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如月さんの車に乗せられる。こんな広い車も使えるなんて本当にお金持ちなんだ。
「なぜそのような目で僕を見る…?」
「なんで、あんな馬鹿げたオークションに参加したの…?」
「玩具探しだよ。作り物じゃつまらないから生きていて面白いものが欲しくなった。」
「お金持ちなら……他の子たちも助けてくれればよかったじゃない。私なんかに100億なんて賭けるなら、あの子たちも助けてよ!」
「お前、何か勘違いしてないか…?僕がお前を落札したのは助けたわけじゃない。暇つぶしによさそうな玩具だと判断したからだ。それに、お前以外のやつには価値がなかった。逆を言えば、お前には価値があるように見えたから落札した。」
「価値があるとかないとか、勝手に決めて利用して……あんたらみたいな腐った人間大嫌いよ!」
「おいおい、お前は玩具なんだからご主人様にそんな口を利いていいわけないだろ。」
如月さんが私の顎を掴みおさえる。私も負けじと如月さんの腕をつかみ力いっぱい抵抗する。
「いいか、僕はお前を使用人として買ったわけじゃない。お前は僕の玩具。それを忘れるな。分かったら手に忠誠のキスをしろ。」
何よ、この男……偉そうに……。こんなやつにキスなんてしない。こんなやつに相応しいのは……
ガリッ
「いっ……。」
血が出るくらい指を噛んでやった。私は絶対にこんな男に従わない。負けない。
「キスなんて絶対にしない!あなたの玩具になんて絶対にならない!この命ある限り!」