テラーノベル
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向井が楽屋に戻ると、渡辺が岩本と笑い合っているのが見えた…
『今度は照兄か…』
次の相手は強敵だと、向井は2人に向かって行く
「楽しそうに、何話してんの?」
「あぁ康二、翔太と昔の話してたんだ」
「昔の話し?」
「そう、3人が加入する前の…6人の時の話」
「昔の話しって…そんなに昔でもないやんか…」
向井達3人がグループに新しく加入してから、そんなに長く経っている訳では無い…
「まぁそうなんだけど…俺達にとっては凄く長く感じたんだよ」
岩本の言葉に渡辺がウンウンと頷いている
「まず、下積みが長かったから…」
「そんな事言われても、俺おらへんから分からんもん…」
向井の言葉に、兄の様に笑い合う2人
「………」
この2人の間には、新参者の自分には入り込めない目に見えない硬い絆がある…
それが何だか悔しくて、いじけていると…
2人から優しくポンと肩と頭を叩かれて…困った様に笑われた
「しょっぴーは、いつの間にそんな人気者になったんや?」
笑う練習をし始めてから…
渡辺の周りには、良くメンバーが居る様になった
「人気者?別に、そんな事ないだろ…」
今までは、自分の方から距離を取っていたので…近付きたくても出来なかった…
手負の獣が人慣れをして…餌をやれる様になった感じだろうか
「それに、康二が言い出したんだろ…。笑う練習」
「まぁ、そうなんやけど…」
おかげて人気者なった渡辺に、自分自身が近付きにくくなってしまい…
「何で、こうなったんや…」
また新たなライバルが増える様な予感がして…向井は1人、溜息を吐いた
コメント
2件
手負いの獣が…はむちゃくちゃわかりやすいし、エモい表現!_φ(・_・ もののけ姫のニュース見たばっかりだったんで、胸に刺さりました💙