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【どうして助けてくれなかったんだよ。】
【ウパパロンは私の事嫌いなんだろ、知ってる。】
「…」
【…まっててね。】
【私の事嫌いなんだろ】
「…………」
ウパパロンはただ静かに、呼吸だけをする。
そして、呟いた。
「…どっち?…どっちなんだよ、Latte…」
切実な想いと、願い。
「私は…信じていいの?」
「…それとも何?」
【█████】
【嫌いなんだろ?】
「…誰かが語りかけてくる…嫌、違う…」
「…?」
何度も、何度も何度も語りかけてくる。
何度も涙を流した、声を押し殺して布団を濡らした。
あまりに鮮明な、幸せだった頃の記憶。
_それが消えた、あの日_
_いつまで、このもどかしい気持ち悪さと付き合えばいいのだろう。
それは_何年、いや_何百年にも思えた。
__もしかしたらLatteに、会えるかもしれない。
果てしないほど続く絶望に差し込んだ、そんなひとつ限りの、希望という名の角砂糖を胸に_ウパパロンは待つことにした。
_本当は、動きたかった。
_だが、今は身体が鉛みたいに重く、到底_動ける状態ではなかった。
「…むかえに…来てくれよ……」
ウパパロンは、弱々しい声でそう呟いた。
そして天井の向こうにある、どこまでも広がる雲に手を伸ばす。
ゆら、ゆらと小さく揺れる手が、ウパパロンの孤独感を引き立ててしまう。
反逆は終わった。
_だが、反逆が遺した傷は…すぐに癒えることなど難しく、メイドと執事のタヒが知らされ、しばらくして、ついに昨日_葬式が行われた。
身体は全ては布で覆われているが、顔は_驚くほど綺麗であった。
美しいとすら感じるほど_綺麗だった。
ウパパロンも、生き残ったメイドや、執事たちも_皆が涙を流すが、誰も声を荒らげることほなかった。
_そんな元気は、残されていなかった。
そして何十もの花を手向けた。
_ウパパロンは最初に花を手向けて、呟いた。
「…守れなくて、ごめんなさい…。」
ウパパロンから零れ落ちる涙が、2人の頬に当たった。
__だが、2人が目を覚ますなんて都合のいい展開が、起きるなんてことは_あるはずがなかった。
_それ以降、彼はベッドに籠りっきりとなってしまった___。
___
「…お母様が?」
「あぁ、何者かによって暗殺されたらしい」
「…███がああならなくて本当に良かった」
「…………」
少女は、複雑そうな表情を浮かべた。
_どうしてだか、母のことはもういいのだと思っていたが_皇になるまではいい親だった。
_そんな人が殺されたのだと思うと…少し悲しかった。
_だが
_スノウは、様々な悲劇を生み出した者だ_
彼女は合理的すぎるがゆえ、全ての一般階級を見下していた。
都合よく使おうとしていたのも、事実だ。
「…ちょっと待って、お父さん。」
「…どうした?」
父は、きょとんとした顔をした。
少女は、怪訝そうな顔をしながら聞いた。
「…おかしくない?」
_スノウ
虹花 ありさ @て い ふ
7,178
うp主
48
#学パロ?
彼女は皇だ。
_皇というものは、全員が共通して持っているものがある。
_リィン・システムだ。
_これがある限り、人というものはタヒぬことはない。
_そんな遺物。
「…それはさ、お母様も持ってたものだよ。」
「なのに…なんでお母様はタヒんだの?」
_父の目の色が、恐怖に変わっていく。
海を写したかのような青い目は、少し黒くなったような_そんな気がした。
カチ、カチと、二人の間の沈黙が_何分にもわたって流れるのが、無機質に鳴る時計でわかってしまう。
少女は3回まばたきをして、父親に向き直った。
「……やった人に心当たりは無い、けど…なんなのかは気になるから、私は少し調べてみる。」
「あ、ああ…。」
父は表情が氷のように固まったまま、動けずにいた。
_冷静な少女が、ほんの少し_怖く思えてしまった。
本来娘に向けるべきではないが_どこか、母の匂いを感じてしまうようで、少し嫌であった。
_だが娘は娘だ、割り切らなくてはならないと父は思い直す。
(…███…)
(…███は、これからどうなっていくんだ…?)
どうか、優しい人に育ってくれますように_
そう父親は願った。
___
八幡宮は、館の前で足を止めた。
少しだけ焦げているが、まぁ_館と言えるだろう、そういう体裁は守れそうであった。
「…レイラーさーん、今いいかな?」
_そこはレイラーの館であった。
_返事はない。
メイドや執事すら出てこない。
_もう一度扉を叩くと、ゆっくりとそれは開かれた。
「…な、なんですか?」
ボサボサになった髪からは、かつてのレイラーとは思えないほど何にも興味のない彼女がいた。
ツインテールすら下ろし、長い髪はろくにセットされていない。
「………その人は?」
彼女の声は生気のないものに変貌していた、前よりも2トーンは低いだろうか。
「…人探しをしてるんだよね」
八幡宮は飄々としたまま答えた。
「えと、初めまして。」
Latteは頭を下げた。
「…この人、リィン・システムの呪い?禁忌?に触れてるっぽくて。」
レイラーは小さくため息をついた。
「…しばらくリィン・システムには関わってないんです、もう半年?ですかね。」
「…半年かぁ。」
八幡宮は少し困ったように笑った。
「…そっか、そうだよね。」
「普通は…苦しくなるもんだよね。」
Latteは驚いた。
_レイラーを相方と認めているからだろうか?
少しだけ弱音を吐いた八幡宮を見たことがなかったので、少しだけ変な感じを覚える。
_こう、違和感と言うべきなのだろうか。
「…珍しいね、八幡宮さんが…」
八幡宮はLatteの方を向き、言った。
「…ま、初めて見つけた相方でもあり、同類なのが…レイラーさんだからさ。」
「…ちょっと、びっくりはしたかなぁ。」
「そっか、そう、だよな… 」