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なんか、書きます(?)
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ポートマフィアの屋上には、3人の人物が立っていた。
空は茜色に染まり、沈みかけた夕陽を背にして照らされる人物の表情は逆光で見えにくかったが、満足そうにしているようにみえたが、瞳には、悲しみや後悔のような感情が入り混じっているようだった。
「太宰さんっ!」
その人物の名前が呼ばれる。止めようと手を伸ばすが、先程まで限界でお互いが倒れるまでの死闘を繰り広げたー中島敦ーの身体はそう簡単には動いてくれなかった。
その近くで、武装探偵社員である芥川龍之介がいたが、戸惑ったようにしながらも、その視線は太宰を見つめていた。
太宰が身を後ろに倒すと太宰の身体が屋上から投げ出される。
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「太宰さん!起きてくださいよ!」
そう焦った様子で必死に起こそうとするのは武装探偵社の入ったばかりの新人ー中島敦ーである。
「んん…敦君、これが寝ているように見えるかい?」
クァっと大きな欠伸をしながら敦に言葉を返す。
「見えますよ!!」
敦は太宰の言葉を遮るようにすぐさま口を開き、言葉を発する。すると、ガチャリと武装探偵社の出入り口の扉が開いた。
「只今戻りまし……太ァ宰ィィィッッッ!!!!」
扉を開け入って来た人物は、太宰の姿を見てズカズカと怒声をあげながら入ってくる。
「あぁ、ほらぁ…」
帰ってきた人物を見て、両腕を項垂れるように垂れさせて、ガックリと肩を落とす。
太宰は帰ってきた人物を見てにっこりと笑いうと口を開いて「やぁ、国木田君」と大変呑気に言った。
「やぁ、ではないっ!!貴様まだ仕事が残っているだろうが!」
そう怒声を探偵社内に響かせるのは次期社長のー国木田独歩ーである。
「まぁまぁ、良いじゃないか国木田君〜」
「良いわけないだろうっ!!!」
「呆れたもんだねェ…」
「でも、いつも通り」
「いつも通りなのは良い事ですね!」
そう言いながら頬杖をつきながらも、口角を上げていたのは武装探偵社の女医ー与謝野晶子ーだ。その隣に立っている和服の少女ー泉鏡花ーは微笑ましそうに見ており、そのまた隣にはニコニコと笑っている少年ー宮沢賢治ーがいる。
「あ!谷崎君!これねって〜」
ねるお菓子を差し出しているのは26歳児…じゃなかった。名探偵のー江戸川乱歩ーだ。
「嗚呼、わかりました乱歩さん」
「お兄様♡後でちやぁんと、お相手して下さいね?♡」
乱歩の声に返事をして、練り菓子を受け取り練り始めるのはー谷崎潤一郎ーで、その隣にくっついている制服をきた女性は谷崎の妹のーナオミーである。
ギャーギャーと騒がしい探偵社だが、これが日常だ。誰も誰かが欠けることなどないと信じられる。
彼らの誰かがまた、一人悲しむ事などない世界。
彼らの誰かがまた、一人苦しむことがない世界。
可能世界から外れたこの世界は、それぞれ個性豊かだが、曲がりなりにも真っ直ぐ進んでいく彼等だけの物語
の、筈だった。
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一話終わり〜