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雨の日に。

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雨の日に。

12 - イケメンオーラ。

♥

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2024年03月02日

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「レトさん?」



ハッと我に返って顔を上げると、たこ焼きを持ったキヨくんが俺を心配そうに見ていた。



「あ、ごめん…」

「何かあった?」

「なにもないよ、大丈夫」

「それならいいんだけど…」



片方を俺に差し出して、ゆっくりと歩き始める。そんなキヨくんの浴衣姿は本当に綺麗で、隣に並ぶのも気後れするほどだ。そりゃ、こんなイケメンオーラダダ漏れなら女の子たちの視線なんて独り占めだよ。男の子俺ですらいいなって思うくらいだもん、さっきの子たちみたいにさ…キラキラした雰囲気が似合うんだなって思ったら―

―俺なんて場違いじゃないかって思っちゃうよね。



「レトさんは浴衣着るの初めて?」

「うーん…覚えてないけど小さい頃着たのかも」

「じゃあ最近はないんだ」

「出掛けることがなかったからね、全然ないよ」

「そっか」



そう言ってふわりと笑っては



「黄色、レトさんの雰囲気出ててすごく似合ってる。いいね」



って言ってくれた。



「俺にそんなこと言ったって…褒め言葉はもっと特別な時に使うものでしょ」

「今日はだめかー」

「少なくとも俺に言うのは違うね」

「えー?」



少し不満そうにしながらも、ケラケラと笑っている。そう、このくらいゆるい感じが俺には合ってるよ。あんなキザな台詞言われなくたって、俺は俺なりに楽しめる。それが普通だと思っていた。














「あー…惜しい…」



お祭りの定番といえば射的。経験値がない俺は全然当たらなくて、唯一良かったところと言えば掠ったくらいのものだった。



「っしゃ、俺がやる!」

「キヨくんできるの?」

「任せろ!」



慣れた手つきで銃を構え、その視線の先に集中する。

すると、シュパッ、という音が聞こえたと同時に、マスコットが倒れているのが見えた。キヨくんは俺の方を見て、ニヤッと笑う。



「うわ!マジで取れた!」

「これ、レトさんにやるよ」



受け取ったものを見てみると、なんともひしゃげた表情の黒猫のぬいぐるみ。



「うわ…ぶさいく…」

「いいだろ取れたんだから!」

「まぁいいや、ありがと」

「ん」



もらったぬいぐるみは持ってきたポシェットにつけてみた。こうして見ると案外可愛いかもしれないな。

その後も俺たちは色んな店を見て回り、これでもかというほど食べ歩きをした。リベンジを掲げた金魚すくいでは、またしても一匹も取れず、ふたりとも残念な結果に終わってしまった。

空も暗くなり、笹がライトアップされている。短冊に願い事をするべく、入口に小走りで向かった。







To Be Continued…

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