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第3新東京市・廃墟ビル屋上
アルミサエル戦から1週間経過して
満天の星空の下で悟空とシンジは並んで夜空を見ている
シンジは膝を抱え、下を向き気味
悟空は雲を見上げながら欠伸
孫悟空
孫悟空
碇シンジ
碇シンジ
その時、遠くからピアノの音が風に乗って届く
それは街中の雑音を切り裂くように、澄んでいて寂しげ音だ
悟空が首を傾ける
孫悟空
孫悟空
シンジは顔を上げ、その音に引き寄せられるように立ち上がる
孫悟空
廃墟ビルの一角・小さなコンクリートの部屋
月明かりの中、古びたピアノの前で白い制服の少年が演奏している
悟空とシンジが入口からそっと覗く
孫悟空
月の光に照らされた少年は演奏を止め、振り返る
その動きは音もなく、まるで最初から二人が来ることを知っていたかのよう
渚カヲル
渚カヲル
シンジは驚き、悟空は警戒して眉を寄せる
孫悟空
渚カヲル
渚カヲル
碇シンジ
渚カヲル
碇シンジ
孫悟空
月明かりが差し込み、カヲルの赤い瞳が美しく不気味に輝く
風が止み、空気が一瞬凍りついたように静まり返る
渚カヲル
孫悟空
碇シンジ
カヲルは優しく微笑む
渚カヲル
カヲルはゆっくり立ち上がり、月を背に二人の方へ歩いてくる
足音は不思議なほど響かない
渚カヲル
渚カヲル
悟空が一歩前に出て、不思議に思う
孫悟空
孫悟空
カヲルは再び微笑む
渚カヲル
渚カヲル
シンジは困惑し、悟空を見る
碇シンジ
孫悟空
孫悟空
カヲルがわずかに近づき、シンジの方を見つめる
渚カヲル
渚カヲル
一拍置き、声を落とす
渚カヲル
シンジはその問いに言葉を失う
悟空も一瞬、言葉を探すように眉をひそめる
カヲルは再びピアノに向かい、静かに鍵盤を叩き始める
その旋律は先ほどよりも重く、深く沈むような響きだった
渚カヲル
悟空とシンジは、ただその音に耳を傾ける
夜風が再び吹き、月は雲に隠れ、画面は暗転
月明かりが廃墟ビルの屋上を淡く照らす
カヲルのピアノの音が、さっきよりも低く、心の奥に染み入るように響く
孫悟空
シンジは肩をすくめ、うつむき加減で答える
碇シンジ
カヲルは演奏を止め、静かに二人を見つめる
その赤い瞳は冷たくも、どこか慈しみを含むように光る
渚カヲル
渚カヲル
悟空は拳を軽く握り、警戒を崩さない
孫悟空
カヲルはゆっくり手を差し出す
戦うことも、守ることも…全てを選ぶのは君たち自身
碇シンジ
悟空は眉をひそめ、カヲルを睨む。
孫悟空
孫悟空
カヲルは微笑み、ゆっくり後ろに下がる
渚カヲル
その声に、悟空もシンジも無言で頷く
風が吹き、月が雲に隠れ、廃墟の屋上に静寂だけが残る
孫悟空
孫悟空
孫悟空
孫悟空
孫悟空
孫悟空
孫悟空
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