テラーノベル
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桜舞い散る4月のこと
僕は、君に恋をした
晴れ渡った桜の木の下
心地よい春の陽射しに照らされて
何気ない笑顔を交わす君を
好きになってしまった
桜の音色に奏でられながら
ただぼんやりと
君を眺めた
淡くて脆くてほろ苦い気持ちが
広がるこの空間
君の面影を眺めて
涙する
愛の言葉も伝えられずに
今この時
僕は君の前から消えていく
ごめんの言葉も言えなくて
いつの間にか
この空間は
切なさだけで包み込まれていく
オレンジのほろ苦さも
いちごの甘酸っぱさも
何もかも
消えてしまいそうな
淡くて綺麗な感情
君と過ごす最後の春
僕は君を残して
明日への門を開いた
サクラℯ𝓃𝒹☕︎︎𓂃 𓈒𓏸