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その後、どうやって俺は、自室に戻って、寝て、伊華との集合場所にした駅に着いたのか、全く覚えていない。


「お待たせなんね」


集合場所で待つこと数分後。俺もだが、伊華も正装を着てきたみたいだ。伊華の正装は、西洋のメイド服だ。目立つくね?まぁ、本人が気にしてないなら、いい、のか?


「正装できたけど、やっぱり恥ずかしいんね」


頬を赤らめて伊華はそう言う。


「Niedlich」


俺の口から声が漏れた。ついつい母国語のドイツ語が、日本語に直すと、可愛い、だ。


「なんて言ったんね?」


幸いな事に、伊華はよく分からないみたいだ。セーフ!


「何でもない。それより、恥ずかしいなら俺の正装の羽織、貸してやろうか?というか、貸すからこれ着ろ」


そう言って俺は、伊華の肩に着ていた羽織を掛ける。


「あ、ありがとうなんね」


そんなこんなで俺等は先斗町に着いた。なんで電車でのことを話さないかって?まともに記憶が無いからだ。


​ 電車から降りて二人で先斗町のあっちこっちを捜し回って、昼になった。

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