管理人が指を刺した方向には、イタリア王国がいた
日帝
日帝
管理人
川の水で遊んでいたイタ王は、こちらにふっと振り返った
そして勢いよく立ち上がり、私たちのいる小丘まで駆け上がってきた
イタ王
日帝
イタ王
イタ王
イタ王
イタ王
イタ王
日帝
きさらぎ駅の時のように、こいつは私の肩を掴んでガシガシと揺する
お前力強いんだから加減しろ
そして私の話を聞け
日帝
イタ王
イタ王
イタ王
日帝
もはやここまで話を聞かれないと、寛大な私としても怒りが湧いてくる
日帝
イタ王
日帝
管理人
私は奴が抱きついてきたタイミングに合わせ、思い切り頭突きを食らわせてやった
イタ王の顎にぶつけて私も痛いが、こいつは舌を噛んだらしい
声も出せずに悶えている
イタ王
日帝
管理人
管理人は呆れているようだ まあそうだろうな
日帝
イタ王
イタ王はまだ顎をさすっている
日帝
イタ王
まだ舌に痛みが残るのか、多少舌足らずになっている
よほど強く効いたのだろう。諸刃の剣になりかねんが、これは使えるな
日帝
イタ王
管理人
日帝
日帝
管理人
とんだ風評被害を被りつつ、私はイタ王に帽子を渡した
イタ王
イタ王は複雑そうな顔をしている
日帝
イタ王
イタ王
日帝
管理人
イタ王
イタ王は完全復活したようで、私に目線を合わせながら話を始める
イタ王
イタ王
イタ王
イタ王
どうしよう、心当たりしかない
イタ王
日帝
イタ王
日帝
日帝
イタ王
日帝
イタ王
イタ王
イタ王
管理人が豪運だと言った理由がわかる気がする
たったそれだけの被害で済んだと喜ぶべきだな
イタ王
管理人
イタ王
日帝
イタ王にもわからないらしく、私たち2人は揃ってはてなを浮かべた
管理人
日帝
イタ王
日帝
日帝
イタ王
管理人
管理人
管理人
日帝
イタ王
帽子を被り、切なさを感じる声で私に言い聞かせる
いくら裏切られたとはいえ、私と彼は旧友に違いない
友を心配させるのは良くないな
日帝
日帝
イタ王
日帝
イタ王はニコッと笑い、繋いでいた手を離した
イタ王
管理人
管理人
日帝
日帝
イタ王
日帝
日帝
イタ王たちに心配をかけさせない為にも、私は二度と彼らに会わない
いや、会えない
これまで通りの生活を平和に送り、“日本国”がなくなるその時まで、私は生きなければ
日帝
日帝
私は一つ伸びをして、人の多い賑やかな外へ出た
コメント
3件
管理人少し辛辣で笑ってしまったw