テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

ー殺人鬼の子でも桜のように舞い散れるー


廊下から聞き慣れた足音が聞こえる。

その足音はどんどん近づいて来て、俺のいる部屋に入る。

「おい。殺人鬼。」

やはり、警官だったようだ。

「、、、、、、、」

「今日は君の最期の日や。なにか食べたいものでもあるか?」

今日は俺の死刑日。俺は、数々の人を殺した殺人鬼だ。

「、、、あると思う?」

「いいや、無さそうやな。」

「、、、、、、、」

食べたいもの、特にそんなものはない。食べ物なんて興味が湧かない。昔は食べてみたいものがあった気がするが、今ではそんなものも忘れてしまった。

「、、、お腹、空いてないんだよね」

「流石に連続殺人鬼でも、死刑日の食事はキツいか?」

「、、、別に?ただ、興味が無いだけ」

「、、、そっか」

、、、警官と沈黙の空間が続く。いつもなら色々な話をしてくれるのに、今日はしてくれないんだな。

「あっ、そうだ。君に渡したい物があってん」

「、、、?」

渡したいモノ?殺人鬼の俺に?此奴もなかなかイカれてるだろ、

「ほい。これやるわ」

そう言い警官は俺の髪に触れる。

「んっ、なに、これ?」

「これはなー、俺の息子の形見や。」

そう言いながら警官は鏡を俺に渡す。

「、、、サクラ?」

「うん。そや。」

「なんで?阿呆じゃねぇの?お前、」

「息子の形見を俺に渡すなんて、、、。しかも、その息子を殺したのは俺なんだぞ?」

意味がわからず警官に少し暴言を吐く。

「それはそうやけど、君に渡したかったんや。」

「俺の息子を忘れへんように、、、な?」

「、、、なにいってんだよ」

「まあそれと君が似とるんやって、俺の息子に」

「そんなわけ、ないだろ?」

「いいや、似とるで?その髪飾り、すごい似合っとるもん。」

「、、、どういう褒め言葉?」

「まあまあ。俺の息子も、その髪飾りが似合っとってん。まあ君の方が桜が似合うけどな。」

「、、、うざ」

急にそんなことを言われ何の反論も出来ずにいた。もう一度鏡を見る。

サクラの髪飾り。俺とは全く違う、綺麗な花。そして、きたない俺。俺の地味な髪色と綺麗な桃色の花。明らかに不釣り合いだ。

「、、、そんなに似合ってるか?」

「、、、うん。」

「、、、そっか。」

そして、聞き慣れない足音が近づいてきた。

「1506番。時間だ。」

そう聞くと俺はすぐに立ち上がり、その警官について行く。

「じゃあな、来世ではこんなことしんようにな」

そういつもの警官が言う。

「、、、ははw」

「なるべく、頑張ってみる、」

そして死刑台の上に立った。

首を吊り、冷たくなっていく。

ただ、何故か髪飾りだけは暖かくほんのりと光っていた。


リメイクだよー。🍓👑だよー。桃くん主役だよー。よろしくねー。

次回.転生

殺人鬼の子でも桜のように舞い散れる

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

12

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚