『今は、旅についていく気はまったくない――そう言われても、親切心で元に戻してくれるのか?』
狼の姿になったエルヴィンの瞳が、まっすぐヴァレナを見つめる。
(……やっぱり、そう簡単にはいかないよね)
意図せず傭兵たちを侮辱するようなことを言ってしまったヴァレナ。
その後のエルヴィンの態度は、失言を気にしていないように見えていたのだが――どうやらヴァレナの勘違いらしい。
しかし、落胆してもいられない。
「もちろん、戻します。これは親切心などではなく、旅について行く気がない理由を説明していただくためです」
(その上で、さっきの言葉を責められたら――きちんと謝ろう)
そんな決意の元、ヴァレナは狼姿のエルヴィンの額に手を置いた。
ヴァレナの**************************
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