テラーノベル
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教室の混雑からは一転、静まり返った。
誰もが想像していなかった、斜め上の連絡に驚き、声も出なかったんだろう。
教室が感情の揺れ動きに包まれるが、気にせず先生は連絡を続ける。
「よって今日の授業は全て中止とする。持ってきた荷物から教材を抜き終わり次第、廊下に並ぶ様に。」
そこまでを先生が言い終える。
すると、授業中止に喜ぶ生徒は歓喜の声を、唐突な報告に困惑する生徒や不安になる生徒は慰め合いの声を、それらに注意をする生徒はよく通る声を出した。
先生はその様子を何とも言わずに、なるべく早く準備を終わらせる様に、とだけ言うと、すぐに教室を出て行った。
(先程の伝言は、精密検査に普段よりも対策して…と、それだけだった。)
何となく、腑に落ちた気がした。
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