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この場に居る誰もが内心で、『何か悪い連絡なのか』と思っていた
どこに視線を変えても、そこには心から期待する者なんて居ない。誰もが心の中で不安を抱えていた。
ただ唯一、正面に視線を戻すと先生は他の生徒とは違う事を考えていた。
『認めたくない、言いたくない』と、そう考えていた。
その態度から察するに、確実に良い連絡ではない事を確信してしまった。
そしてまた、その良くないであろう連絡の内容に心当たりがあってしまった。
先生は息を吸った。
覚悟を決める様に、自身に喝を入れる様に。
「…政府から隠密に、この学年に対する召集命令があった。」
そう先生が震えた声で言うと、教室の混雑からは一転、静まり返った。
誰もが想像していなかった、斜め上の連絡に驚き、声も出なかったんだろう。