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???「君たちには幼等部に潜入してもらいたい」???「幼等部……ですか?」
???「また妖怪関連ですか?」
???「オレたち何でも屋じゃん〜」
???「俺は別に構いませんが……」
???「具体的に聴いても?」
「雨花」、「橙」、「桃時」、「兎白」、「瑠璃人」は「雫」に頼み事をされていた。
雫「前に話した妖怪たちを売り買いするオークションが開催されたみたいなんだ。前に閉鎖したオークションの他にも次から次へと湧いて出てくる……だから君たちにはオークションをなくす手伝いをして欲しい」
雨花「まぁ悪って奴は、湧き出てくるものですからね」
橙「一個一個潰していくしかないんですね……」
桃時「でも、幼等部とオークションとは何の関係が?」
雫「幼等部にも妖怪がいるのは知ってるね?」
兎白「はい」
瑠璃人「それで何すか?」
雫「幼等部の中に、先生に紛れて妖怪を攫おうとしている者がいる」
橙・桃時・兎白・瑠璃人「!」
雨花「確かに妖怪たちは妖術が使えますし、高く売れるでしょうね。しかも子供なら大した抵抗もできない……」
雫「そうなんだ。だから君たちには幼等部に混ざって潜入調査をしてもらいたい」
橙「でも、先生に私たちが紛れたら、目立つのでは?」
雫「うちの幼等部は、年中人不足。そこに君たち五人が急に入ったら怪しまれるのは間違いない。……だから」
橙・桃時・兎白・瑠璃人「?」
雨花「はぁ……嫌な予感」
雨花「…………」
橙「まさか……」
桃時「ホントよ……」
兎白「すごいな妖術って」
瑠璃人「いやぁ……」
「「幼児化できるなんて想わなんだって奴だな」」
雫「幼等部の制服似合ってるじゃないか」
雨花「あなたもしかして嬉しがってます?」
雫「ふふっ、何で嬉しいのか聴きたいかい?」
雨花「結構です」
橙「でもこれなら怪しまれませんよ!」
桃時「これなら安心ね」
兎白「早速幼等部へ向かおう」
瑠璃人「そうっすね!」
雫「あっそれから君たちにかかっている妖術は、私の知り合いがかけたものだが、一つ欠点がある。それは……」
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橙「それが……」
雨花「これだね」
雨花、橙の目線の先には……
桃時「さぁ!豚ども!前へ進みなさい!!さぁ!!早く!!気持ちいいって言え!!」
「はぁ〜い気持ちいいです♡」
「桃時様のおうせのままに」
雨花「ああいうのをSMプレイって言うのかな」
橙「そういう言葉言わないで下さい。そして桃時さんは何してるんです?」
雨花「それで兎白くんと……」
橙「瑠璃人さんは……」
兎白と瑠璃人の方をみる雨花と橙。
兎白「ここをこうしたら……やったぁ!できた」
瑠璃人「ブーブーだブーブーだ!ブゥーン!!」
雨花「兎白くんは木のパズルで遊んでて……」
橙「瑠璃人さんはおもちゃのバイクで走りまくってますね」
兎白「はっ!」
雨花「おっ元に戻ったかな?」
兎白「あぁ」
橙「この妖術は、精神まで幼児退行するので大変ですよね」
雨花「戦闘になったらこの薬飲めば幼児化は解除されるみたいだけど、一度解除されたらもう幼児化できないから使い所に気をつけないと」
桃時・瑠璃人「はっ!」
橙「お二人共戻りましたね」
雨花「てか何でみんな元に戻る時「はっ!」って言うの?」
兎白「二人共大丈夫か?」
桃時「あ、アタシ何してた?!」
瑠璃人「オレもオレも!何してたっすか?!」
兎白「桃時は、男の子たちを従えて鞭でしばき回してたぞ?」
橙「瑠璃人さんは「ブーブーだブーブーだ!ブゥーン!!」って言いながらバイクで走り回ってましたよ?」
桃時・瑠璃人「いやぁぁぁぁ!!!!」
雨花「草」
桃時「それ昔やってたわ!!アタシ!」
瑠璃人「オレもやってた気がする……特にブーブー言ってたの覚えてる……なぁ!橙!もしかして引いたか?」
橙「いえ。引いてませんよ。驚いただけで」
瑠璃人「お、驚いた……がくっ……」
桃時と瑠璃人は自身の黒歴史に打ちひしがれていた。
雨花「よし!桃時ちゃんたちも元に戻ったんだし、今のうちに作戦立てとこ!」
橙「そうですね」
桃時「どんな作戦なわけ?」
兎白と瑠璃人も真剣に聴いている。
雨花「まず、先生が油断するのはわたしたちが寝てる間。つまり、お昼寝の時間だと想う。その隙に、職員室に忍び込むのはどうかな?」
桃時「確かに他の時間だと先生たちも幼児たちもじたばたしてて、見つかりやすいわね」
瑠璃人「それにうちの幼等部の先生。女の先生と男の先生で二人しかいないし、雨花の言う通り、寝てる間に忍び込めば、疲労して油断して言質取れるかもしれねぇしな」
兎白「問題は、職員室に先生がいる時、誰が引き付け役になるか……」
橙「大問題ですね……」
桃時「それならアタシと瑠璃人がやるわ」
瑠璃人「はぁ!?何でオレまで!橙のこと守れねぇじゃねぇか!」
桃時「だってアタシたちが一番精神が幼児化する時間が長いんだから、もし職員室の中で精神が幼児化したらアンタの大好きな橙まで危険に晒すことになるのよ?」
瑠璃人「そ、それは……」
兎白「せめて俺たちにかけられてる妖術の副作用が、眠くなるとかだったら良いのにな」
雨花「そんな鼻炎薬みたいな……」
橙「では、引き付け役は桃時さんと瑠璃人さんでよろしいですかね?」
桃時「えぇ」
瑠璃人「……分かった」
雨花たちが作戦について話していると……
「雨花ちゃんたち!どうしたの?こんな隅っこで」
橙・桃時・兎白・瑠璃人「!」
雨花「あのね。わたし隅っこが落ち着くんだ!だからそれに付き合って貰ってたの!」
「そうなのね!良い事だわ。協力するのは……ね」
雨花「!」
「先生!一緒に遊ぼう!」
急に幼等部の生徒が女の先生にぶつかった。それと同時に、女の先生のポケットから本革の手帳が落ちる。
雨花「(こんな立派な手帳……)」
先生はすぐさま手帳を拾うと、ぶつかった生徒と一緒に遊び始めたのであった。
雨花「(協力……か)」
果たして、雨花たちの潜入調査は上手くいくのか……!
【続く】
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