TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
そして君は星になった

一覧ページ

「そして君は星になった」のメインビジュアル

そして君は星になった

3 - 第3話 ミサンガ

♥

23

2023年09月06日

シェアするシェアする
報告する

次の日…待っていてもなかなか来ない零斗。

私は嫌な予感がして瞬時に病室の廊下を走っていた。


はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…っ。(やっぱり急に走ったら…きついな…っ…。)


「あら…璃羅ちゃん…どうしたの?そんなに息を切らして…」

ふと私は通りすがった看護師に声をかけられた。

「零斗は…?!」

私がそう聞くと,看護師の顔が曇った。

「あのね…零斗君は多分…今日は出て来れないわ…。」


……!

(そんな…。)

「…どうしても会いたいのなら…病室に行ってみる??403号室に居るわ…」

私は看護師さんにペコリとお礼をした後に

すぐにエレベーターへと走った。


(零斗…。大丈夫かな…。)

コンコンコン…

「はい。どうぞ。」

ガラガラガラガラ…

「あら…貴方は…。」


「こんにちわ…。いつもの時間になっても,零斗が来なかったので…心配になってきました…。」

そうなのね。と言い。母親は零斗の頭をそっと撫でた。

「零斗…璃羅ちゃんが来てくれたよ…。」

母親の問いかけに零斗は答えることは無く,無機質な機械音だけが響いていた。


「零斗…来たよ…お姉ちゃんだよ…。」


「…お姉…ちゃん…,」


…!!!

私が零斗に声を掛けると,弱々しい声ではあったけど,零斗が声を掛けてくれた。

「零斗…!良かった…。目が覚めたのね…っ…!そうだ!お医者さん…,お医者さんを呼びに行かなくちゃ…!」

バタバタバタバタ…


「お姉…ちゃん…ごめんね…。僕…約束の…時間に行けなくて…。」

申し訳無さそうに弱々しそうに答える零斗。

私はそんな零斗の手を握り答えた。

「そんな事ないよ!零斗は悪くない!お互いにこれからは行けたり行けなかったりするんだから。そーゆ時はお互い様でしょ?それに,また元気になったら一緒に森のベンチで話そうよ」

私がそう言うと零斗は

ありがとう…ごめんね…そう言って布団に包まり泣いた。


(零斗…頑張れ零斗…。)

私は自分の病院のベットに潜り,零斗にミサンガを編んでいた。

入院中暇だし,これと言ってやることも無かったので,購買でミサンガの糸とマスキングテープを買っていた。

「これで…よし。っと。」

ミサンガを編み終え,いつもの日課となっている日記を書いた。

「○月✕日

今日は零斗が倒れたと聞いて驚いた。心配だったけど意識を取り戻してくれた時はほっとした。どうにかして零斗に元気になって欲しい。だから私はミサンガを編んだ。明日はこのミサンガを零斗の病室に持っていくんだ。零斗喜んでくれるといいな。」


(さてと…そろそろ私も寝ようかな。おやすみなさい。)

そして君は星になった

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

23

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚