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自覚した瞬間、顔が温かくなった。考えてみればそうだ。ずっとずっと頭のなかには“涼太”の名前や“幼なじみ”といった言葉ばかりがあった。
それは常に涼太を意識していたという証拠。どんどん分かっていく内にもっと顔が温かくなる。いやもう今は暑いほどだ。
『え!翔くん顔赤いよ!熱ある!?』
「えっ!あ、いやっ!大丈夫っす////!」
『翔くんも無理しちゃだめよ…?』
「はいっ///!!」
俺は帰りますと言ってリビングを出た。急いで顔を隠したかった。
でもふと、涼太の部屋に続く階段が目にとまった。涼太は寝ているのだろうか。無意識に俺は階段を登っていた
「涼太…?」
ノックを一応して、ドアを開ける。そこにはベットに横たわっている涼太の姿があった。
壁側を向いているため寝ているのかわからない。俺は部屋へ入ってドアを静かに閉めた。忍び足で涼太の寝顔を覗く。
「…涼太?……!」
「…泣いてるの?」
「グスッ……翔太」
「…どうした?きついのか?」
「…ううん」
「ほんとに…?」
「うん…」
「っ…」
あぁ…こんなに弱ってる涼太。たまに引っかかっていたこの気持ちようやくわかった。俺は涼太が特別で“大好き”なんだと…近くで支えてあげたいんだと…
「涼太?」
「……グスッ……ん?」
「俺、涼太が好き」
「…え?」
予想外の言葉だったのか。俺の顔を見たまま固る涼太 。涼太は俺のこと“幼なじみ”としてしか見てないんだろうなぁ…
なんで涼太が弱ってるタイミングで言ってしまったのだろうか。
いや、弱ってるからこそ今言いたかったのかもしれない。
「翔太…それって」
「ごめんっ…気持ち悪いよな…でも俺は涼太が好きだよ」
「…嫌だったら…断っても…」
「違う…!!」
「え?」
「違う…おれも、おれも!!…グスッ」
そこから涼太はぽつり、ぽつりと話し始めた。
昔から翔太といると心が落ち着くの。俺は人見知りで怖くてずっと翔太の後ろに隠れてたのも覚えてる。
その頃から翔太に対して“幼なじみの特別”な想いじゃなくて、“恋愛的な特別”な想いがあるんだって自覚した。
そこからは翔太の横にいてお似合いって言われる人になりたいって思って。自分から色んなことに挑戦した。
でも、頑張りすぎたのかな?ある日からやたら体調がすぐれない日が続いちゃって。
病院に行ったらこの前の病名を言われたの。頭が真っ白になった。翔太の横に立てなくなるんじゃないかってね。
そこから後悔しないように翔太の家によく手作りのお裾分けを持っていってちょっとでも翔太と長くいれたらいいなって思ってた。
だからかな…想いがどんどんどんどん強くなっていく度に病気もどんどんどんどん悪化していく。
それで…この前倒れちゃったの。
「病室で寝てる時、夢を見たの」
「翔太が俺を突き放す夢…」
「怖かったなぁ…翔太はそんな事しないって分かってるはずなのに…」
「俺が…そんな事するわけ…」
「ふふ…分かってるよ」
「だから…翔太?」
「…?」
「そんな俺でもいいの?…」
涼太の話を聞いて俺はなんて鈍いんだろうと思った。俺も思い返せば昔から涼太が好きだったのかもしれない。
涼太が近くにいないと不安になることもあったし、女子と話していれば“なんで…”と言ったジェラシーもあった。
これは全て涼太に対して特別な想いがあったから。
その想いを気が付かない内に涼太に苦痛を与えていたんだと思った。
たまに涼太は悲しい顔や寂しい顔をしていた。これは“もっと翔太といたい”“話したい”“俺の存在を自覚してほしい”という表れだったんだ。
「…涼太」
「…なーに?」
そんな無理に笑わないで…もう泣かないで…俺も泣きたくなっちゃうから…
俺は涼太の特別になれる?逆に俺は涼太の横に立つのにふさわしい?自分から告白しておいて今凄く不安だ。
でも…
「涼太、何度でも言うよ…」
「…俺は涼太が好きだよ」
「翔太…」
「…今日はだめだよ」
「どーして…?」
涼太が下がり眉で上目遣いをする時…それは俺を感じたいという涼太なりの表し方。いつもならそれに応えるのだが…今日は違う。
「先生に身体に負荷がかかってるって言われたばっかりだろ?」
「でもっ!俺はなんともないんだよ?」
「そうやってまた倒れたら俺やだよ…」
そう。今日の検診で“負荷がかかる事しました?”って聞かれたばかり。俺は言い逃れができず、正直に夜の話をしてしまった。先生は「あぁ…」とちょっと苦笑い。近くにいた看護師さんは顔を赤くして持っていたバインダーで口元を隠していた。俺も何正直に言っているんだろうと顔が赤くなった。
『そうだね…頻度はどのくらい?』
「あ、えと…///週2回…くら、い??」
『成る程ねぇ…まぁ…ゆっくり、でもいいから月に一回に出来ない…?負担は涼太くんにとって致命傷だからね』
「以後気をつけます…ほんとにすみません…」
「んぅ…?しょーたぁ…、ぎゅ~してぇ…」
「あのね!ここ病院!」
『(これは翔太君からじゃなくて涼太君からだな)』
「もぉぉ!!」
「えへへ…しょたあったかいねぇ~…」
「ぁぁぁぁぁ/////!!」
コメント
1件
このパラレルでのゆり組ほんま愛おしすぎる🤦🏻♀️🤦🏻♀️📛 お医者さんに怒られちゃう渡辺 含め、以後反省しそうにない涼太くんがもう、、好きです( これはあべちゃんも大歓喜で踊りだしますよね(は